すでに、誕生日は3日前のことである。プレゼントももらっているし、別段、外食をして祝ってもらうまでもないのだが、何となく気分がおさまらないのか、ランチは外で食べようと、アルヴィンドが言う。
とはいえ、それではぜひ行きたい店があるかといえば、取り立ててないところが、バンガロールの寂しいところ。結局、別段晴れがましさのない、しかし久しぶりに食べたい日本料理を、ということで、「播磨」へ行った。
料理を注文したあと、「お茶」で乾杯。
「ミホ、アケマシテ、オメデトウ!」
意表を突かれて、呆気にとられていると、
「ノーノー、ダイジョウビ、オメデトウ!」
……。
それを言うなら、「誕生日、おめでとう」やろ!
食事の後、バンガロール最大の書店、「CROSSWORD」に立ち寄る。各々、しばらく書籍の立ち読みをし、それからDVDを数本購入し、文房具などを仕入れ、CAFE COFFE DAYでカフェラテを飲む。
数年前に誕生したこの書店。存在してくれていてありがたい。
家に帰って、DVDを観る。
ジョニー・デップの『パイレーツ・オブ・カリビアン』。新しい方を映画館に見に行き損ねたので、まずは古い方を観ようということで。古い方も、まだ観ていなかったのだ。
ところが、我が家のDVDプレイヤーは米国で買ったせいなのか、買って来たDVDを上映できない。ボリウッド映画のDVDは上映できるのに。
しかたなく、夫のコンピュータ(ラップトップ)で観る。リヴィングルームの一隅で、ちんまりと画面に向かう二人。結構、変。
ところで、写真は本日の、バンガロール市街。この週末、ソニア・ガンディーがバンガロールに来ているようで、歓迎の顔写真や全身イラストが街の至る所に。まるでボリウッド映画のポスターのような描かれ方である。
それにしても、彼女はすっかりインド人顔で、そもそもがイタリア人だとは思えない。彼女にしろ、アルバニア人のマザー・テレサにせよ、インドに長く住むと、顔付きまでインド人的になってしまうのか。
わたしも、10年、20年と住むうちに、インド的な、彫りの深い顔に、なるだろうか。
ならんだろうな。
それにしても、「ソニアさんの来訪を心から歓迎します」と言いながら、誰だか知らんがこのおじさんの、憂鬱そうな顔。だいたい、でかすぎ。