四季の移ろい緩やかな南天竺デカン高原に、再び盛夏が巡り来る。
木漏れ日の揺らぎ茫然と見つめ、猫らも人間らも、気怠く緩やかな土曜の午後。
露店の黄金色マンゴー、山と積まれたスイカ、喧騒の路傍を彩り、
街を覆う樹々は町の随所で、その花を咲かせる。
桜の如く薄桃色に中空を彩るはピンク・テコマ。
薄紫のジャカランダもやさしく青空に映える。
やがて、真紅のグルモハル、火焔樹の花が、中空を燃やしながら咲くだろう。
思いを馳せさえ、しなければ。
目先の日々の営みに、専心してさえいれば。
過不足なき日々をやり過ごせるはずなのに。
なぜ、どうして、どうすれば、
の問いを浮かばせては消し、浮かばせては消す。
騙し騙し、この先、どこへ向かって行くだろう。
生きている限りにおいては、がむしゃらに、希求せよ。
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