忘れ去ることができるからこそ、苦難を乗り越えて人は生きていけるものだと思う。しかし、それは忘れきっているわけではない。
記憶という水瓶の、水底に、ひっそりと沈められている無数の記憶。それらは消え去ることはなく、ただ眠るように、そこに在る。
時には水底からすくいだし、過日の痛みを振り返ることが、必要なこともある。たとえば一年に一度。同じ日に。
顧みて、今の自分を省みる。
去年の11月26日、書き残した記録を、どうぞご覧ください。
■ムンバイ同時多発テロから一年。(11/26/2009) (←Click!)