« 日本人マダムをお招きの午後。 | メイン | 踊り、買い、飲み、食べ、語る一日。 »
夫を迎えにゆく。 車を降りれば、たちまちに喧噪。
毎度、オートリクショーのブンブンとゆき、 煎りピーナッツ売りの鉄鍋鳴らすチンチンと、
肌色の空が、みるみる赤らんでゆくのを、 舗道から溢れながら行く人々の、 波の直中、立っているだけで、 逆らうみたいな様子で。
虚ろに眺めるは、日没の劇場。
空の色はそのままに、 不図、舞台は暗転。停電。
叫びを上げ飛び立つカラスら。 漆黒の建築物は影絵となりて、 木枝の様子と溶け合いて麗し。
変わらずの騒音と埃と人ごみの、 終わりなき、芝居。