土曜である。午前中は、知人経由のインテリアデザイナーとカーペンターがやってきた。英語で書くよりも、日本語で、「内装設計士」、「大工」と書く方が似つかわしい気がする。なので今後そうする。
……と、念のため「内装設計士」という言葉は日本語として問題ないのかどうか、ちょっと調べてみたところ、なんだか、使われていないようである。内装設計士ではなく「インテリア設計士」ならたくさんでてきた。どっちつかずな表現だな。
そんなわけで、二人は同じ会社に勤務する同僚である。内装設計士は英語が流暢だ。大工は英語ができない。北インドからやって来たヒンディー語な人だ。
彼らに新居の図面を見せ、写真を見せ、それから大まかな作業の内容、素材のクオリティ、スケジュールなどを伝え、近日中に見積もりを出してもらうことにした。
午後はバンガロールで最も大きい書店、おなじみのCROSS WORDへ向かい、インテリアの本や雑誌などを探す。別の大工が用意してくれていたカタログもあったが、ちょっと野暮ったいデザインが多ので、自ら何冊かを購入して希望のデザインを伝える必要があると思われたのだ。
思ったよりもたくさんの本や雑誌があった。あれこれと、長いこと立ち読みする。アルヴィンドはその間、自分の本やDVD、文具類を選んでいる。
ひとかかえのインテリア関連本を購入し、店内のCAFE COFFEE DAYでカフェラテを飲みながら本をめくる。
ボリウッド映画音楽がじゃんじゃか鳴っているいるところが、米国のBARNES&NOBLEとは著しく異なるが、そこはかとなく米国時代のジョージタウンへの週末散歩を、思い出すひとときである。
それにしても、インテリア。見れば見るほど、はまってしまう。
バスルームのタイルや器具類がすでに出来上がっていて、むしろ幸いだったと思う。バスルームさえ自由に作れと言われたら、悩むこと頻りである。絶対にタイルなどを自分で買いに行きたくなるに違いないし。
4ベッドルームなので、トイレとバス(シャワー)がセットになったバスルームが4つ、それにトイレが1つの合計5カ所もある。そんな一つ一つに、部屋ごとの個性などを出していたら、たいへんである。
今まで比較的気軽に考えていたが、このような大きな買い物は、人生のうちでそう何度もあるものではないのだから、もうちょっと気合いを入れて取り組むべきだと今日になってようやく、褌の紐を締め直す思いだ。
仕事も大事だが、ここ数カ月は家や庭の構築に、つまりは家庭の構築に、専心すべきだな、と思う。
さて、夜は久しぶりに義姉スジャータとラグヴァン夫妻がやってきてディナーであった。今年初めての会合である。本日の朗報は、ラグヴァンの弟、マドヴァンのその妻、アナパマが「おめでた」だということ!
マルハン家、ヴァラダラジャン家、坂田家と、我々は「子孫不繁栄」な三家がそろった極小な身内であったが、ヴァラダラジャン家に新しい命が誕生しそうなのである。新年早々いい知らせだ。
アナパマもインドにしては結構な高齢出産ではあるが、無事に赤ちゃんが生まれてくることを祈る。