昨日は夫と二人、ジャベリ夫妻の誘いを受け、ランチに伺った。妻のジャヤの絵画を見に行ったことは、先月末に記したばかり。額装がすんだということで、購入も兼ねての訪問だ。
なるたけ絵を引き立てたく、フレームは極力シンプルに、そして他の家具との色合いの調和を考えて、ダークブラウンでお願いしていた。上品に引き締まった絵画は、一段と、魅力を増している。
オリジナルの絵を初めて見るアルヴィンドもいたく気に入った様子。絵を眺めながら、ジャヤとハズバンドのヘムチャンドラの前で、あれこれと語り始める。描いた本人の前で解説する人も珍しいかろう。
実は我々夫婦、ヴァラナシに行ったことがない。なんてこった、だ。わたしはかつて、何度も行きたいというのだが、夫が「ぼくは汚いところは苦手」と頑なに行きたがらなかった。一人旅にも難色を示され。
しかし彼も年齢を重ね、同地の「麗しいところ」を見ようという気持ちも芽生えてきた様子。昨日も周囲に行くよう、説得され、心が動いていた。やれやれインドは広すぎて、未踏の地の多いことよ。
そして二枚の連作は、ここカルナータカ州の世界遺産ハンピ。ハンピは二度訪れたが、また改めて訪れたいと思うすばらしい景観が広がる場所。インドの二大叙情詩『ラーマーヤナ』に登場する猿の神様「ハニュマーン」の生まれ故郷でもある。現実と神話が渾然一体、時空が歪んで共存する、魅力的な土地だ。
この絵は、ハンピの寺院が描かれている。神々が彫られた支柱。かくれんぼをする少女たち。彼方への奥行き……。眺めているだけで、心が鎮まる作品だ。
ほかにも魅力的な作品があるのだが、ひとまず新居の全体像が整ってから、他の絵画とのバランスも考えつつ選ぼうと思う。
そしてランチ! ムンバイのスナックに始まり、エビやチキン、ポテトなど、ヴァラエティ豊かにさまざまな料理が食卓を賑わしている。我が夫の唯一の弱点「辛み」を控えてくださり、マイルドにも滋味のある味わいだ。
ご近所にできたというベーカリーのスイーツもおいしく、幸せなランチだった。
途中から、ニューヨークから帰国中の長男、動物保護や貧困層子女の教育などの慈善活動にも関わる長女も参加、共通の話題が次々と。なにより二人は日本料理が大好きらしく、ここでも寿司やら刺身やら、一風堂の豚骨ラーメンやらの話題で盛り上がる。
楽しい時間は瞬く間に流れ。
作品は、新居が出来上がるまで預かってもらう。猫らに引っ掛かれでもしたらたいへんだ。🙀 壁に飾られた様子を夢想しつつ……。楽しき未来を今は、ひたすらに考えよう。
◉インドの自然や情景、歴史を刻む建築物……。慈しみ描く画家、ジャヤ・ジャヴェリの世界(2021/07/27)
➡︎https://museindia.typepad.jp/2021/2021/07/jaya.html
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