5泊6日。長いと思っていたマルタ旅も今日が最終日。嵐と共に上陸し、翌日は暴風雨に見舞われ、どうなることかと思ったが、実質3日間、フルにこの島を満喫することができた。本当に、幸運だった。
我々の宿泊しているホテル THE PHOENICIA(ザ・フェニキア)は、は、マルタの首都ヴァレッタの、ユネスコ世界遺産に指定されている市街の、まさに入り口に位置している。ホテルから数分歩けば、たちまち味わい深い光景が広がっている。
まだ肌寒い季節柄、プールで泳ぐ状況ではなかったのが残念なほど、すばらしい眺望のプール。
地中海の青空の、なんと深く青く澄み渡り、晴れやかなことだろう。
朝は、聖ヨハネ准司教座聖堂(St. John's Co-Cathedral)を訪れた。1573年から1578年にかけて、マルタ騎士団によって建てられた豪奢なバロック様式の建築物だ。
デコラティヴにして壮麗な聖堂内は、見入ってしまうポイントが多く、一巡するのにも時間がかかってしまう。
小礼拝堂に展示されているカラヴァッジオ作『洗礼者ヨハネの斬首』は、絵画の中の陰影に加え、天窓からの光が降り注いで写実的な重厚さと残酷さを伝えており、心打たれる。流れ落ちる血と同じ赤い絵の具で、カラヴァッジオの署名がある名作。彼がサインを残したのは、この作品が唯一なのだとか。
一足先に外に出ていた友人らは、ホットチョコレートを飲んだり、ジェラートを食べたりしていた模様。
晴れ渡る空の下、市街を散策。ヴァレッタは、サンフランシスコを彷彿とさせる坂の街でもあり、角を曲がるたび、はっとする光景が目に飛び込んでくる。
ランチタイムは、Google Mapで見つけた、最寄りの小さなマルタ料理店へ。わたしはパスタを、友人はラム肉や、名物うさぎ肉のコロッケなどを注文。どれもとてもおいしい! この店は、また訪れたいと思わせるアットホームさでもあった。店のオーナーが、レモンチェッロをご馳走してくれた。甘酸っぱくて、幸せな味。
ランチのあとは自由行動。とはいえ、わたしを除く全員は、初日に訪れたショッピングモールへ行くという。わたしはモールでの買い物にほぼ関心がない(初日も時間を持て余した)ので、一人単独行動を。
一旦ホテルへ戻って、一息ついた後、改めて、午後の街を散策する。ただ、あてもなく、行き当たりばったりで歩くのが楽しい。猫らにも出合えた。でも、マルタ島で見かけた猫は、誰一匹としてフレンドリーではなかった。みな、近寄れば逃げる。多分、わたしは猫に好かれていないようである。
そして、今回の旅、最後の晩餐。マルタ島と英国、そしてバンガロールに拠点を持つYPOバンガロールのメンバーを誘っての、シーフードレストランでのディナーだ。
わたしはイタリア産の赤ワインを選び、友人のフォアグラを分けてもらいつつのメインはポークのグリルなど。みな、よく飲んで、語って、食べた。
マルタ島にはいくつかのワイナリーもある。通過しただけで、ワインの味も試してはいないが、ぜひ、次回は。
さて、わたしはといえば、翌朝4時半起床で早朝のフライトに乗り、アムステルダムへ向かう。他のメンバーは、夕刻の便、翌日の便と、それぞれ別だ。
夕食のあとは、ホテルに戻って寝たかったが、そうもいかず、バーで「ひと飲み」してホテルへ。
最後に、ドライヴァーのピーターとホテル前で記念撮影。わずか数日ながら、色濃く豊かな滞在を楽しめたことを、本当にありがたく思う。
1年前の香港旅に続いて、女友達との2度目の海外旅行。今回の旅もまた、忘れ得ぬ思い出がたくさんできた。起伏に富んだ天候だったが、最終的には、当初予定していた目的地をすべて網羅できた。本当に、よかった!
すでに、来年の旅が楽しみだ。