🏯日本に住んでいた20代のころは、海の向こうばかりに思いを馳せていた。旅の情報誌の仕事で国内取材もあったけれど、海外取材にかける熱量のほうが、かなり高かった。
日本を離れ、米国、インドと暮らすなか、歳月を重ね、母国の魅力を客観的に見つめられる目が育まれた。そして50歳を過ぎたころから、日本の特殊な地理的条件、気候風土、歴史的背景、精神土壌が育んできた「日本の伝統の魅力」が、切に魅力的に見え始めた。
日本を離れて28年目。かつて一時帰国は、福岡、東京の2都市だけを訪れることが多かったが、50歳を過ぎたころから、「新幹線での途中下車」をするようになり、少しずつ日本旅を増やしてきた。夫との旅や、セミナーなどの仕事も含めつつの、下関、宮島、神戸、有馬温泉、直島、京都、奈良、伊勢……。それぞれに、忘れ得ぬ情景。半年前には白馬村でもすばらしい滞在を楽しんだ。
そして今回。
途中で名古屋に寄り、もしもミューズ・クリエイションのメンバーから連絡があればお会いしたいという緩めの企画で、自分の旅を優先しつつ場所を決めた。
🏯今回、犬山城界隈へ足を伸ばそうと決めたのは、『明治村』へ行くのが目的だった。明治村にあるフランク・ロイド・ライトが建築した「旧帝国ホテル」のエントランス部分を見に行くためだ。無論、このホテルは大正時代に建てられたものだが、明治村が擁する建築物の大半が、明治時代の歴史を物語るものらしい。
当初は名古屋中心部に泊まって明治村まで足を伸ばそうと思っていたのだが、調べている途中に、この「ホテルインディゴ犬山有楽苑」の存在に気づいた。
「国宝茶室 如庵を有する日本庭園・有楽苑に隣接」
「ホテルから望む壮麗な国宝⽝⼭城と⽊曽川の迫⼒」
「庭園の柔らかな落ち着き」
「そこかしこで触れるアート、⾆⿎を鳴らすクリエイティブな⾷体験」
ホームページの描写に関心が高まり、即、ここでの滞在を決めたのだった。しかも温泉も併設されている。
🏯フランク・ロイド・ライトのこと、ホテルのこと、犬山城の城下町のこと……。綴りたいことは尽きぬ。
ところで夕べは、今からちょうど10年前あたりに共に活動した、元ミューズ・クリエイションのメンバーが、犬山まで足を運んでくれた。2017年にミューズ・クリエイションの5周年記念同窓会@名古屋でお会いした人たち含め、みなさんとは5年以上ぶりの再会。当時の話や、ご家族のことなど、話は尽きず。
わたしも、みなさんも、それぞれに、大小の波乱を乗り越えながら今日があるのだということを、しみじみと思いつつ……。何があっても、今、現在、笑いながら時間を共有できることは、本当に幸せなことだと思う。
ちなみに、幹事の方が選んでくださった「香月」という日本料理店のお料理も、非常においしかった。
元ミューズ・クリエイションのメンバー各位は、インドを離れた後も、LINEなどでつながっていらっしゃる方々も少なくない模様。今回、ご都合が合わずに来訪が叶わなかった方もいらしたとのことだ。当時のつながりが今でも続いていることが、わたしにとってもうれしい。
今、ミューズ・クリエイションは、かつてとは異なる形で活動を再開するに際して、再びの「試行錯誤モード」に入っているが、これまで培った経験を大切に、未来を見据えながら、現在を、まさに「Present」と慈しみ楽しみながら、活動をしたいと思った。
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