今日は曇天。天気予報によれば、昼頃に雨が降るとのこと。
当初の予定では、本日、日帰りで阿蘇へ旅行に行く予定だったが、車がないことにはどうにも不便すぎることがわかり、却下。では、どこに行くかと検討した結果、鹿児島へ赴くことに。
あれこれ情報を探してみるも、決め手がない。鹿児島市で温泉か。指宿まで足を伸ばすか。桜島は曇りで見えないかも。まあ、取りあえず、新幹線で鹿児島に行こう。
というわけで、熊本駅へ。
熊本の公共交通機関。昨日は少々戸惑ったが、慣れると非常に便利。バスに路面電車、どちらもを乗りこなせるようになった。
鹿児島駅に到着し、まずは観光案内所へ。指宿まで列車で移動し砂風呂に入る、というアイデアもあるが、移動に時間をかけるのも疲れる。なにしろ明日は高千穂までバスで3時間。ここはゆっくりと、旅の疲れを癒したいところである。
鹿児島市内で、日帰り温泉が可能で、利便性がよくて、眺めがいいところはありませんか、と尋ねたら、唯一得られた場所が「城山ホテル」であった。というわけで、取りあえず、駅ビルの上階でランチをすませて、城山ホテルへ出かけることにした。
日曜日で込み合っているレストラン街。一巡して鹿児島名物のひとつ、黒豚を食することに。しばらく待って席を得たところ、幸運にも窓際。しかし、天気は見事に悪い。実は窓の向こうのビルの左手に、桜島が見えるはず、らしいのだが、なにも見えない。仕方がないのでビールでも飲む。
わたくしは、黒豚ロースかつ。ロースカツに大盛りの豚汁まで付いてきて、豚肉三昧だ。
夫は黒豚の生姜焼き。味見をさせてもらったら、生姜焼きというよりは、日本的な「焼き肉のたれ」風味である。が、それはそれで、非常においしい。天気が悪くても、おいしいものがあれば、それなりに幸せ。
食事をしているうちにも、少しだけ、桜島の姿が見えてきた。一瞬、稲妻が山のあたりに落ちたのが見えて、とてもきれいだった。
城山ホテルへは、駅そばのバスターミナルから無料のシャトルバスが出ている。1時間に数本。所要時間20分程度。指宿へ行くよりはずっと楽だ。
が、ホテルに到着したものの、あたりは曇天。「桜島はどこですか」と、ホテルの人に尋ねたら、どんよりとした灰色の空を指さされる。仕方ない。昼過ぎには晴れると天気予報にも出ていたから、ゆっくりと温泉を楽しもう……とロビーに入れば、沖永良部島フェアが行われていた。
沖永良部島についての予備知識が皆無だった我々にとっては、かなり興味深い。特産物の食べ物などを味見させてもらいつつ、買い物しつつ、観光促進課の人としばらく立ち話。あれこれと書いておきたいが長くなるので割愛。ともあれ、沖永良部島の鍾乳洞はすばらしいらしく、見てみたいものだと思う。
かれこれ15分ほどたったころ、ふと窓の外を見ると、青空が広がっているではないか!
運が良かったわね〜わたしたち。と、たいへんご機嫌になり、記念撮影。
ひとしきり眺めたあとは、温泉へ。この露天風呂からも、桜島が望めるのだ。さすがに温泉からの写真はないが、ともかく、すばらしい眺めと心地よい「美人の湯」で、本当に幸せであった。
温泉好きの夫は、すぐに湯あたりするわたしよりも、いつも長々と入るので、時間を1時間と定めて外で待ち合わせをする。が、案の定、軽く15分をすぎて出てきたのだった。
夫を待つ間、土産物屋を巡る。鹿児島といえば焼酎だが、あまり焼酎を飲まないので、何も買わず。
ホテルを去る前に、もう一度記念撮影。温泉で旅の疲れが本当に和らいだ。そのうえ、すばらしい景観を眺められ、本当に幸運であった。
参考までに城山観光ホテルのサイトはこちら。「さつま乃湯」は2012年にリニューアルしたとのことで、非常に機能的で清潔感あふれる温泉であった。時間があればマッサージも受けたかったところだ。ちなみに入湯料は2300円だが、メンバー登録(無料)をすると、半額で利用できるとのこと。たいへんリーズナブルである。
先ほどホテルのレヴューを読んだところ、このホテルは朝食がすばらしいらしく、全体の評価も高かった。もう鹿児島に来ることはない気がするが、もしも来ることがあったら、今度は滞在したいと思った。
そして夕暮れ時。鹿児島を去る前に、もう一度、桜島の全景を見ようと、観覧車に乗ってみた。
ちょうど山肌に西日が反射する時刻。静かなひとときを、過ごしたのだった。
行き当たりばったりの一日だったが、お天気に恵まれたお陰で助かった。さて、明日の朝はホテルをチェックアウトして高千穂行きだ。なにしろ朝のバスを逃したら次は夜。早起きをして、出かけるべし。今夜は温泉効果でよく寝られるだろう。おやすみなさい。