ミューズ・クリエイションのメンバー有志が数名で、週に一度訪れている貧困層子女のための「学童保育」に行ってきた。わたしはミューズ・クリエイションの立ち上げ以前に、一度訪問したことがあるのだが、1年ほど前からミューズのメンバーが通い始めてからは、訪れる機会はなかった。
今回は「書き初め」ということで、坂田は指導に回ったのだが……。写真で見るとおとなしく見えるが、それはもう、手がつけられないほどのやんちゃな子供らで、静かにさせるだけで、エネルギーを消耗。10歳とは思えぬ、子供っぽさ。
最初は「一」「二」を教え、あとは簡単な象形文字を説明。子供が尋ねる「母」「目」「鼻」といった文字も教える。母の文字の成り立ちを、おかあさんのおっぱいから来たのだと教えたら、それまで騒いでいた女の子が、顔を覆って照れたのは、ちょっとかわいかった。
最初は筆の持ちかたなどを教えるのだが、なにしろじっとしていない。「インクが手についたら、一生取れないんだからね」などと脅しつつ、丁寧に扱わせようとするのだが、これがまた大変。
そのくせ、墨汁がほんの少し、手についただけで「どうしよう!」「今すぐ、洗ってくる」と動揺する少年がいて、それもまた、微笑ましいが、落ち着かない。
魚魚魚。インクに怯えつつも、彼は筆の運びがうまく、楽しそうに書いている。
わずか1時間ながら、やんちゃな子らの対応に、すっかり疲労困憊してしまった。毎週通っては、折り紙や絵画を教えているメンバーに敬服しつつ、今後は他のメンバーにも少しずつ参加してもらい、こうして個別の活動を続けていってもらえたらと願う。
ミューズ・クリエイションは、端緒であり、契機でもある。
ここから、ご自身のやりたい活動を見つけ、発展させてもらえたらとも思う。
すでに何度か記しているが、盲学校の生徒たちにピアノを教え続けているメンバーあり、また最近では、同じ盲学校で、点字のための資料を作ったり、シスターにお菓子づくりを押してたりしているメンバーもいる。
いろいろな団体を訪問しているが、そこにとどまるのではなく、そこから先を、各メンバーが自主的に進んでもらえたらなら、それはまた格別にうれしいことでもある。
わたしもまた折をみて、やんちゃな子らと遊びに(戦いに)でかけようと思う。