●家が、だんだんと整い始めた。ダイニングルームの片付けも8割方終え、あとは「掃き溜め」となっていたゲストルームの片付けだ。
まだメタルワークの追加作業やフェンスの工事が途中だとはいえ、あと1週間もすれば一段落する。予定通りに引っ越せたことだし、上出来だろう。
●今週末はやはりパーティーをできそうだ。と思った矢先、デリー実家から電話。ダディマ(祖母)の調子が、いよいよ悪いようだ。米国行きの直前ではあるが、来週末、デリーに行くことにした。
●今朝、スジャータとラグヴァンを招いた。ラグヴァンが研究資料づくりで忙しいから、朝、10時過ぎに、ちょっとだけ家を見に来る、という話だった。が、ずいぶん居心地がよかったよう。
夕べ、夫が買って来ていたクロワッサンで、朝食。しばらくおしゃべり。やがてランチタイム。ありあわせでサンドイッチを作ったりしてランチをともにし、結局は2時すぎまで。
●そう。夕べは久しぶりにGRAND ASHOKでのアーユルヴェーダ・マッサージに行った。アビヤンガ(二人の施術師によるシンクロナイズドマッサージ)、そしてオイルバス。身体の疲労と老廃が一気に流れ落とされたようで、顔色がずいぶんよくなった。やっぱり、かなり効いている。
「ここは、リッツ?」
「カテドラル?」
という状況である。
敢えて自分で言うが。
あまりにも、パンチの効いた照明である。
照明の存在感があるおかげで、絵画などをあちこちに飾らずとも、空間がほどよく満たされている。
今まで飾っていたものを適当に配せば、十分なようだ。
ところでこのシャンデリア、ほとんどがインド製で、一部のクリスタルがチェコ製である。
チェコと言えば、わたしにとって心に深く刻まれている国のひとつである。
それがなんだか、うれしい。
●シャンデリアも、ウォールランプも、そしてスタンドランプも、すべて「手作り」だ。
グラスのカッティングももちろん、手作業である。
光が透けて、美しい。
インドの「職人技」は実にピンからキリまであるものだと実感する。やる気のないタイル職人のような人々も存在する一方、サリーや細密画やストールや木彫りなど、精密な工芸品を作る高度な技術を持った人も、無数にいる。
欧州から輸入せずとも、国内でこれだけのものが得られるのであれば、インドで購入するのが一番である。ただ、消費者の目に触れるべく市場に出回っていない、というのが問題点であろう。
昨日、取り付けが終わった後、デリーの本店を経営するパテル氏の妹(バンガロール在住)が支払いを受け取りにやってきた。そのとき、しばらく話をした。
この照明の仕事は、二人の父親が始めたそうで、創業30年を超えるらしい。今は、デリーにのみ拠点を置き、すでに記したが主にはホテルに卸しているという。
個人宅に取り付けたのは、今回が初めてのことらしい。
が、今後、個人向けにもビジネスを拡大する予定で、数カ月後にはバンガロールにショールームをオープンするのだとか。
需要はたっぷりあると思われる。
余計なお世話だが、もうちょっと商品単価を高くして、職人たちの利潤を上げてもいいのではないか、とさえ思う。彼らの技術が絶えることなく継承されるためにも。
これらは、量産できるものではないのだから。
●ウォールランプは5カ所、スタンドランプも2つ買った。スタンドランプのガラスもまた、ハンドペイント。素朴なやさしさがある。
これらもまた、灯りをともすと、幻灯のような趣を呈して、得も言われぬ麗しさだ。
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