昨日はホーリー (Holi) と呼ばれる春の到来を祝う祝祭日であった。詳細に関心のある方は、各自検索していただくとして、人々がわあわあ、ぎゃあぎゃあと騒ぎながら、水鉄砲や風船などに仕込んださまざまな色の水をかけ合い、ドロドロになる日である。
そして毎年、「大半の染料にはケミカルが入っているから、皮膚に悪影響を及ぼす」といった新聞記事が出るのである。
無論、北インドに比べると、南インドのここバンガロールでは、ホーリーといっても地味な開催。もともとこの地は年中春だし、このごろは「夏」であるから、同じインドでも祝日のコンセプトが異なるのだ。
ところで、上の写真は、下校時の街の様子である。移住以来、早朝や夕暮れ時の街をカメラを携えて歩き、じっくりと様子を撮影したいものであると、何度も思いながら、実現しないでいる。
早朝の、登校時の子供たちの様子や、働く人々の様子、そして一日の終わりのまた子供たちの様子は、仕事を終えた人々の様子には、言葉では尽くせない味わいがある。
インド移住後、1年が過ぎ、取り合えず始めたこのブログも、たいそうなボリュームとなった。しかし、毎日をどんどんと、流し書き連ねていくばかりで、大切な記録さえも、どんどんと日々の中に埋もれていくようで、時に途方に暮れる。
いや、「時に」ではなく、このごろは「しばしば」途方に暮れている。仮にもライターを生業とする身。こんなことでいいんだろうか。
そういえば、去年の今頃は母が遊びに来ていたのだった。あれから一年。
百年もここに住んでいるような態度であるが、まだまだわたしは、インド初心者であるのだ。この国を前にしては、しかし5年たとうが10年たとうが、初心者の心持ちであろう。
あまりにも満ちあふれているこの国の、総括などできるはずもなく、やはり日々をとりあえずは、こうして綴りながら、消化していくのだろうか。
全くもって話題は変わるが、インド人はB型が多いらしい。実は、ニューヨークにも多いのだ。かつて(2001年)メールマガジンにも「西日本B型、ニューヨーク上陸」と題して書いた。下の方ね。
そしてわたしは、お察しの通り、Bである。自由で、幸福で、平和で、優しげなB型である。そしてマイハニーはA型。ご存知の通り、日本人に最も多い血液型である。血液型なんて、関係ないよね。と思いながらも、なんだか関係ないこともないと思えてしまう。
本日は、諸々のショッピングで、またしても東奔西走の午後であった。環境汚染を日々、目の当たりにしながら、しかし今日、ふと我に返るように、気がついた。
バンガロールは、最早「わが町」なのだということに。
将来的には誰かに貸すかもしれないにせよ、生まれて初めて「自分の家」を、この地に得るのである。福岡でも、東京でも、ニューヨークでも、ワシントンDCでもなく、バンガロールで。
そう考えると、「わが町をなんとかせねばならぬ」と、一層、思う。が、どうしたらいいのだ。
この間も、オートの排ガスについて、もしもオートリクショーレンタル協会のようなものがあるならば、そこへ「だめでもともと」OWCのメンバーなどから有志を募り、古い機種の撤退やら改善を申し入れる、なんて行動もできるんじゃないか、などひらめいたのだが、素人の気休めな発想であろうか。
聞けば、オートリクショーは、個人が個人に貸し出すケースが多いらしい。協会などは、ないようだ。
ちなみに一日150ルピーが平均のレンタル料。ドライヴァーたちの利益はガス代を差し引いて、一日あたり300〜350ルピーらしい。思ったよりも、悪くない。
無論、この情報は我が家のドライヴァーから得たものであり、確証はないのだが。
やっぱり、州政府がハチャメチャなのが、元凶なのだろう。先日もハイダラバードの記録にちらと記したが、大手企業のBioconさえ、カルナタカ州政府に愛想を尽かして、お隣アンドラ・プラデシュ州にリサーチセンターを新設するのだもの。
バンガロールに生まれ育った才媛CEOですら、動かせなかったカルナタカ州政府。極小市民が騒いだところで、どうしようもならんのだろうか。
なんだか今日は、話がばらばらとしている。
さて、買い物の途中、Taj Residencyで行われているジュエリーのエキシビションへ行った。インド各地から宝石商が集い、見目麗しい宝石の数々を展示していた。やはり、ジャイプールものが印象的である。誘惑たっぷり、危険な場所である。
しかし、今日の目的は、宝石ではない。目的は、肉屋であり、酒屋であり、八百屋である。
一巡し、潔く立ち去るのであった。