今週も今週とて、無駄に濃かった。正味な話、特筆すべき何があったわけでもないのに、
「ああ、濃かった」
と思うのはなにゆえか。いや、今週は、明確な理由がある。ドライヴァーの解雇&新規採用という、それなりに大きなイヴェントがあったからだ。
ドライヴァーを巡る冒険に関しては、過去にも「熱く激しく危険なエピソード」を記した。
あの、岩下志麻さえも登場した熱く激しい長大なストーリーのあと、あの時点で使っていたムスリムのマジッドが失踪した。
そのころ、
「ぼくにもう一度、チャンスをください!」
と出戻ってきた「やんちゃなアンソニー」を雇い続けてきたのだが。そもそもから彼の態度に満足していなかったことから、数回、警告を発していた。
そんな折、決定的な事件が二連発で発生。詳細は割愛するが、近所から苦情がくる行動をとるなど、解雇するに十分のことをしでかしてくれた。
従っては、もう我慢ならんと、解雇することにしたのだった。
が、いきなり解雇したのでは、その日からの移動に問題が生じる。
各方面に「超短期」であたり、月曜から水曜は、2人のドライヴァーを交互に「試用」することに。
どちらも、アンソニーよりは遥かにまし。
の印象だが、第一印象は裏切られるのがインド。これまで痛い目にあってきたこと数知れないので、冷静に判断の必要がある。
締め切り迫る原稿を気にしつつ、しかし、予定もないのに、街のあちこちを走ってもらう時間の惜しさ。
結果的には、夫のボスのドライヴァーの友人、ナーサン(クリスチャン)を雇用することにした。
が、アンソニーの解雇でまた、猛烈にエネルギーを消耗。
最終の週は働いていないとはいえ、今月の給料はもちろん全額支給。前借りのローン(月給の半分)、それにディワリのボーナス(月給1カ月分)を渡した。
こちらの都合ではなく、彼の問題行動で解雇するわりには、かなりの厚遇だと思っている。にも関わらず、極めて心外だとの態度だ。
彼にとって、我が家は間違いなく、働きやすい環境だったから辞めたくはなかったのだろう。
だからこそ、自分の非を認めず、本当に、散々、子供じみた悪態をつくのだった。
しかし、その過程で彼の本性を見たり。今、解雇してよかったと、つくづく思う。
火曜日は夫と、くだらないバトルで消耗。最近、テニスを始めた夫。週に数回、アパートメントのテニスコートにコーチが来るので、朝から張り切って出かけるのだが。
その朝、持参した水筒が、水筒ではなく、コーヒーの保温ポットだったところが、悲劇だった。
あれは、密封されんのよ。
にもかかわらず、バッグの中に、その保温ポットとブラックベリー(スマートフォン)を投げ入れて出かけたから、あ〜た。
ブラックベリー水浸し。
「なぜ、いつもの場所に水筒を置いてなかったんだ! だから保温ポットを使ったんじゃないか!」
と、理不尽にも妻に八つ当たりするところから、爽やかな朝はぶちこわされた。
ブラックベリーは息絶えていたが、幸い、会社から支給されていた新しいブラックベリーがあったので、SIM CARDのみ差し替えて出かけた。
とはいえ、古い方に入っていたコンタクトをすべて喪失した可能性があるらしく、彼は非常に憤っている。
「バックアップ、とってなかったの?」
と聞くも虚し。つねづね、バックアップの重要性を説く妻の言葉に耳を貸さず、の結果である。
バトルの詳細は、あまりにばからしいので書かないが、わたしはその夜のパーティをキャンセルする事態にまで至った。
ひとりでふてくされつつも、静かに気ままな夜。
福岡から買ってきていたとんこつらーめんを夕食とし、その後、白玉だんごを作っておいしく食べ、いつになく「手抜き炭水化物な晩飯」を満喫し、憂さ晴らしをしたのだった。
結論からいうと、壊れたブラックベリーは、しかし、データの救済はできたようで、既存のデータはすべて新しいブラックベリーに移行できた。
その途端に、急にご機嫌になる夫。
「3000件のコンタクトのデータが戻ったよ。アメリカに住んでたときからのデータだからね〜。戻ってよかった〜」
3000件のコンタクトかよ!
3000件もあるなら、早くにバックアップをとっておけよ!
と、吠えてみるも、虚し。
ちなみにその日は、さくら会ランチの日でもあり。友人数名に、夫の「ブラックベリー水没事件」のことを話したところ、数名の友人、及びその夫が同じようなことをしているというから驚きだ。
わたしは携帯電話を水没などさせたことはない。
「バックアップをとっていない」とか、「リストアできることをしらない」というアルヴィンド並みにどんくさい人も結構いるようだ。
男の人って、そんなのばっかり?
なはずはないのだが。アルヴィンドだけじゃなかったんだ。と、妙に安心はするが、安心している場合でもない。
問題は、電話を破壊したことではなく、その後の対応の仕方なのよね。
世界は変わるが、これは、Shrujanというテキスタイルショップで見つけた商品。もちろんすべてが、手織り、手刺繍の商品だ。
Shrujanはカッチ刺繍の商品を扱うNGOの店で、ムンバイにも店を持つ。
バンガロールにも数年前、サフィナプラザにオープンした。詳しくは、MuseIndia.infoのショッピングガイドに載せている。
上はカラフルなバッグ。下は絣のトップ。繊細でかわいらしくて、リーズナブル。久留米絣を見たあとだけに、そのギャップが著しい。
下の写真は、昨日の様子。毎年恒例、OWCが支援する慈善団体が一堂に会し、活動内容を会員たちにアピールするイヴェントだ。
わたしは毎年足を運んでいる。
チャリティ・ティーパーティのあとの慈善団体訪問で、すでに10を超える施設を訪れていることから、顔なじみの人も多い。
上の写真。Bangalore Education Trustのナガラジ氏は、ここでも幾度か紹介した。貧困層向けの学校を運営している。昨年は、経営が危機に直面していたようだが、今年は少し、安定しているようで、よかった。
20近くあるブースをひとつひとつ、すべてまわり、資料をもらい、挨拶をして、話を聞いた。次の訪問先を決めるためには、なるたけ状況を知っておいたほうがいいので。
それぞれの話を聞くにつけ、それぞれの状況に、胸が詰まる思いだ。
いつもいつも思うことだが、救いを求めている人の多さを、身にしみて感じられる。しかも救うためには、そんな大掛かりなことが必要なわけではないのだ、ということも。
ちょっとした、しかし思い切った働きかけが、誰かの人生を大きく変える。
上の写真の二人は、孤児院のブースにいた女性。孤児院創設者の二人の女性にかわって、ここに訪れているらしい。
左の女性は25歳、右の女性は15歳。二人とも屈託のない笑顔が、本当にかわいらしい。
彼女たちは二人とも、身寄りがない。捨てられていた子供たちを、創始者の二人が育て上げた。
二人の人差し指が、集合写真の、二人の女性を示す。
「彼女たちが、わたしのお母さんなんですよ!」
「わたしたちは、ここにいて、本当にハッピーなんです」
それはもう、言われなくても、あなたがたを見ているだけで、わかります。
慈善活動関連の情報は、下記のブログにまとめているので、ぜひご一読を。
■インド発 地域社会とのコミュニケーション (←Click!)
ところでこのごろは、飲食店の様子など、さりげなく写真を撮ることのできるiPhoneに任せ、さりげなくアップロードできるMiPhoneに載せている。
具体的な店名に関心があるのは、バンガロール在住の人たちくらいだろうから、大ざっぱなインフォメーションをそちらには載せている。
このごろはもう、バンガロールにも次々と「いい感じ」の店が増えていて。ローカルフード探検も再開したいところだが、隊員1号がまだ日本……。
U-KO隊員と二人という現状。せめて3人はいないと、いろいろな種類の料理を試せない。
万一、失敗した時に、一人や二人だと、ちょっと寂しい感じでもあるしね。というわけで。
★ローカルフード探検隊、入隊希望の方は、どうぞこちらを参照の上、ご連絡ください。
老若男女、問いません。
ところで、昨日は、IJCCIという組織が主催したセミナーに参加したのだった。
話者の視点とターゲットが、わたしが予想していたものと異なっていたのが、ちょっと残念だった。
が、何でも招かれたもので興味をそそられ、時間の都合がつく場合は、出て行こうとの勢いだ。
ただ、昨日は、アショカホテルでファッション関連のイヴェントがあって、そちらとこちら、どちらにするかを悩んだ挙げ句、こっちにしたのだった。
その点においては……。
失敗だった。まあ何でも、行って見て、試してみないとわからんからね。
そんなわけで、気がつけば10月。2011年も、本気で追い込みなのだな。
2012年のジャーナル(スケジュールノート)。
先月の日本で、店頭に並んでいるのを見て「気が早っ!」と思っていたが、買ってくればよかったなあと、今更ながら。