わたしは、2007年から、少しずつ社会貢献活動を始めた。2012年にはミューズ・クリエイションを結成、バンガロール在住の主に日本人賛同者を募っての活動に移行した。パンデミック時代前は、毎週金曜日を活動日とし拙宅を開放。メンバーと共に歌ったり踊ったり、手工芸をしたり……と楽しんできた。チャリティバザールなどを開催して作品を販売、イヴェントでパフォーマンスを披露する。販売利益はすべて、数カ月おきに訪問する慈善団体に寄付してきた。のべ228名のメンバーと過ごした時間は、本当に有意義だった。
パンデミック以降も、WhatsAppでミューズ・クリエイションのコミュニティを作り、イヴェントに応じてグループを作って賛同者を募り、地道に活動を続けている。わたしから声をかけるだけでなく、メンバーからの申し出を受けて、慈善団体訪問を実施している。能動的に社会を見る機会を作ろうとする人たちがいることは、本当にうれしいことだ。ゆえに希望があれば、速やかに活動が実現するよう、サポートを心がけている。
大人だけではなく、子どもたちが参加するのはよりいっそう、すばらしい。子どもの個性によっては、親の配慮は不可欠だが、できることならば、インドだからできる多くのことに挑戦してほしい。
さて、昨年8月、NEW ARK MISSIONへの訪問を希望してくれたEMIさんが、今回ご友人とその子どもたちと共に、再訪された。そのときの様子をレポートしてくださったので、ここにシェアする。特に子どもたちの描写には、心を打たれた。子どもは希望だ。
せっかくなので、わたしがニューヨーク在住時からテーマのひとつとしてきた、「異国で子どもを育てるということ」に関する記事のリンク(必読!)も、下部に貼っておく。自分の子どもはいないけれど、思うところはたくさんあるから。
【NEW ARK MISSION OF INDIA 訪問のご報告】
このたび、ヨガメンバーと共に、NEW ARK MISSION OF INDIAを訪問しましたので、その様子をご報告いたします。
当日は朝11時ごろから、施設のための食料品を購入するため、近くのサンデーマーケットへ向かいました。今回の買い物には子供たちも参加してくれました。暑さのなか、800人分の食料を想像しながらの買い物は決して簡単ではありませんでしたが、子供たちと「じゃんじゃん買って!」と声をかけ合いながら、地元のお店の方々とのやり取りを楽しみ、活気あふれる時間となりました。市場の方々も、日本人の子供たちを笑顔で温かく迎えてくださり、よい交流ができました。
施設に到着すると、事前に連絡を取ってくださっていたDivyaさんをはじめ、スタッフの皆さんが笑顔で迎えてくださり、以前訪れたときよりも施設全体が明るく、穏やかな雰囲気に包まれていました。
持参したビスケットについては、子供たちのほうから「自分たちで配りたい」との提案があり、初めて訪れたとは思えないほど積極的に行動してくれました。最初は緊張していた子供たちも、チャイをご馳走になったことで徐々にリラックスし、「美味しいです」とスタッフの方々に声をかける姿も見られました。施設の中を見学したいという声も上がりましたが、今回は予定がなかったため遠慮させていただきました。それでも、どの子も本当に立派な振る舞いを見せてくれました。
私の感想です。今回、私は我が子も一緒に連れて行きました。施設滞在中、彼女の様子が気になりつつ見守っていました。帰り際にとても印象的な場面に立ち会いました。笑顔で近づいてきたおばあさんが、声は出せないものの、彼女の顔や頭を優しく撫でながら、何かを一生懸命伝えようとしていました。私は我が子が怖がってしまわないか心配でしたが、彼女はまったく怖がることなく、「伝えたい思いがあったんだ」と自然に受け止めていました。子供の純粋な心の目に、私自身が深く学ばされる思いでした。
また、お世話になったDivyaさんと皆で握手を交わす場面では、私が片手で握手をしたのに対し、我が子は両手でしっかりと握手をしていました。その姿に、誇らしさと感謝の気持ちがこみ上げ、今回連れてきて本当によかったと心から思いました。
なお、今回は施設創設者であるRaja氏にもお会いできる予定でしたが、微熱のため面会は叶いませんでした。前回も体調不良でお会いできなかったこともあり、とても心配しています。一日も早いご快復を心よりお祈りしています。
今回の訪問は、ひとりでは実現できなかったことを、皆さんと力を合わせることで形にできた、かけがえのない経験となりました。ご一緒してくださった皆さまに心より感謝します。
今後もこのご縁を大切にしながら、支援の輪を広げていけたらと思います。(Written by Emi Maki)
💝New Ark Mission ~Home of Hope~に関する過去の記録