今回のデリー訪問は、昨年7月に引き続き、インディア・ジャパン・フォーラムへの出席が目的だった。前回同様、2日間に亘ってインペリアル・ホテルで開催されたこの催し。米国のグローバル組織「アスペン・インスティテュート」のインドにおける関連組織「アナンタ・センター Ananta Centre」と、インド政府外務省との共催によるクローズドな催しだ。
会場には、政治、外交、ビジネス、シンクタンクなど、日本やインドに関わる各方面のエグゼクティヴ各位が集う。出発前に、当該サイトで、登壇者や参加者の学歴、職歴などを拝見する。優れた履歴の方々に紛れるわたしは、毎度のことだが野良猫(野良犬)のようでもある。ここにわたしが出席できている理由は、夫Arvindがアスペン・インスティテュートのリユニオンで、主催者側の関係者だからだ。
せっかくの機会につき、普段のわたしの興味関心からは、比較的遠めのテーマであれ、今回も参加させていただくことにした。また、わたし自身の得意分野が未来に繋げられるよう、少しでも痕跡を残したく、京友禅サリーを着用して参上した。
わたしは、2022年末から2023年初旬にかけて、京都の伝統工芸である「京友禅」の技法にて描かれた「京友禅サリー」のプロモーターをお引き受けし、バンガロールとデリーで展示会を開催した。今回また、およそ2年ぶりに新作のプロモーションをお引き受けすることとなったことから、お預かりしているサリーを実際に着用して出席したのだった。
京友禅サリーのことについては、また別途、記したい。
「アナンタ・センター」のサイトによると、フォーラムの目的は、「日印の協力を強化すべく、意見を交換し、相互信頼を築き、将来の協力のための共同アジェンダを策定すること」とある。https://indiajapanforum.in/
第3回となる今回のフォーラムでは、2日間で計9つのセッションが開催された。前回、Arvindはモデレーターとして登壇したことから、少々、慌ただしかったが、今回は登壇しないのでリラックスしている。
初日の一昨日は、インドのJaishankar外務大臣とアナンタ・センターのCEOであるIndrani女史による開会セッションから始まった。その後、インド・ブータン王国駐箚(ちゅうさつ)特命全権大使の小野啓一氏によるスピーチと続き、セッションが開始。
小野啓一氏は、大使館のソーシャルメディアで拝見していたが、今回、参加される方々のバックグラウンドを予習した際、小野氏の奥様の小野日子(ひかりこ)氏のことを知った。現在、駐ハンガリー日本国大使でいらっしゃる。わたしは、ご夫妻と同じ年齢ということもあり、奥様が当時、女性外交官としてキャリアを構築される際のご苦労などが記された記事を拝見し、リアルに感嘆した。
ちょうど、我々夫婦がワシントンD.C.に住んでいた時期、小野日子氏は同地で出産されたというエピソードも目に留まり、お話を伺いたい思いに駆られた。
さて、昨年と同様、国防や安全保障、インド太平洋におけるパワーバランス、Quad (クアッド/日本・米国・オーストラリア・インド4カ国の戦略対話)、半導体やクリティカルミネラル(脱炭素社会の実現に不可欠な鉱物資源)、インド市場への投資の展望、日印の経済協調……といったテーマのセッションが延々と続く。
また、今回もインド財務大臣のNirmala Sitharaman女史が登壇された。今年2月、 YPO主催のイヴェントで、Sitharaman氏の話を聞く機会があった。そのときの話について、かなり克明に記録を残しているので、関心のある方はご一読を。
🇮🇳「熱い湯に浸すと、風味や色が滲み出るティーバッグのように」。インド財務相、ニルマラ・シタラマン(Nirmala Sitharaman)氏の話を聞く午後。
https://museindia.typepad.jp/2023/2024/02/nirmala.html
🇮🇳🇯🇵THE INDIA JAPAN FORUM 2023 日本とインドの外交フォーラムに出席①
https://museindia.typepad.jp/2023/2023/07/ji.html
🇮🇳🇯🇵THE INDIA JAPAN FORUM 2023 日本とインドの外交フォーラムに出席②
https://museindia.typepad.jp/2023/2023/07/ji2.html
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