22日夜。冷たい雨が降るマンハッタンを離れました。そして現在、24日午前2時。数時間前にバンガロアに到着したところです。
フランクフルトの乗り継ぎが45分と非常に短かかった上に、ニューヨークからの便が遅れたので、フランクフルトソーセージを食べることなく、おいしいビールを飲むこともなく、フランクフルトをあとにしました。
我々は便に間に合ったのだけれど、荷物(スーツケース大小4つ)は間に合わず、1日遅れで到着とのこと。宅配してくれるらしいので、無事の到着を信じて待つしかなさそうです。
今、湯沸かしのスイッチを入れたところです。
今まで書きそびれていましたが、インドでは「ギザ」と呼ばれる湯沸かしのタンクを使用してシャワーを浴びるのです。15分以上は待たねばなりません。長時間、湯を使うことは不可能です。
季節にもよりますが、5分から10分ってところでしょうか。シャワーを浴びるにも段取りとこつが必要なのです。でも、そもそもわたしはカラスの行水派なので、問題はありません。そんな話はさておいて、今、モハンの入れてくれたお茶を飲み、一息ついているところです。
モハンは、村で兄夫婦といざこざがあったようで、あまり元気ではありません。生まれたばかりの息子の体調も、よくないようです。
にこやかにしているけれど、心に痛みを抱えている様子がわかります。なにしろ、数カ月でも朝から晩まで様子を見ていると、おのず、わかってしまうというものです。とはいえ、わたしたちには、差し出がましいことはできません。
それぞれの家庭にいろいろな事情があるのですね。
さて、ホテルで1カ月を過ごし、人口密度の高い日々でしたが、広々とした我が家に戻って来て、とてもほっとしています。疲れているけれど、踊りだしたい気分です。嘘。
さて、シャワーを浴びて、機内で読み続けていた本の残りを読んで、寝ようと思います。
機内でまず読んだのは、村上龍の「最後の家族」。ぐっとくる話でした。機内で飲んだ赤ワインがまわっていたせいか、最後はかなり感情移入してしまい、泣けてしまいました。
村上龍氏に、わたしはとても敬意を抱いています。どう形容しても陳腐になってしまうので、形容しないけれど。
しばらく寝たあと、今度は英語版をすでに夫が読んでいて、わたしも読もうと思いつつ、本棚の肥やしになっていた「ダヴィンチ・コード」。
ロックフェラーセンターの紀伊國屋で、文庫本(上中下巻)を見つけて、ついつい購入。安直な道に走りました。飛行機で読むには最適と思われましたが、その通りでした。
上中巻は機内で「読み干し」、残りあと十数ページ。結末を読み届けてから寝ようと思います。これで、トムハンクス主演の映画を見に行けるというものです。一度読んでおかないと、内容が専門的なだけに英語力が追いつきそうにないので。でも、インドではいつ、上映されるのでしょうか。
そんなわけで、明日からまた、インドでの日々が始まります。