いよいよ、本日の夕刻の便で、成田へと飛ぶ。今、部屋の掃除や洗濯を終え、朝食を済ませ、コーヒーを飲みながら一息ついているところ。
荷造りはほとんどすんだし、今日中に送信予定の原稿はほとんど仕上がっていて最終校正だけだし、メイドのヨギータからは連絡がなく、それだけが気がかりだが、気にしても仕方ない。旅立つのである。
ところで昨日は、インドの総選挙の結果が出た。思いもかけず、「まっとうでよい結果」であった。わたしたちの視点から、ではあるけれど。
選挙結果やクリケットの試合など、テレビのチャンネルを忙しく変えながら、しかしおしゃべりをしながら、賑やかなひととき。
夕方には外に出て、ご近所をご案内。
行きつけのショッピングアーケード(おんぼろ商店街)や、ウォーキングの公園、インド的に高級スーパーマーケットであるNature's Basketなどへ赴く。
Nature's Basketで、イタリアのパルマ産生ハムが半額セールだったので、喜んで買う我々。
ひょっとして、豚インフルエンザに関連して安くなってる? とも思ったが、関係ないのである。
そのパルマがかなりおいしくて、感動する。夕方はチーズやワインと生ハムとでカクテルタイム。夕食はシーフード料理でおなじみのTrishnaからカニやポムフレット(マナガツオ)などをオーダーし、楽しい宴だ。
ところでインド。新型インフルエンザはまだ上陸していないようだが、いや、していたとしても、まだ誰も気づいていないようだが、なにやら「暑いから流行らない」という噂がまことしやかに流れている。
気温が高いから、インフルエンザの菌が負ける、というのだ。
「そんなわけ、ないやろ!」
と思いつつも、まあインドだからね、それもありかな。だいたい、他に対処すべき菌がたくさんあるから、目立たないだけかもしれないしな、と思っていた。
これまでインフルエンザのワクチンを作ったことのあるラグヴァン博士にその真偽を確認したところ、「気温の高さは関係ない」と一蹴されてしまった。
やっぱり。
そのあと、ワクチンの作り方を聞いてみたが、ややこしくて、わけがわからなかった。ただ、タンパク質と免疫力が関係している、ということくらいが、なんとなく、わかった。
ところで夏場は、ココナツウォーターを飲むのが、最も身体によい方法らしい。なぜならココナツウォーターは良質の塩分を含んでいるかららしい。これはスジャータ博士が教えてくれた。
スジャータも博士号を持っているので、生物や化学に関するさまざまに詳しいのである。
彼女はインドのサイエンスマガジンにインタヴュー記事を書いており、今回はムンバイで、核エネルギー専門の学者に会うらしい。昨年の、米印核協定に尽力した学者だとのこと。
そんな人に、インタヴューできるところがすごい。これまでわたしも、無数の人々をインタヴューしてきたが、そのたびに、その世界のことをあらかじめ勉強しておく必要がある。
核エネルギーに関しては、相当の予備知識がなければ、とても話を聞きだせないと思われる。
それはそうと、塩分に話を戻す。
塩はナトリウム(ラテン語: Natrium、英語: Sodium)とカリウム(ラテン語 Kalium、英語 Potassium)などを含有している。
しかし市販の食卓塩の主成分はナトリウムで、人体に不可欠な電解質であるカリウムが少ない、もしくは入っていないらしい。
一方、ココナツウォーターはカリウムを大量に含んでいるため、夏場、汗をかいて体力を消耗しているときや、胃腸の具合が悪いときなどにたいへんよいらしい。
わたしも、インドに来て一度だけ食あたりを経験したが、ココナツウォーターを大量に飲んで、あまりにも速やかに回復した経験がある。
そんなわけで、今後は毎日、自宅にココナツを配達してもらうことにした。
ココナツウォーター以外にも、インドの夏に愛飲されているのはニンブー・パーニー(ニブパニ:レモン水)。
水にレモン果汁と塩をいれたものである。
砂糖を入れる場合もある。
塩分のとり過ぎは問題だが、適宜、塩分補給は必要なのである。
などと、出発間際に「塩」を語っている場合でもなかろう、我よ。
まだ、こまごまとやることがあるだろう。
それにしても、久々に、100%ひとりで日本旅。ああ、もう、超〜〜〜楽しみ!!
それでは、行ってきま〜す!
・5月18日〜23日:東京
・5月23日〜6月2日:福岡