坂田さんって、牛が好きなのね。と思われているかもしれん。しばしば載せている気がする路上の牛。彼らに行く手を阻まれるたび、ついつい、カメラを構えてしまう。
ポリスの交通整理は自動車やバイクだけではない。牛たちへもまた。ところで今日の牛は水牛だろうか? ぐいっと角も勇ましく、たくましい感じ。
あなたの未来です! インドで一番の占星術師に相談せずしてどうする?
とまあ、これはそのような主旨の広告である。なんでもかんでもモダナイズ(=最新化)されているインドにあって、このような広告が健在なのは、最早、微笑ましい。
インド人が占星術を重んじるということはこれまでも記して来たが、これは伝統的な慣習だ。結婚式の日取りはもちろん、ビジネスの開業日、店の開店日、その他諸々、占星術によって割り出すのは日常茶飯事。
占星術などからはほど遠い印象のマルハン実家でさえ、わたしたちの婚姻の際には、我々がインド滞在期間中の、一応は良さげな日を選んでくれたらしい。
幸か不幸か、わたしたちの相性を占星術で占うなどということはなかったが、占っていたらいったいどうだったのだろうと、少々興味深くもある。
占星術といえば「古典的」かつ「前時代的」と思われそうな存在感。にも関わらず、「SMS(テキストメッセージ)で予約」を、とか「詳しくはホームページを」などとあるのは、妙な違和感があって、面白い。
下の方に記してある値段。特別価格 Rs.4,500 Rs.2,100とあるのはいいが、それが15分となると、かなりのお値段だ。
15分で約4,000円。これはインドの物価に比してどうなのか。高すぎやしないか。いったいどの階層の人たち以上が彼を使えるのか。占星術師の相場とはいくらなのか。彼の年収(売り上げ)はどの程度なのだろう。わからん。
わからんが、米国在住時の、弁護士やらカウンセラーやらの値段を思い出す。1時間数百ドル。そこはかとなく、共通する匂いが漂っていると思うのは気のせいか。
さて、こちらは別の広告。なんだかポップなイラストが添えられているが、彼は神様。シヴァ神である。これは、シヴァ神関係の音楽を、携帯電話にダウンロードするサーヴィスの広告らしい。
Airtel, Vodafone, Reliance, Tata Docomoなど、インドの大手携帯電話キャリアのアクセス先が掲載されている。
これもまた、新旧混在のアンバランスさが、インド的でユニーク。ボリウッド音楽と人気を分つ、宗教音楽。
インドの携帯電話事情については、これまで幾度か記事を書いて来たが、ちょっと油断している間に、たちまち変化している。
すでに「最新」ではないが、1年前に書いた記事が「インドチャンネル」というサイト(←Click!)にあるので、興味のある方はご覧いただければと思う。
このごろは、キレイなブログにきれいな写真を載せて、こちらのブログにはさほどきれいではない写真ばかり載せている気がするので、たまにはきれいな刺繍の写真でもこちらに載せよう。
これは、カシミール地方の手刺繍製品の一部だ。
インド移住以来、なにかにつけて、インド手工芸品について紹介して来た。工芸品やファッション関係の展示会があれば、取り敢えず足を運んでみる、というのはもう、わたしの習慣となってしまった。
主には個人的な関心。次いで、記事に書くための情報収集。ときに、日本からの依頼で買い付け。
買い付けに関しては、これまで積極的に行ってこなかった。理由はさまざまにあるが、大きな不安は「輸送の問題」だ。インドから日本へ送る際の紛失を恐れ、これまではDHLなどのサーヴィスを使って来た。
DHLだと紛失の心配はほとんどないが、送料が「異常に」高いため、双方にとってあまり利益とならない。内容物よりも送料の方が高いという矛盾には、割り切れない意味不明のストレスを与えられる。
さて先日。EMS(国際スピード郵便)ですでにインドとの取引の経験がある会社からの依頼を受けた。これまでさしたるトラブルがなかったとの話である。
……いや、EMSの話を書きたかったのではない。インドの工芸品と、その流通について、思うところがあれこれとあったのだが、話がうまくまとまりそうにないので、別の機会に譲ろう。
ただ、ひと言。
観光客ならだれもが耳にしたことがあるであろう、「パシュミナ、パシュミナ」というカシミールのストールを売りつける土産物店の呼び込みの声。
需要に対して供給が、絶対的に多いに違いない、都市部におけるカシミール地方の土産物店の存在。決して商売繁昌しているとは思えない店が大多数にも関わらず、なぜ存続できるのだろう。
日本には、『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』という本が出版されているという話を、先日クライアント氏からきいた。
『カシミール地方の土産物屋はなぜ潰れないのか?』
この辺りの原理を、解明したい。いや、誰か解明してかいつまんで、説明して欲しい。インドには、この類いのミステリーがあまりにも、多過ぎる。
そのあたりを解明すると、新しいビジネス・ストラテジーが構築されるような気がするというのは、大げさだろうか。いろいろと、不思議に奥の深い、インドである。
そろそろ、夕飯。2泊3日、ハイダラバードへ出張中だった夫が、今夜遅くに帰宅する。3日に亘る「のんびり気ままな夜」もおしまいだ。
インド発、元気なキレイを目指す日々(第二の坂田ブログ)(←Click)
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