上の写真は、昨日のランチ風景である。体型が酷似している二人は、甘い物好きという共通項がある。無闇に幸せそうである。
今日の深夜、英国経由でニューヨークへ帰国するエミ&ショーンと、昨日はバンガロール生活最後のランチであった。彼らの家にほど近いイタリアンSunny'sで待ち合わせ。
独立記念日とあって、家族連れの姿も目立つ、のどかな午後。本当は、昨日でお別れ、のつもりだったのだが、もうすでに荷造りなどもほとんど終えたらしく、エミさんは本日最後のクッキングクラスに参加した。
夏休みで街を離れている人も多く、スジャータ師匠も親戚が来訪していて忙しく、今日の出席者は少なかったが、「試食ランチ」にはアルヴィンドも参席。ガールズに囲まれて、毎度、うれしそうである。
さて本日は、受講生のリクエストに応えた人気料理の講習であった。チキンスープはわたしもレシピを知らなかったので、こんなに簡単にできるとは! と、少々驚きである。
ところで、事情がありクッキングクラスに参加できない方々より、レシピをわけてほしいとのリクエストが頻繁に届くようになった。関心を持っていただいて、とてもうれしいことである。
しかしながら、現在のところ、レシピを読んだだけではわからない、微妙な塩梅を講習にて伝授しているため、講習に使用しているレシピをお渡しするだけでは、同じ味を再現するのは困難かと思われる。
将来は、現在のレシピにあれこれと「こつ」や「ポイント」を書き込んだものをまとめて、冊子にしようかとも思っている。そのときまで、しばしお待ちいただければ幸いだ。
ただ、本日は、チキンスープが比較的簡単で、しかも身体によくおいしいので、特別にレシピを公表したい。
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【ミューズ・クッキングクラス:第5回】
今回は、マルハン家のゲストに好評のチキンスープをはじめ、日本米で炊いたごはんとも相性のいいドライカレー風のキーマ、付け合わせに便利なニンジンのソテーを実習します。
チキンスープとニンジンのソテーは、隠し味に「醤油」を用いるため、日本人の口にもよく合います。いずれも、比較的短時間で作ることができる料理です。
●チキンスープ
料理長モハンお得意のスープ。インド料理というよりは、中国料理に近い味付けです。簡単な材料で、深みのある味わいに仕上げられるところがポイント。風邪をひいたときなどにもおすすめの、身体にやさしいスープです。
●グリーンピース入りのキーマ
キーマ (keema)とは、挽肉全般を指すヒンディー語です。インドでは主に鶏肉やマトン肉が使用されますが、好みで豚肉や牛肉を用いてもいいでしょう。合挽肉を使うと味に深みが出ます。今回は、タマネギとグリーンピースを入れた、日本で言うところの「ドライカレー」風、オーソドックスなキーマの料理を作ります。
●ニンジンのソテー
インド料理に限らず、日本料理、中国料理、イタリアン、どんな料理の付け合わせにも合う、オールマイティーなニンジンのソテー。何か一品足りない、と思ったときに便利なメニューです。冬場に出回る赤いニンジンで作ると、甘みが強く出て、より味わい深い一品となります。
【チキンスープの作り方】
※注:小さじは1杯5ml、大さじは1杯15ml
■ 材料(4〜6人分)
・鶏肉(骨付きがお勧め): 約200g
・ショウガのみじん切り: 小さじ1/2
・ニンニクのみじん切り: 小さじ1/2
・塩: 小さじ1
・醤油: 大さじ1
・酢: 小さじ1
・小麦粉 (maida): 大さじ2(適量の水で溶いておく)
・油: 小さじ1/4
・水: 小カップ6(約1リットル)
■ 作り方
1. ニンニクとショウガをみじん切りにしておく。
2. 鍋に水を入れて沸騰させ、鶏肉を入れて5分間ゆで、鶏のだし汁を作る。
3. 鍋から鶏肉だけを取り出して、小さく切り、骨は捨てる。(鶏肉は、包丁で切るよりも、指先で小さく割いた方が味がしみ込んでおいしい)
4. 鶏のだし汁を網で漉しておく。忘れずに!
5. 別の鍋に油を熱し、ニンニク、ショウガを入れて約1分間炒める。
6. 鶏のだし汁に、5のニンニクとショウガを加え、ひと煮立ちさせる。
7. 塩、醤油、酢、水で溶いた小麦粉を入れてよく混ぜ、2分間ほど煮込む。
8. 鶏肉を加え、5分間ほど煮込んで出来上がり。
[ポイント]
・あっさりと仕上げたい場合は、鶏肉の脂身や皮を取り除いておく。
・塩、醤油の分量は少なめにしているので、好みに応じて増量を。
・小麦粉の代わりにコーンスターチや片栗粉を使ってもよい。その際、分量は「大さじ1」