世界各地を旅した半生。若いころには一人旅も多かった。当時の好奇心や心の躍動とは異なる、今のわたしの心境。得も言われぬ喜びと、感謝の念。これはまた、歳を重ねた証なのか。だとすれば、年齢を重ねることをありがたく思う。
ともあれ、久しぶりの一人旅が、今回は殊の外、楽しい。天気に恵まれ、おいしい料理を味わい、新たな発見や学びの連続だ。
明治村を出て、バスに乗り、犬山駅前で降りて、そこから城下町を歩く。途中で良質のすてきな革のベルトを購入したり(犬山の特産というわけではない)、犬山の伝統を継承する陶器店で、「桜と紅葉」を特徴とする犬山焼きの一輪挿しを買ったり……。本当はペアのカップも欲しかったが、現金しか使えず、持ち合わせが足りなかった!
店舗や飲食店が連なる本町通りをそぞろ歩いた先の小高い丘の上に立つ「国宝 犬山城」。三光稲荷神社を抜けて、城内に入る。こぢんまりと小さな城ながらも、上品に威風堂々と麗しい。
1537年(天文6年)に織田信長の叔父にあたる織田信康が、木ノ下城を移して築城。以来、激戦の地である尾張と美濃の国境にあったことから、城主がめまぐるしく替わったという。織田信長や豊臣秀吉、徳川家康もこの城を奪おうとしたとのこと。
諸々、綴りたいところだが、今朝はこれから温泉に入って朝食を楽しみ、チェックアウトして名古屋駅に向かうので、あまりのんびりもしていられない。歴史的背景に関心のある方にはぜひ、検索していただきたい。
とにもかくにも! 急勾配の階段を上った果てに到達した望楼型と呼ばれるらしき天守からの眺めがもう最高で、そのことだけは、言及しておきたい。
夕暮れ時。4時半に入場は終了というので、4時ごろに入ったが、閉城する5時まで、ここで絶景を眺めながら過ごした。本当にすばらしい時間だった。夕映えの木曽川、伊木山……。
犬山城、最高!
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