↑写真:最近はすっかり影を潜めているインドの国産車アンバサダー。こんなに鮮やかなピンクにしてもらって、とてもかわいらしい!
今日、ランチのあと、お茶を飲みながら情報誌 "TimeOut Mumbai"をめくっていたら、中国人ピアニストのランラン(26歳)の記事が目に留まった。
とある。
北京オリンピックの開会式でも演奏したという彼の名を、「パンダみたいな名前だな」と知ってはいたけれど、ピアノを聞いたことはなかった。
日本はクラシック音楽に敏感な国だから、きっと彼はよく知られていることだろう。
さて、何気なく、記事に目を通しながら、1項目でいきなり興味をそそられた。
彼が2歳のとき、ピアノを習おうと決めたきっかけは、トムとジェリーで、トムが演奏するフランツ・リストの「ハンガリアンラプソディ No.2」を聞いたとき、だという。
いったい、どういうピアノを弾くのだろう。急に気になって、YouTubeで検索してみた。便利な世の中である。で、最初に発見したのが、この映像。
彼がもう少し若いころの映像のようだ。それにしても、ピアノを弾いていなかったら、「大丈夫かな、この兄さん」というムード満点。Lang Lang Gone Mad.とか書かれているし。
いかにも「好き嫌い」が両極端に分かれそうな個性が炸裂である。わたしとはいえば、音声のよくないインターネット上にも関わらず、猛烈な迫力にやられてしまった。すごい。ほんとうにすごい。
↓途中、お見苦しい映像(ごめん、ランラン)が展開されますが、どうぞ最後までご覧ください。
これはもう、生で聴くしかない。聴きたい! 手始めにCDを購入しよう。いや、ちょっと待てよ。TimeOutに載っているということは、ひょっとしてムンバイでコンサート?
慌ててページをめくる。おおう!! 来週の水曜と木曜日に、コンサートだ!
Oh, No!! 来週は金曜日までデリーに滞在だ!
実は今週末からヒマラヤを望むシムラーという高原のリゾートで過ごし、火曜の夜にデリー入りし、金曜までデリーに滞在する予定なのだ。
アルヴィンドは仕事があるので木曜の朝、ムンバイに戻る予定だったが、わたしは一日長く、一人で夫の実家に滞在し、買い物などをする予定でいた。
だが。
もしもまだチケットが買えるのなら、デリーでのショッピングよりも、ランランのピアノの方が断然、優先順位が高い。主催先の音楽学校へ早速電話を入れたところ、まだチケットは少し余っているという。
クレジットカードなどでの購入はできないので、ケンプスコーナーにある音楽学校を直接訪れ、現金で購入してくださいとのこと。
今日は自宅でのんびりと、の予定だったが、急いで身支度を整え、銀行で現金をおろし、音楽学校へと向かった。
工事の槌音、カンコンカンコン鳴り響く古いビルディングの2階。その小さな音楽学校(というよりは教室)はあって、ヴァイオリンとピアノの音色が聞こえてきた。
担当のおばさまが、ホールの席が印刷された大きな紙を広げて空席を示してくれる。8割以上の席に、すでに×印がついていた、つまり売り切れていたが、どうにかオーケストラ席でそこそこにいい場所を見つけられた。
よかった〜!
そんなわけで、思いがけず、ランランのピアノを生で聴けることになった。1週間前ながらもチケットが入手できたのは、ムンバイだからこそ、という気がする。
ちなみにコンサートホールは、我が家のすぐ近く、先日訪れたアフガン教会のある、コラバのネイヴィーナガールだ。どんな古びたホールだろうか。
そのホールを訪れるのもまた、楽しみだ。