“ Naoshima was really fantastic!”
昨年、友人のバースデーパーティで知り合った米国在住のインド人男性と話していたとき、毎年のように日本を訪れているという彼はそう言った。ナオシマ? それはどこ? 彼から、瀬戸内海に浮かぶ直島がすばらしいと聞き、のちに調べて驚いた。
岡山が拠点の、教育関連事業を行う株式会社ベネッセコーポレーション。同社が主導する「ベネッセアートサイト直島」というプロジェクトは、今から30年以上前の1985年に萌芽したという。瀬戸内海の島に世界中の子供たちが集える場を作りたいとの思いを抱いていた、福武書店(ベネッセの前身)の創業社長福武哲彦氏と、直島に教育的な文化エリアを開発したいとの夢を描いていた当時の直島町長、三宅親連氏の協調によるもの。
以降、徐々に施設が増えて行き、過疎化と高齢化が深刻だった島に、今では若者だけでなく、海外からの旅行者も多く訪れるようになっている。
10数年前からは、3年に一度の瀬戸内国際芸術祭(トリエンナーレ)が開催され始め、今年はその年。ゆえに、ニューヨークタイムズが選ぶ「2019年に行くべき場所52選」において、瀬戸内は7位に入っているのだ。
ゆえに1カ月前にホテルの予約をしようとしたときには、島で最も魅力的なベネッセハウスは満室。夫は民宿に3泊の予約を入れていたのだった。ところがわたしが福岡に到着したあと、夫から、「今日、ベネッセハウスが1泊とれた」と連絡が入り、その後も立て続けに、2泊の予約が取れ、結局、全泊ベネッセハウスで過ごせることとなった。
安藤忠雄が設計した建築物で、ベネッセハウスミュージアムなども併設されている。諸々、綴りたいことがありすぎるのだが、今朝は早起きをして、博多駅から新幹線、ローカル線、フェリーを乗り継いで直島に上陸。
草間彌生のパンプキンに出迎えられ、港の周りを散策したあと、食堂でランチをすませてベネッセハウスにチェックイン。
その後、ひと息ついたあと、ベネッセハウスミュージアムを見学したり、夫はラグビーを観戦したり、優雅なディナーを楽しんだりしたあとにつき。絶大なる睡魔に襲われている。
写真ひとつひとつにキャプションを添えたいところだが、取りあえずは記録をアップロードしておきたい。
海のある光景の、切にすばらしく。本当に、来てよかった。
心地よく島と調和している。
こんなにも、すばらしい場所だったとは。
旅の直前に、このベネッセハウスの予約がとれたことは、本当に幸運だ。
建築物に対する自分自身の価値観が、大きく揺らいで、変化する思いだ。
海風の心地よく、波音のやさしく、夜空を仰ぎ見れば満天の星。