先週の土曜日、ミューズ・クリエイションとしては「初企画」のチャリティ・ミュージックフェストを実施した。ミューズ・チャリティバザールとは別に、音楽やダンスだけに特化したイヴェントができたらと思いつつ、なかなか実現しなかったのだが、ちょうどダンサーズとクワイアに貢献してくれたメンバー3名がご帰任間近となり、最後の思い出に何かできればと思っていた矢先、1Q1のPRマネージャーから「なにかやりませんか?」と提案があり、即決した次第。
ミューズ・クリエイションの大きな年間行事としては、2月のジャパンハッバ、9月のチャリティ・バザール、11月のOWCクリスマスバザールの3つがある。それ以外の時期には、小さなイヴェントを盛り込んでいるのだが、2月から間があくので、今回はいい時期だった。
イヴェント開催に際しては、一応のテーマを決めていた。
1. 地元の慈善団体への寄付金を募るべくファンドレイジング(資金調達)
2. 日印友好
3. 5月1日から始まる新しい時代「令和」の訪れを祝す
が、結論から言えば、3.の部分は、イヴェントの最中、すっかり忘れており、ともかくは「自分たちが楽しむ」ことを優先した、いい時間だった。
土曜の午後ということもあり、なるたけ緩い雰囲気で、飲み食いも楽しみつつ、ヴァラエティ豊かな演目を楽しんでもらえればと思っていた。そしてそれが実現できた。
ロイヤルエコーやミューズ・クワイアのコーラス、インドの子どもたち、日本の子どもたち、そして大人による南インドの伝統舞踊バラタナティアム・ダンス、バンガロールのダンスチームやミューズ・ダンサーズによるボリウッドダンス、ギターのデュオ、ピアノの独奏、ピアノとヴァイオリンのユニット、そして4人家族によるヴァイオリン、ヴィオラ、チェロのカルテット、父のギターと娘の歌などなど……。
多少、音響に不具合があったりもしたが、そもそも、ざわめいた空間の中でのイヴェントにつき、よしということで、適度に緩く、楽しい雰囲気であることを重視した。あらかじめ準備していたプログラム通りに演目は次々と披露され(このあたりは日本的に)、本当にいい午後だった。
このイヴェントを最後に2名のメンバーとはお別れ。この写真は、イヴェント前日の、STUDIO MUSEで撮影したもの。メンバーにとっても心に残るミュージック・フェストとなった。
これは、メディアの告知記事。Deccan Helard, The Indian Expressなどが紹介してくれた。以下、当日の様子を写真で残しておきたい。
◎ミューズ・クリエイションのチーム・ハンディクラフトの作品販売と、書道短冊、折り紙デモンストレーションのテーブルをオープンした。
◎まずはミューズ・クワイアのコーラス。「トゥモロー」「海の声」「にじいろ」「HAIL HOLY QUEEN」を披露。
◎アロハナ・ダンス・アカデミー。インド人の女の子たちによるバラタナティヤム・ダンス。艶やかな衣装がかわいらしい。
◎ミューズ・ダンサーズは、Hookha BarとPingaを披露。
◎メグ&ミラクルズ。父娘のユニット。ミューズ・クリエイションのイヴェントでは、3度目の出演となる。7歳になったメグは益々チャーミングでフレンドリー。初めて会った時からお行儀もよくて、他の人たちのパフォーマンスにも見入っている。
◎ミューズ・クリエイションのメンバーで、ピアノ伴奏を担当してくれているYUKOさんの独奏。リベルタンゴ。アルゼンチンの作曲家、アストル・ピアソラの楽曲を披露してくれた。軽快ながら深みと哀愁の漂う旋律……本当に魅力的な音楽で、個人的にも、間近に聞けたのがうれしい。
◎昨年9月のチャリティバザールで結成された「フローズン・ミューズ」。メンバーのRUMIさんと坂田のユニット。「サウンド・オヴ・ミュージック」と「生まれてはじめて」を披露。楽しかった。
◎バイショ・クリエイションズ(日本人とインド人女性によるセミ・クラシカルダンス)と、アイヤンガー・シスターズ(インド人女性によるセミ・クラシカルダンス)によるパフォーマンス。
◎ミューズ・クリエイションのメンバー2名が所属しているグループ。イヴェントを重ねるごとに、彼女たちの踊りが上達していることにも目を見張る。イヴェント前は毎日のように練習していたとのことだが、その成果が見られるすばらしい舞台だった。
◎ダニー&ジオによる、ギターのユニット。日本の曲と、彼らの出身地であるケララの曲を披露してくれた。わたしは冒頭で、観客の注意をひくべく、「いのちの名前」を歌ったのだが、なんと彼らが選んだのも同じ曲だった。ジブリの音楽も好きだというダニーは、わたしたちが歌った「海の声」も好きだという。わたしと彼の好みは、かなり近い。
惜しむらくは、彼らが持参したギターの音源コードとアンプとの調整が今ひとつうまくいかず(マイクを勧めたのだが……)、会場に音があまり響かなかったこと。会場のざわめきに繊細なギターの音色が飲み込まれて申し訳なかったが、個人的には真ん前で聞いていたので、楽しめた。
◎そして、ロイヤルエコーの混声合唱。団長SHINOさんは、ミューズ・クリエイションの古株でもあり。ステージ運営は、彼女のサポートのおかげで、つつがなく進められた。
◎今回、男手が足りなかったこともあり、最前列に座っていた我が夫も、椅子の上げ下げなどを手伝ってくれて助かった。
◎昨年のバザールに引き続き、今回も出演を快諾してくれた日本人女性によるボリウッドダンスチーム、ボリウッドBLR。華やかな衣装もすてきで、躍動感あふれるダンスがとてもよかった。
◎日本人のSARAさんによる、ピアノの独奏。少し緊張した様子ながらも、心和む旋律を披露してくれた。
◎SAKINOさんのヴァイオリンと、HIROMIさんのピアノのデュオ。そしてHIROMIさんのピアノの独奏。
◎マサラ・カルテット。大村ファミリーによるヴィオラ、チェロ、ヴァイオリンのカルテット。My favorite thingsとベートーヴェンの第九を披露してくれた。家族が息を揃えての演奏、本当にすてきだった! 我が夫も強く感銘を受けていた様子。
◎Hiromiさん(ピアノ)とYuzuさん(ヴァイオリン)によるチャルダッシュ。ハンガリーの平原が脳裏に浮かび上がるような、遥かな気持ちにさせられる旋律……個人的に好きな曲でもあり(前世ジプシーの血が騒ぐ)、本当に幸せな気分になれた。
◎アラパドマ。ミューズ・クリエイションのメンバーも所属している日本人女性によるバラタナティアム・ダンスのグループ。衣装もメイクもしっかりと本格的! 間近で見ると、かなりインパクトある美しさ。ついつい見つめてしまう。ダンスも回を重ねるごとに、上達されているのがよくわかる。こんなにも真剣に取り組んでいただけて、本当にうれしい。
◎ラグー・パドマ。日本人の子どもによるバラタナティアム・ダンス。子どもたちもまた、練習をはじめて1年余りとのことだが、衣装やメイクもすっかり板についていて、コンポジションも美しく、物語性のあるダンスがとても魅力的だった。神様を取り巻くストーリーがわかると、より楽しめた気がする。
次回また機会があれば、それぞれの踊りの背景などの説明もしてもらいたいと思った。
* * *
3時間あまりのプログラムは、瞬く間に終了。関係者は最後に1Q1で乾杯をして、打ち上げ。ロイヤルエコーのメンバーほか、ミューズ・クリエイションのメンバーの伴侶グループも残っていて、みなと話ができたのもよかった。
また、忘れ得ぬ思い出ができた。
集められた寄付金は、近々、慈善団体に寄付します。出演してくださったみなさま、ご来訪くださったみなさま、ありがとうございました。