全世界の布好きな皆様、お待たせいたしました。シルクマーク・エキスポ。一度の訪問では飽き足らず、二度も足を運んでしまいました。
「今回、写真は撮らずに布に集中しよう」
と思いつつも、撮らずにはいられない布に遭遇……。
またしても氷山の一角に過ぎないのですが、2回にわけてご紹介します。
開催期間の中盤だったこの日。祝日だったせいか家族連れの姿も目立ちました。キティちゃんのバッグがかわいらしい女の子。
ミュージカル・サリーって、何? なになに、スピーカーが3つから6つついていて、小さな、iPodをくっつけられる?
うわ~、欲しくない~!
と思いつつも、興味津々。
これがその、ミュージカル・サリーらしい。どのあたりがどうなのでしょう? 店の人に尋ねてみたところ……。
右側の縁の部分、中央部にスイッチが見えます。左側のビーズの花がスピーカーになっているのだとのこと。
「鳴らしてみて!」
と頼むわたしに、
「今、故障中なんですよ……!」
と店の人。インドらしい展開です。
ミュージカルなサリーの横にあったのは、光るサリー。スイッチを入れると、サリーの随所が光るとのこと。
うわ~、欲しくない~!
と思いつつも、スイッチを入れてもらったところ、お、これは光る!
暗闇のパーティで目立つかも。でも、こんなサリーを着ていた日には、違う意味で世間の注目を集めます。
TO~KI~O! TOKIOが二人を抱いたまま~!
と、歌い出さずにはいられません。振りつきで。
キワモノなサリー店、最後の出し物、いや最後の商品は「香るサリー」。
「4年間、香りの持続保証つきですよ!」
と、わたしの鼻先にサリーを差し出しつつ、得意げに店の人。確かに、悪い香りではないけれど……。欲しくないです。
気を取り直して会場内に入れば、今日はもう、ご婦人方で大賑わい。サリーのエキスポだけあり、普段からサリーを着用する人たちが多く訪れているよう。
彼女たちのサリー姿を見ているだけでも楽しめます。
こちらのサリー店。シンプルな織りながら、上品な光沢のサリーがたくさん。この「マルチカラー」なサリー。
着こなすのは難しそうですが、触って、眺めているだけで、なんだか楽しくなります。
すべすべと滑らかで、色の変化が独特で、光の当たる具合によって光沢が浮かんでは消え、本当にきれい。
やさしいピンク地に金糸銀糸が織り込まれています。これもまた、きれいな色合い!
前回訪れたカシミール地方の刺繍の店。先日はまだ開封されていなかった荷物のなかにあったらしき、サリーのマテリアル。
なんとなく、昭和の刺繍編みを思い出させる、懐かしいパターンです。もちろんすべてが手刺繍。丹念に作られています。
こちらは自然素材の染料で染められたシルクのサリー。草木染め、と言ったところでしょうか。
「牛乳も使っているんですよ。香りがしますよ」
ぎゅ、牛乳の香り……? おそるおそる鼻先を近づけてみたら……く、臭い!!
このサリー。お隣アンドラ・プラデシュ州はガドゥワル (GADWAL) の織物。パルーの部分に満月、白鳥、蓮華など、大胆な柄が個性的です。
こちらはアッサムの織物。グレイの地に艶やかな黄金色の糸が浮かび上がり、これもまた美しい一枚。
こちらはアッサム織りの典型的なデザイン。タッサーシルクが用いられています。赤、青、黄、緑、黒などの、くっきりとした原色が好んで使われるようです。
これはタッサーシルクの素朴な色合いを生かしたもの。柔らかな肌触りが木綿のようにも感じられます。シンプルな地に金糸での織りが施されていて、それが上品。
今日のところはこのあたりで。明日は残りの写真をご紹介します。