静かな日曜日。
朝は、いつものアーユルヴェーダのマッサージに来てもらう。普段は、週に一度だが、今週は、二度目。頭の先から、足の爪先まで、1時間半かけてのマッサージが300ルピー。インドならではの贅沢である。
ランチには、パスタを茹でた。このごろは、やはりモハン食に飽きて来た夫が、違う味覚を欲する。従って、パスタである。
午後の、クリーム色の日差しにやさしく満たされるゲストルーム。そのベッドに横たわって、本を読む。とんびのピョロロロロ〜という鳴き声が聞こえて来るばかりの、静かな午後。少し風邪気味の夫も、傍らで、静かに本を読む。
同じ活字を目で追うのでも、コンピュータと、本とでは、目や身体にかかる負荷が全く異なる。心地がよい。
今年もまた、黄色い花が咲き始めた。
黄色が咲く頃、紫色も咲く。
紫色は、「ジャカランダ」。
黄色も同じような花弁だが、これも「ジャカランダ」なのだろうか。
季節感の浅いこの街で、季節の巡りがあることを、かすかに思わせてくれる花の色。
この間は、ピンク色が咲き誇っていた。
下の写真は、12月30日のもの。すでに、散り始めていたころ。載せるのを忘れていたのでここに。
とある家では、婚約パーティーが開かれるらしい。花門を作っている人がいた。
日曜日の街角は、行き交う車も少なく、いつもよりは静かだ。商店街では、しかしいつものように、男たちが軒先で、小さなチャイのグラスを片手に、おしゃべりに興じている。
働く子供たちは、相変わらずそこにいる。床屋の軒下で、髭を剃られる男がいる。人形のようにじっとたたずむ、花売りの老婆がいる。ゴミを食む牛がいる。
ネギと大根を買った。お察しの通り、最近我が家では、インド大根がブームだ。
さて、今日は、スジャータとラグヴァンが夕食にやって来る。この間、仕入れた魚の中でも、最も大きな一匹を解凍した。大きくて、平べったい魚。しかし、なんという名前かはわからない。
夫が好む姿煮にしたいが、あまりにも大きすぎる。棚の奥から、パーティーの時に使用する、巨大な中華鍋のようなインド料理用鍋で煮付けることにした。
ショウガ、ネギ、ごま油。あとは、醤油や酒、みりんなどの和風調味料で、どことなく中国風な和風料理。
こうして見ると、盛りつけがワイルドすぎるか。
比較的淡白な味わいの、あっさりした白身魚だった。少々濃いめに味付けると、よりおいしかったかもしれない。
インド人の口にはさっぱりしすぎかもしれないと思ったが、みな喜んで食べてくれた。
ところで、インド時間の明日の早朝、4時半より、スーパーボウルのファイナルが開催される。インドにいると、気づかないまま過ぎてゆく米国の風物詩。
自宅にTVを置いていないヴァラダラジャン夫妻は、実はスーパーボウルは見たいという。
「もしよかったら、今夜泊まってもいい?」と二人。
「もちろん、いいよ」と我々。
「じゃ、荷物取って来るね」と駐車場へ向かうラグヴァン。スーツケースをころころと転がして戻って来た。用意周到である。
翌朝のスーパーボウル鑑賞に向けて、彼らは10時前には就寝した。
相変わらず、いい味出してる二人である。