帝国ホテルのライト館を見たい。それだけが目的で訪れることを決めた「明治村」だったが、そこは、わたしが想像していた以上に、興味深い場所だった。
明治維新。西欧文化の流入。殖産興業。今日に至る各種産業の黎明……。ここでは、1868年の明治維新から155年の短い間に大きく変容した日本の国の有り様の片鱗が垣間見られる。
その時代、その時代を懸命に生きた人々の息吹が伝わる、興味深い建築物や展示が、随所に見られた。
無論、背景理解を抜きにしても、明治村内は自然美に溢れ、ウォーキングを楽しめる魅力的な場所だった。名古屋初日、ここに住まう友人らから、子供時代の遠足スポットと聞いたが、確かに遠足にも好適な場所だ。月曜日ながら、家族連れの姿も見られた。
今回の旅。名古屋に対するわたしの印象が大きく変わった。
変わったというよりも、わたしは名古屋の魅力を初めて知った。一昨日、博多から新幹線で名古屋駅に到着し、観光案内所でさまざまな資料を受け取り、紐解きながら、「ここ、行きたい!」「え? こんな場所もあるの?」と思わされる活字が、次々に目に飛び込んで来る。
わたしは本当に、日本をよく知らない。そしてこれから、母国をもっと知りたいと思う。
まさに「お還り」。人生の2周目を2年後に控えて、新たな視座が生まれている。
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