昨日の学校訪問レポートで書き忘れたこと。高学年のクラスで、子どもたちに何になりたいかを尋ねたところ、男子からは警察官、兵士、教師、女子からは医者、弁護士といった声が聞かれた。
実態はどうなのかと、ナガラジ氏に尋ねたところ、最初の卒業生たちは25歳前後になるが、まだまだ使用人や肉体労働者など、低賃金の労働者が主流だとのこと。
大学に進学するためのお金はもちろん足りないし、そもそも「すぐにでも働かせたい」と願う両親の理解を得られないという。
先だっては12歳の女子が、両親によって嫁がされた。ナガラジ氏をはじめ、先生方がみなで反対したが、両親は聞き入れなかったという。
「12歳で結婚はもちろん違法です。でも貧しい家庭では、こういう事態も少なくないんですよ」
とのこと。警察官や兵士になることはできたとしても、教師や医者、弁護士などになるには、いくら勉強ができても学校に通うお金がないことには、進学できないのが現状だ。
芽が出ても、開花するチャンスを得られる子どもたちがどれほどいるのだろう。ともあれ、まずは芽を出す機会を与えることだけでも大切なことなのだ。
バンガロールでの一週間は、今月もまた、瞬く間に過ぎていった。本日金曜日夜の便で、ムンバイに戻ってきた。
バンガロールは、本来なら4月を過ぎて訪れる夏が、今年も前倒しでやってきているようで、日差しが鋭かった。
それでも朝晩は風がまだひんやりと、心地よく涼しく。
今回もまた、さまざまな小鳥や蝶たちが訪れてきた我が庭。
わかるだけでも十数種類の小鳥を目にした。
さて、この一週間は「日本語をよく話した一週間」でもあった。日本を離れて13年。ニューヨーク時代はクライアントも日本人が主で、日本人の友人知人も少なくなく、日本語はしばしば話をしていたが、ワシントンDCでは激減。
インドに来てからも、母に電話をするときか、日本人の友人と会うとき以外は英語である。そんなこともあり、久しぶりに日本人に会うと、やたらと饒舌、おしゃべりになってしまうのだ(言い訳)。
こうして日々、日本語を書き記しているのは、経験したことを伝えたいということもあるが、「日本語を使いたい欲」を発散しているのかもしれない。
さて、今週はしかし3日間も続けて日本語を話す機会があった。
火曜日は、まもなく帰任される日本人マダムお二人とランチタイムを過ごしたし、水曜日は学校訪問を共にした日本人マダム3名とやはりランチを。
そして昨日木曜日は、「さくら会」のイヴェントに参加して、なじみのマダムらとやはりランチをともにした。3日も続けて毎日、日本の人たちとランチというのは、初めてのような気がする。
さくら会のイヴェントは、アーユルヴェーダのドクターによる講演だった。アーユルヴェーダについては、これまでにも随時書き記しているので、ここでは敢えて記さない。
右上の「ブログ内検索」で「アーユルヴェーダ」を検索すると、これまでの記事が出てくるので、興味のある方はどうぞ。
またホームページ内にも少しだけだがまとめている。
■アーユルヴェーダのある暮らし(←文字をクリック
わたしのインド生活は、アーユルヴェーダにまつわるさまざまによって、支えられている。
まずは定期的に受けているオイルマッサージなどのトリートメント。
毎日使う、石けんやシャンプー、基礎化粧品などのプロダクツ。
胃薬や、目薬、皮膚用の塗り薬など、最低限ではあるが、我が家の常備薬はアーユルヴェーダの処方に基づいたものが大半だ。それらは副作用がなく、身体にもやさしく負担が少なく、とても助けられている。
それはそうと、さくら会のメンバー(主にはバンガロール駐在員夫人)もずいぶんと増えて、現在は88名だとか。末広がりである。
今日は、そのうちの約半数強の人たちが参加していたようである。20代、30代の若い方々が増えているとのこと。一方、顔なじみとなった人たちは、任期を終えて帰国する人も多く、わたしが古株となりつつある。
何人かの新しい方々が、このサイトを読んでいるとのことで、声をかけてくださった。ここに掲載している情報が役に立っているとするならば、うれしい限りだ。
わたしがここに記す内容は、駐在員やその家族の方々の視点からは、かなりかけ離れているだろうし、違和感も覚えられる箇所もあるだろう。
しかしそれは、インドに関わるバックグラウンドをはじめ、さまざまな相違点があるのだから仕方がない。便利で役立つ部分だけでも、参考にしていただければと思う。
ところで、今日初めてお会いした中の一人は、同じ中学の同級生だったことがわかった。お互いに転校したので、1年間しか重複した時期がないこともあり、顔見知りではないのだが、共通の先生の話で盛り上がった。
嫌な先生がものすごく多かった上、わたし自身が猛烈反抗期だったこともあり、わたしにとっては「暗黒の中学時代」であった。
そんなわけで、中学時代の写真も卒業アルバムも、すべて捨ててしまっており、過去を写真で遡ることはできないのだが、ともあれ、バンガロールで同級生に会えるとは驚きである。
まったく話はそれるが、日本人マダムの集まりに参加すると、みなのその「スリムぶり」に、はっとさせられる。普段、二段腹三段腹は当たり前な、恰幅のよいマダムばかり目にしているせいか、殊更にそう感じるのだ。
それに加えて、皆が若く見える。加えて物腰が穏やかで、態度がでかくない。日頃、態度のでかい人たちばかりを見ているから、何やら慣れるまでは違和感である。
インドに限らず、欧米人もそうだが、子どもでも態度が大きい。よく言えばしっかりとしている。堂々としている。だからとても大人っぽく見える。
年齢の上下を印象づけるのは、顔の皺やお肌のシミの多い少ないの問題だけではなく、物腰や態度が大きく影響しているということを痛感する。
さて、今週末からまたムンバイ。過ごしやすかった時期を過ぎて、徐々に暑い季節の到来だ。「アーユルヴェーダ」の知恵を生かした、健康的な日々を送りたいものである。