夕べは夜半から、雨がしとしとと降っていた。雨音を聞きながら眠りについた。気温はそれなりの高さを保っているのだが、空気はひんやりと冷たい。
午前3時頃、どこから紛れ込んだのか、蚊の羽音が眠りを妨げ、殺虫用リキッドなどを仕込んでいる間に目が冴えて、しばらく寝付けなかった。
目覚まし時計で目を覚ますも、二人とも、だるくて起きられず。今朝はヨガにも行かず、1時間以上も朝寝坊(といっても8時過ぎには起床)をしてベッドから起きだす。
シャワーを浴びればすっきりと覚醒し、雨が止むと同時に、身体も整うかのように、朝食を食べ終えた頃には二人ともいつもの調子に戻っていた。
わたしは午前中、日本へ送る原稿を書き上げたあと、簡単なランチを済ませて、予約を入れていた「皮膚科」へ行く。足の親指の爪のまわりに、ぽつぽつと発疹のようなものができて、なかなか治らない上、たまにかゆみもあるので、適切なクリームでも処方してもらおうと思ったのだ。
この間、ジャングルに出かけたころあたりに発症したので、なにか植物にかぶれたのかもしれないとも思う。
皮膚科医は、OWC (Overseas Womens' Club)発行のバンガロールガイドで見つけた。残念ながら近所にお勧めのドクターはなく、インディラナガールに一軒のみ。医者に関しては「近所の診療所に飛び込みで」というわけにもいかず、少々遠いが、足を運んだ次第。
ドクターは若い男性。やたらと声が大きく、しゃべり方が役者じみていて、まるで米国のカイロプラクティックのドクターみたいだと思う。ドクターは患部を見たあと、処方箋を書いてくれた。
具体的な感染源などはわからないが、頻繁にネイルケアをするのは、避けた方がいいとのこと。そういえば、確かにこのごろ、マダムな我は、ネイルケア三昧であった。
「ネイルケアに行くのなら、自分のネイルケアキットを用意して、他人が使ったものを使用しないこと」
とも言われた。確かに、インドのサロンは、たとえホテルや高級スパであっても、殺菌などが徹底されているとは思われない。水虫などは特に感染しやすいとのことなので、これは気をつけねばと思う。
ところで、日本の家庭ではスリッパを多用しているようだけれど、あれも水虫感染源としてはかなり危険らしいのでご注意を。
さて、クリニックを出たら、ちょうど向かいに、先日訪れたジャイプールテキスタイル店、Somaがあった。衣類やベッドリネン、テーブルリネンなど、さまざまな木綿、シルク製品の揃った店である。迷いなく、直行する。
たたたん、と階段を駆け上り、ドアを開ければ、カラフルなテキスタイルの海。思わず、あれこれを、手に取ってしまう。そうしてまた、いけないことに、薄くて軽く、柔らかな肌触りの、かわいらしげなサリーの生地を見つけてしまった。
夏には、こういうサリーがいいのよね。ん? お値段も、リーズナブル。
そんなわけで、またしても、サリーをご購入。高級なサリー生地には、ブラウス用の布も付いている(一体化している)が、これは自分で作る必要がある。無論、出来合いのブラウスも売られていたが、気に入った色がなかったので、布屋へ行くことにした。
帰り道、コマーシャルストリートに車を停めてもらい、布屋へ行く。明るくカジュアルに、赤い布で、ブラウスを作ろうと思う。しかし、小さな布屋にも関わらず、「赤」にも数々の選択肢がある。
どの赤がいいのだろうか、あれこれと見比べてみるが、よくわからない。
左の写真は、購入したサリー地の下に、4種類の赤い布を並べてみたところ。写真の精度が低いせいもあるけれど、どの赤も、ほとんど同じにしか見えない。
赤を眺めているうちに、緑もいいかも、いや、黄色はどうだろうか、などと悩み始めて、更に迷う。結局は、赤に決めた。
インドの女性たちは、他国の女性らに比べると、色彩を判別する能力に長けているに違いないと思う。
ブラウスの布は近所にあるテイラーに持って行った。採寸してもらって、受け取りは明日とのこと。うまく仕上がってくれることを祈る。
すっかり、足の薬を受け取りに行くのを忘れるところだった。近所の薬局で処方箋を提示し、指定の軟膏を買う。インドは診療費も薬品も安いのがいい。
今日は、アーユルヴェーダのオイルやローションのことを書こうかと思っていたが、また別の機会に。