わたしまでもが、激変するインドの渦に巻き込まれることはないのだが、どうにもぐるぐると巻き込まれている移住以来の日々。目につくあれこれが興味深く、しかし消化しきれぬまま通過してゆく。
家でじっと机に向かっていた一日でさえ、なにかが起こらない日はない。インドだもの。記録を残しておきたい会話や出来事、さまざまな経験が日々、両手からあふれそうなほどにあり、まさには、「さらさらと 握れば指のあひだより落つ」状態だ。
とはいえ、コンピュータに向かえる時間は限られている。
今日も、オートリクショードライヴァーの給料のことや、不燃ガスについてのこと、アカデミーアワードを意識した阿呆な新聞記事のこと、神経質なNRIに立て続けにあったこと、インドとは思えない素早いカスタマーサーヴィスを受けて驚いたことなど、あれこれ書いておきたいが、尽きないので、あきらめる。
ともあれ、今日は1カ月ぶりに、ろうあ学校へのおりがみヴォランティアへ出かけた。
花粉症だかなんだかわからぬが、どうも目のあたりが熱くて不快感があり、体調は今ひとつであったが、家にいるよりは、外出した方が気分もまぎれていいだろうと思いでかけた。果たしてその通りであった。今日は飛行機などを折って飛ばした。
発する言葉がほとんどない分、仕草や表情や身の動かし方で、子供たちの個性が伝わってくる。
ゆっくりと、隣の子の動きを見ながら、慎重に折る子。手本を見て、さっさと折り上げ、あえてゆっくりと折っているわたしに、折り方を教えてくれる子。自分が間違えているのに、正しい人の折り方を間違っていると指摘する子。出来上がりを自分なりに加工して、「上位機種」を創造する子。片付けが好きで(インド人にしては珍しい!?)、折り上がった作品をすべて回収して一画にまとめる子。
今日もまた、瞬く間に1時間が過ぎ、「また来月も来るの?」と尋ねられ(たはず)、うれしく思う。
さて、帰路は、またしても新居偵察。やはり! 懸念していた事態が発生。メインバスルームの天井に、かすかな「水漏れのしみ」が見られた。インドでは、水漏れは日常茶飯事である。高級物件だろうが高級ホテルだろうがなんだろうが、水回りの処理がどうにもいい加減。換気もよくない。だからって、絶対に妥協できぬ。
早速、マネージャーに電話をし、エンジニアに駆けつけてもらう。漏れの源は上階のキッチンのようだ。引っ越し前に要対処である。
さて、内装工事の方は、順調な感じ。クローゼットなどの内部のラミネーション貼りが始まっていた。むらなく接着剤を塗って、きれいに仕上げてね。
左のお兄さんは、本棚の表面部分にヴェニアの薄木を貼付けているところ。どういう仕上がりになるのか楽しみだ。
さて、たまっているデスクワークにかからなければと帰宅をしたら、上階からものすごい工事の音。どうやら、上の人が引っ越して、大家が「大理石はがし」の大作業を始めたらしい。
これまでも何度か書いたが、最近は大理石でなく、木のタイプのフローリングがはやりはじめているのだ。インドの気候にはひんやりとした大理石が向いているのに。
書斎の上。これからしばらく、この騒音とつきあわねばならないのか。大理石破壊時の音は、すごいよ。お伝えできないのが残念だ。
ベッドルームのデスクで仕事をするしかないだろう。やれやれ。
●片隅の風景:インド編復活
新しいMacBookについてきたホームページソフトで作った。自由にフォントが調整できない箇所などあり、今ひとつ、中途半端な状態なのだが、とりあえず、写真が見られ、文字が読まれればいいだろうということで。右のリストからも入れます。