ミューズ・チャリティバザールを1週間後に、チーム・エキスパッツのビジネス勉強会を2週間後に控え、ホリデーシーズンも相まって諸々立て込むこの季節。メンバーもまた、旅に出たり、一時帰国をされたりと、イヴェントごとのタイミングを合わせるのは難しい。
そんな最中、メンバーの一人から、義弟(大学生)のバンガロール来訪に合わせて慈善団体訪問ができればとの依頼があった。もちろん、場所を紹介して、彼らだけで行ってもらうことも可能であったが、せっかくであれば、他にも行きたいというメンバーをお誘いしたい。
折しも、別のメンバーのお嬢さんも来訪されている。彼女も含め、他の学生メンバーとその友人も加わって、今回は我が家からほど近い、コックスタウンの一隅に広がるスラムの只中にある慈善団体を訪問することにしたのだった。
目的地は、先日、わたしが一人で下見に訪れたところの、JAGRUTHI。
同団体についての詳細は、前回の訪問時に記しているので、ここでは割愛する。過去のブログに目を通していただきたい。
●劣悪な環境で育つ、娼婦の子供たちを救済。JAGRUTHIを訪問(←CLICK!)
今回は、JAGRUTHIのオフィス兼、身寄りのない子供らがともに暮らすホームを見学した後、近所にある学校を見学する予定だったが、結果的には学校訪問を先に行ったため、ホーム見学ができずじまいではあった。
しかし、学校で子供たちと直接触れ合うことができたのは、とても貴重な経験であった。
今回の活動記録の詳細は、参加者の感想に任せ、わたしは写真と、それに伴うキャプションを紹介するにとどめる。
なお、同団体は子供のプライヴァシー保護という観点から、小人数の子供の大きな顔写真を掲載することを禁じているので、表情のわかりにくい写真だけを掲載している。
住宅街の中にあるオフィスからスラムの中を歩いて学校へ。わずか5分ほどの道のりながら、あたりの光景は雑然として、長いこと歩いたような気分になる。なにしろ、路傍のゴミが多いのが気になる。
学校は、きれいに清掃されている。CSRの一環として、米国企業の社員が週末ヴォランティアに来ているとのことで、この壁の絵画も、彼らが「描いている最中」なのだという。
学校の職員による歓迎の儀式。火が燃え盛りすぎているのは、気のせい? ではない。ちょっとオイル入れすぎ。燃えすぎ。
まずは保健室兼職員室に通される。前回も特筆したところの、生徒全員の記録がファイルされたノート。子供のバックグラウンド、家族の状況、疾患のデータ、本人の作文など、ひとりひとりの身の上がしっかりとまとめられている。
最年少の子供たち。朝ごはんをしっかり食べていない子も多いので、朝は滋養のあるお粥などを用意しているという。この日は、アーモンドミルクが配られていた。
AGRUTHIのホームで暮らしている身寄りのない苦境に生まれ育った子供たちが、この日、ホールに集められて、わたしたちと過ごすことになった。
今回は、子供たちは授業中だということもあり、あくまでもクラスを見学させてもらうだけ、のはずだったのだが、子供たちと言葉を交わして欲しいとのことから、このような状況に。
メンバーと子供たち、それぞれに自己紹介をする。
こんなこともあろうかと、折り紙を大量に持参しておいたのが幸いした。子供たちは午前中、わたしたちと一緒に過ごせるというので、折り紙をすることに。
ちなみに昨今では、たとえ慈善団体であれ、子供の教育には熱心で、訪問する我々が子供の勉強を邪魔してはならない空気が漂っているところが多数。ゆえに、わたしたちが「遊んでもらっている」とも考えられる。
メンバーを適当にグループ分けして、子供たちに折り紙を教えることにした。が、男子学生3人、揃って折り紙ができない。彼らも生徒に含まれる。
子供たちの中には、すでに折り紙ができる子も何人かいて、日本男児が子供らに教わる始末。それはそれで面白いが、海外を目指す若者よ。折り紙の2つ3つは習得しておくべし! 特に鶴!
それはそうと、子供達から、
インドの国鳥はクジャクですが、日本は何ですか?
インドの国花は蓮ですが、日本は何ですか?
と尋ねられて、誰も確信を持って答えられず。
日本の国鳥は鶴……? と答えておいたが、なんと……「キジ」だった。英語でPheasant。覚えておこう。と、遠い昔に一度思った気がするが、忘れていたので、再度、覚えなおそう。
あと、日本の国花は……正式な定義はないようだが、「桜 cherry blossoms」と「菊 chrysanthemum」とされているようだ。
折り紙上手な子供たちも数名いて、習得したら隣の子に教えたりもしている。学習能力が高い。
折り紙を終えたら、歌と踊りの披露。子供が歌い、大人が歌い、一緒に踊り……と、しばらくは賑やかな時間が続く。
折り紙ではすっかり出番のなかった男子メンバー。スタッフが「カンナムスタイル」の音楽を流すや否や、ステージ前に登場して、踊り始めた!
できる男! インド的に!!
インドにおいては、自分のスマホに「披露できる得意な楽曲」を仕込んでおくのは、結構重要な決め手。慈善団体でさえ、これまで幾度となく記しているが、マイクやスピーカーなど、音響設備が整っている。
その場で音源を接続し、オンステージ! というのは、極めて実践的である。
わたしたちも、JAI HO!を踊ったり、HAIL HOLY QUEENを歌ったりと、持ちネタを披露したのだった。
散々、遊んだ後は、ランチタイム。子供たちは、件の「世界最大の給食センターであるアクシャヤ・パトラ」から無償で供給されるところのランチを食べている。
わたしたちには、スタッフがわざわざ炊き込み御飯と玉ねぎのパコラ(天ぷら風)、サラダなどを用意してくれた。おいしかった。
さらには、「子供たちと一緒にアイスクリームを食べてください」と引き止められ、アイスクリームもごちそうになる。
こうして一緒に食事をするということだけでも、家族の団欒を知らない子供たちにとっては、かけがえのない時間なのかもしれないと、今、こうして書きながら、改めて思う。
今度は、子供たちに、おやつを焼いて持って行こう。
【感想01】
スラムに訪れた第一の感想はどうやって外壁がなく屋根だけが付いてる家で生活しているのか、本当に人が住んでいるのかへの疑問でした。
またスラム街の一角では巨大なゴルフ施設がありましたが、真横をみれば一面すでに真黒なスラムが存在していて天国と地獄を見ているかのような印象を受けました。
ですがスラム街の中心部では一つだけスラムとは思えない程清潔で立派な学校が街の中心部に堂々と建設されていたのが異様な光景でした。
今回訪れたその学校では、親からの虐待、HIVやAIDSを持った孤児からのアクセスから子供達を救済し、リハビリと社会に送り出す目的を主として、全ての子供達においてパーソナルファイル用意し詳細を細かく記載し管理していることに施設のレベルの高さに驚きました。
水や食事などへの衛生面や言語教育に置いても重点が置かれているようでしたが実際の施設での生活や授業風景が短い時間内で見れなかったのが残念でした。
今回折り紙で鶴の折り方やダンスを通して子供達と触れ合いました。二言語以上習得している子供がいたのも意外でしたし、すでに折り紙をやったことがある子供がいたのも驚きでした。
遊んでいるときは本当にスラムという暗いバックグラウンドを抱えているのか分からない程幸せそうで楽しそうな子供達の笑顔が見れたことが私自身への喜びになりました。
最後に何人かの子供達からまた来て会いに来て欲しいと言われたのが嬉しかったし、自分と関わることで少しでも彼らが喜んでくれているのがわかったのもいい経験になりました。
今回同行したメンバーの様に子供達の前で持ちネタのダンスを披露できる程積極性がある私ではないですが、次回があれば是非子供達ともっと色々な話がしたいです。(学生)
【感想02】
今回も前回に引き続き、参加させてもらいありがとうございます。今回も非日常的な体験をして楽しかったですし、新しい発見もありました。今回訪れた場所の印象は、スラムとは思えないほど清潔感のある建物。元はGovernmentの学校だったとはいえ、衛生的にすべての教室が管理されていて驚きを感じた。
またそれぞれの生徒のカルテなどがあり、これは日本も顔負けである。 学校の生徒に関しては、家庭に問題がある生徒たちがほとんどにも関わらずそれを一切感じさせない子達ばかりで、それも驚愕でした。
レクリエーションでは、ツルの折り方を教えるはずが逆に教えてもらうという、ただ恥ずかしいばかり。また、女生徒たちが少し恥ずかしがりながらダンスを披露していて愛らしかったです。
あと、まさかカンナムスタイルを披露するとは思いもしませんでしたが、子供達が喜んでくれていたので満足でした。
今回の慈善団体訪問を経て、自分はまだ学生なので支援したり何かを寄付することは出来ないですが、自分にも子供達に喜んでもらえる事をできるんだと実感しました。なので、次回までに、踊りなどの持ちネタを用意しておきます(学生メンバー)
【感想03】
本日はこのような機会を設けて頂きありがとうございました。日本で不自由なく生活していると「スラム街」というものが想像し難く、施設を訪問するまでは不安でいっぱいでした。ですが、いざ訪問して施設を覗いて見ると、日本の子供たちと同じように、勉強したり外で遊んだりする姿がありました。
そんな子供たちの健気でエネルギーに溢れている姿には、こちらもパワーを頂き、癒されました。MUSEのボランティア活動を通じて、観光目的だけでインドを訪れては知ることのできない一面を体験することができ、とても感謝しています。(日本から旅行で訪れた学生)
【感想04】
今回初めて参加させていただきました。子供たちと一緒に折り紙をしたりダンスをしたりするうちに、いつの間にか心から楽しんでいる自分がいました。
ある女の子のカウンセリングの記録の一ページには、「お母さんを助けたい。そして将来は教師になりたい。」という言葉がありました。日本では目にすることのないような過酷な家庭環境で育ちながらも 前を向き、家族をおもい、夢を語る姿が思い浮かび、胸に迫るものがありました。
今後、この経験を自分の中でどう活かすかを考えていきたいと思います。
【感想05】
MEG school 訪問はとてもとても楽しかったです。学校へ行くまでの道とは違い、校舎内は大変きれいに清掃されていて驚きました。小さな子ども達でさえ誰1人走りまわる事なく、キチンと座ってキラキラした瞳で私達を出迎えてくれて感動しました。
折り紙もみんなとても器用で、紙を切る時もハサミがなかったので折り筋を付けて手で紙を切ったのですが、きれいに慎重に上手に切っていました。
至れり尽くせりのもてなしに申し訳なさも感じながら、どうしてみんなこんなに笑顔でいられるんだろうと子ども達の背景について考えてしまいました。楽しい楽しいひとときで、大変いい経験ができました。ありがとうございました。
【感想06】
3度目の慈善団体訪問となりました。今回は見学だけの心づもりでいたところ、折り紙遊びと歌にダンス、ランチにアイスクリームまでも一緒に楽しませて頂きました。
施設はスラムに囲まれているにしても、外観も綺麗なレンガ造りで中もきれいな印象、廊下にもカメラが取り付けられているなど、施設はとても整っていると感じました。ドクターだけでなくカウンセラーも配置されているなど手厚い対応に驚きました。我々にもランチやアイスを振舞ってくれて驚きです。生徒さんらはみほさんの問いかけに「イエス!マム!」と声をそろえているのがとても印象的で指導が行き届いているのだなと思いました。
訪問した施設だけでなく他にもいろいろな活動を手掛けているということで、寄付だけでここまでのことが賄えるものなのかと圧倒されました。
一緒に遊んでみて、生徒さん達が置かれている状況を思うと胸が苦しくなってしまいますが辛い状況に置かれている子達がこの良い環境のもとで教育を受けられ、のびのびと暮らしていることはとても素晴らしい活動だと思いました。
【感想07】
今回、義弟のインド訪問に合わせてどこか慈善団体訪問できないか、という事でお伺いしたところ機会を作ってくださり本当にありがとうございました。
慈善団体訪問は3回目でしたが、今までで一番濃く、子供達や施設で働く人たちと交流ができた訪問でした。スラムにある学校という事で、一体どのように運営しているのか、生徒たちの様子はどうなのかと心配でしたが、清潔な校舎や整った環境・給食センターから無料で配給される食事を美味しそうに食べている元気な子供達。家庭の事情はあるにしろ、教育の機会を平等に与え、子供の健康のために最善を尽くしているJAGRUTHIは本当にすごいと思いました。
このような学校を運営していくには、もちろん多くの人の協力がなくてはならないと思います。他の地域の学校状況は分からないですが、JAGRUTHIのように子供達の健康・教育を考えた施設が今後増えていったら良いなと感じました。
【感想08】
先日のNew Ark Mission訪問に続き、私にとっては2施設目の慈善団体訪問でした。スラムに足を踏み入れるのは初めての経験でしたが、訪れた学校は清潔感があり、子供たちも綺麗な服を着て、幼児たちが本当にお行儀よく列を乱すことなく、ちょこんと座っている姿が印象的でした。
どの子供も私達に笑顔を向け、手を振り、挨拶をしてくれ可愛いのなんの。こちらの学校で一番に教える言語はヒンディー語でもカンナダ語でもタミル語でもなく、英語だそうです。見学後、サプライズで子供たちと講堂で一緒に過ごす時間をいただきました。
子供たちがダンスを披露してくれたのですが、皆笑顔で楽しさが伝わってきました。私も今度のミューズバザールでダンスに初挑戦するので楽しく踊るのが一番だなと教えられました。歌やダンスは国境を超えるのだなと。歌って踊れる主婦になりたいなと思いました♪
【感想09】
JAGRUTHIの担う役割の大きさに驚くばかりの訪問でした。スラム街に暮らす子供たちの学校・シェルターとして、また地域の(大人も来られる)診療所としても門戸を開き、さらには病気や就業に関する啓蒙活動も手がけているとのこと。
子供たちを一時的に救済するだけではなく、同じような子供がこれから少しでも増えないように…と、その場しのぎにとどまらない素晴らしい活動だと思いました。
そして最も中核となる学校活動では、美穂さんのブログで読んでいた通り生徒一人ひとりの情報が事細かに把握されており、また、生徒の異変の兆候に目を配り先手を打つ体制を構築しているとのことでした。
私が見た数名の情報だけでも、父親がいない子供、母親にしか収入がない子供、AIDSを発症している子供など...とても胸の痛む記載が目に留まりましたが、一方で、ここまで一人一人と向き合う覚悟を持っている方々が確かにいるのだということに、温かさと心強さを感じました。
そんな中、自分に今日は何ができるのだろう...と思いましたが、思いがけず子供たちと折り紙やダンスを共にする時間をいただき、たくさんの笑いあえたことがとてもうれしかったです。
夜には家族に訪問の話をしました。
すると娘はとても真剣に話を聞き、「お母さんの作っているものを買ってもらえたら、そのお金が学校に届くんだよね。私も作りたい。」と。
私は、この経験をできるだけ周囲に伝えよう、そして微力ながら自分にできることを継続しよう、と改めて思いました。このような貴重な機会をいただき、ありがとうございました。
【感想10】
今回は私にとって2度目の慈善団体の訪問となりました。待ち合わせのホームから学校まで思いがけず皆んなで歩くことになりましたが、衛生状態が悪くスラムの一面を垣間見ることができびっくりしました。ようやく学校に着き(といっても歩いた時間は恐らく5分強なのですが)、スタッフの方々に温かく迎え入れられ学校の説明を受けました。
子どもたち一人ひとりにファイルがあることは事前に美穂さんのブログで知っていましたが、実際手にして見せて頂くと本当に愛がこもっていて、子どもたちを守るんだという意志を強く感じました。
次に子どもたちのクラスにお邪魔しました。3から4才くらいの子どもたちのクラスでは70人ほどいるにも関わらず背筋を伸ばして真っ直ぐ整列して座りぐずる子もなく勝手なことをする子もなく、驚かされました。大きな子たちのクラスでも勉強する意欲が伝わってくる良い学校だなと思いました。
そしていよいよ子どもたちとの交流です。グループに分かれて折り紙をしましたが、皆んな興味津々で、また大きい子たちが小さい子たちの面倒を本当によく見て教えてあげているのが微笑ましかったです。その後ダンス、歌と楽しい時間を一緒に過ごしました。
正直に言うと、慈善団体の訪問で自分がこんなにも心から楽しめるとは思っていませんでした。最後にランチ、アイスまでご馳走になり、歓迎が身に染みるとともに一主婦の私がこの子たちやこのような団体のためになるようなことが何か出来るのだろうか。。と考えさせられました。
子どもたちの屈託のない笑顔がわすれられません。こんなにも貴重な体験をさせて頂き有難うございました。是非またご一緒させて頂きたいです。