わたしが属している、バンガロール在住女性の勉強会。毎週のように、メンバー宅(持ち回り)で、開催されている。すべてに参加することは難しいが、最低でも月に1、2回は極力、参加するようにしている。
今日は、ミューズ・クリエイションがしばしば訪問している慈善団体、ニューアーク・ミッションの創始者であるラジャを招待。友人宅にて、約1時間、語ってもらった。
彼と初めて出会ったのは、2011年。Muse Social Serviseと称して、わたしが約5年間、一人で社会奉仕活動をしていたときのことだ。2012年にミューズ・クリエイションを創設してからは、メンバーと共に、あるいはCSRの一環として、多くの方々と共に、訪れてきた。
訪問するたびに、変化があり、発見があり、学びがある。
オートリクショーのドライヴァーだったラジャ。彼自身、ストリートチルドレンの出自で、盗みなどをして生きていた時期があり、投獄されたこともあった。そんな彼が改心し、世の中で虐げられた人々を救済すべく自ら活動を始めた。1997年、マザーテレサが亡くなった年のことだ。
路上で瀕死の状態の人々を自宅に引き取り、世話をしはじめたのがはじまり。以来、無数の命を引き受け、手当てし、最期の時を過ごす場を提供し続けている。
彼のバックグラウンドについては、大まかには知っていたものの、今回、じっくりと話を聞くことができ、強い感銘を受けた。さらに驚くのは、彼の英語力の上達。初めて出会った時には、あまり英語が話せなかったのに、今や流暢に、時にユーモアを交え、非常にすばらしく語る。
わたしと同世代の彼。わたしもまた、英語でのプレゼンテーションが苦手だなどと言い訳せず、改めて勉強をし直さなければと思わされる。今日、聞いた話も、くまなく記しシェアしたいところだが、尽きない。
彼は、常に800人前後の、その大半は、精神に障害を持つ人々に、衣食住を提供している。毎日誰かが拾われて、毎日誰かが死んでいく。過去25年間に、2万人以上の人々を救い、9000人以上を看取ってきた。
彼の使命感。生き様たるや、筆舌に尽くし難い。
彼は幾度となく、「神がわたしを選んだ」「神から受けた使命」だと口にする。そこに私欲が入る隙はない。彼の中傷を流布する人がいるのは知っている。そういう人は、一度、ニューアーク・ミッションを訪れるべきだ。彼は、妻や娘夫婦たちと共に、800人余りの人々と同じ建物の最上階、夏は暑く、決して快適とはいえない場所に、暮らしているのだ。
彼が大勢の精神を病んだ人たちと「共存」できていること自体が、奇跡的なことだと、今日は改めて思った。病院であれば、手足を縛られるような状況の人たちでさえ、多少のトラブルはあれど、みなが同居できている。
ラジャなりの手段があると、話してくれた。
この件については、記せば長くなるので、別途、改めて残したい。
2020年、わたしがYoutubeチャンネルを立ち上げ、慈善団体の動画をアップロードしたとき、ニューアーク・ミッションの動画もアップロードしようとした。しかし、あまりにも衝撃的なシーンが多く、Youtube側から投稿の許可がおりなかった。問題のシーンにわたしたちが訪問したときの写真などを重ねて編集し、ようやくアップロードできた経緯がある。
この、凄まじい動画を、同団体を訪問するたび、参加者に見てもらっている。今日はその動画を、トークの前に見てもらった。目を覆いたくなるようなシーンが連発するが、これを上映せねば、彼がどれほどまでにタフなことをしているのか、理解してもらえないからだ。
何度見ても、正視することができず、涙が出てくる。
ラジャの存在を知っている友人知人は多い。しかし、同団体を訪れたことがある人は、とても少ない。
百聞は一見にしかず。
これまでは日本人在住者を中心に訪問を実施していたが、昨年、在バンガロールの日系企業に勤務するインド人社員たちをお連れした。彼らが衝撃を受ける姿を見て、インドの友人たちにも伝えるべきだとの思いを新たにした。
わたしがミューズ・クリエイションを通して、日本人在住者に向けて実施してきた活動のさまざまを、今後はインドの人たちに向けて行う時が来ている。
地道に、自分がやれることを、やろうと思う。これは、わたしが与えられた使命の一つ。
過去の訪問記録をブログに残しているので、関心のある方にはぜひ、見ていただきたい。
💝MUSE CREATION Charitable Trust [NGO] New Ark Mission ~Home of Hope~
https://museindia.typepad.jp/mss/new-ark-mission-home-of-hope/
💝New Ark Missionのホームページはこちら。オンラインでの寄付も可能。
https://newarkmission.org/