9日間に亘る視察旅行のアテンドを終えた金曜日。すでに記した通り、今回は「ひたすらバンガロール」という珍しい仕事だったのだが、物理的にも、精神的にも、ひどく遠い場所へ旅してきたような気分だった。
インド移住以来、記事を書いたり、ラジオなどで話したり、講演を行ったりという「公開型」の仕事もしてはいるが、実は「非公開型」の方が多い。
リサーチや視察旅行のアテンドなどは、その例だ。
また、有料のビジネスサイトや機関誌などの寄稿も行っており、それは当然ながら、一般の人々の目には触れにくい。
「表現する者」「伝える者」としての自分は、なるたけ多くの人の目に触れるものを文字にしたいところだが、そうもいかぬ。
数日前のブログで、「週末あたりに、思うところあれこれと、記そうと思います。」などと書いちまったが、よくよく考えたら、書いちゃならないことの方が多く。
というわけで、消化不良な気分を抱えたまま、昨日は「原田真二」に逃げたのであった。
いろいろあったが、いずれも未消化。ともあれ、土曜日はいつものように、夫と二人でアーユルヴェーダのマッサージへ赴き、心身をリフレッシュ。
日曜日は、日がな一日、家でゆっくりと過ごしたのだった。
この十日間。視察とは直接関係がないのだが、「子供の教育」についても、深く考えさせられた。
子供の教育。
途絶えることなく、わたしの中で根付いているテーマではあるのだが、今回はまた改めて思うところ深く。子供たちの事柄については、時を改めて、また記そうと思う。
ともあれ、気がつけば12月。世間はいつもと変わらぬ涼風と青空。師走気分を敢えて演出するために、クリスマスツリーなどを飾りつけてはみるけれど。
ジャーナルの残りはすでにわずかで、「年初の目標」のリストは、しかし半分もチェックされていない。
毎年毎年、願ったことを取りこぼしながら、生きている。
自分に対する期待値が高すぎるのか。もっと、「ほどほど」に目標を設定して、シンプルに、無理なく、与えられた物事をまずは、有り難く受け止めるべきか。
闇雲にがんばればいいというわけでもなく。
歳月は否応なく流れ、体力は、次第に下降する。しかしその分、精神は、巧みに、豊かに、向上したいものである。
物も情報もあふれにあふれる世界で、取捨選択の必要性を痛感する昨今。
特に、「高度経済成長」のただ中にあるらしき、この国に住んでいると尚更に。
訴えたいことが募り募って、しかし誰に向かって? と思った瞬間に、脱力する。ここで連ねてきた言葉は、果たして無為だったか。
などと、少々、自虐的になりながら、しかし、今の自分にできることを、少しずつ、重ねるしかないのである。
人は訪れ、人は去る。
人は生まれ、人は死ぬ。
玉石混淆、ひとまとめ。世界は、渦巻き渦巻きながら。
遠心力に吹き飛ばされないよう。
がっちりと、屹立せよ!
しっかりと、握りしめよ!