日本でフリーランスのライター兼編集者だったころ。主な仕事は旅行誌やガイドブックの仕事だった。まだデジタルカメラが普及していない時代。そこそこに、写真が撮れたわたしは、「カメライター(カメラマン兼ライター)」としての仕事を受けることもあった。
日本時代のわたしは、海外取材の仕事が多かったが、かつてのJTB出版が出していた『旅』という雑誌の仕事は別だった。今思えば、わたしの国内取材の経験の多くが、JTB出版に関わっていた。今からちょうど30年前の京都特集では、「おんなひとり旅」というテーマで取材をした。
今回、街を歩きながら、当時から変わらぬ店舗を見つけるにつけ、時間旅行をしているような気持ちにさせられた。
京人形や扇子など、数百年の歴史を持つ店で、買い物をしつつ、店の人に話を聞く。取材でなくとも、自ずと取材になっている。
気がつけば、こういう仕事をもう35年もやっている。紙からインターネットに変わり、フィルムからデジタルに変わったとしても。やめることができない我が習慣なのだ。
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