昨日は、年末のパーティで出会った韓国人女性Eunyoungのご自宅に招かれて、女性たちのランチ会。彼女はかつて、ソウルでシェフとしてケータリングのビジネスをされていた。フランスの外交官であるハズバンドがソウルに駐在されているとき、彼女が大使館でのパーティ料理を準備したことで出会ったというエピソードを聞き、話が弾んだ。
別の場でお会いしていたという友人のYashoも出席、他の方々はほぼ初対面だったが、共通の友人たちも多く、話が弾む。バンガロールで生まれ育ったという方々の話は、いつも興味深い。冷房どころか天井のファンすらも不要で、一年のうち、約10カ月は肌寒くて、上着を羽織っていなければならなかった……とか、インディラナガールの100フィート沿いには、住居もまばら、車も走らず、だから近所の子供たちとローラースケートで爆走していたとか……。
この街の変貌の歴史が、脳裏で渦巻く。
Eunyoungの真心がこもったタイ料理はどれもおいしく、料理を巡る会話も尽きない。昼間からアルコールもいただいて、すっかりリラックスした楽しいひとときだった。
みなさん、日本への旅や料理、着物など、日本文化への関心が高い。それを見込んで、昨日は着物で参上した。一昨年の秋、わたしは着物に目覚め、以降の一時帰国時には、中古の着物や羽織、帯を購入しては持ち帰っている。しかしながら、着付けはまだまだ初心者未満。
今回は、11月の一時帰国時の福岡で購入した紬の着物(単衣)や半幅帯を着用した。今となっては比較的暑い時期が長いバンガロール。浴衣感覚で着られる単衣と半幅帯の組み合わせが実用的だと思ったのだ。
薄手の絹ながら、しっかりとコシのある布で、着心地も悪くない。誂えた女性は長身だがスリムだったと思われ、身幅が狭く袖も短いが、ぎりぎり許される範囲ではなかろうか。絣の半幅帯も、かんざし柄が愛らしい。
この着物、中古とはいえ、袖が通されていない「新品」である。着物の端に正札がついていた。福岡市のデパートの代名詞ともいうべく「岩田屋」のロゴだ。しかし、これは古い商標だ。調べてみたところ、現在のロゴに変わったのは昭和10年(1935年)で、これはそれ以前に使われていたものらしい。
ということは、少なくとも今から90年以上前ということだ。……なんという歳月の流れ!
Eunyoungのご自宅は、韓国の伝統的な壺や絵画と共に、日本の着物の帯が配されていた。我が家と同様、テーブルのセンターランナーに使われている。
ご夫婦が日本を訪れた際、大阪の着物中古店を訪れて、職人たちの技を映したすばらしい織物や染物が、二束三文で売られているのを見て心が痛んだという。そしてスーツケースいっぱいに、買い込んできたのだとのこと。わたしもYashoも、似た感性なので、深く共感する。
🇯🇵
袋帯はもちろん、名古屋帯すら、まだ扱いが難しく、うまく結べない。とはいえ、着物も回数を着なければ、慣れない。ゆえに、半幅帯で練習しつつ、これからも単衣を着る機会を増やそうと思う。
竹久夢二の絵みたいに、猫と一緒に映りたかったが、我が家の猫ズは抱っこされるのが嫌いなので大暴れ。ちょっとぐらい、いいや〜ん! となだめつつ撮影。ごめんよJACK。
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