夫とは過去3回、1998年、2002年、2012年に京都を訪れた。3度目の11年前に初めて「東寺」を訪れ、「立体曼荼羅」の圧倒的な迫力に心臓を射抜かれた。以来、わたしたちにとって「蓮華王院 三十三間堂」に並んで忘れ得ぬ場所となった。
真言宗の総本山である東寺は、今から約1200年前、平安遷都とともに創建された平安京の遺構で、1994年、世界遺産に登録された。国立の寺院として誕生したが、桓武天皇のあとに即位した嵯峨天皇により、唐で新しい仏教「密教」を学んで帰国した「弘法大師空海」に下賜(かし)され、日本初の密教寺院となったという。
インドで生まれた仏教は、ヒンドゥー教と同様、古代インド神話の影響も受けている。ゆえに起源を同一にする仏様が存在する。インド神話由来の仏は、名前の最後に「天」が付く。わたしが崇めている弁財天もそうだし、梵天、帝釈天、毘沙門天や吉祥天など……。
わたしは宗教に明るくないので、詳細には触れぬ。ともあれ、三十三間堂の、1000躯にも及ぶ千手観音立像の圧倒的な存在感や、東寺の金堂や講堂に収められた、インド由来の神仏の迫力たるや、筆舌に尽くしがたい。
館内は写真撮影禁止。ただひたすらに、静のひとときを、過ごす。
外は晴れたり曇ったり雨が降ったりと、忙しい天気ではあったが、ひとときの晴れ間、東寺境内の五重塔を背景に、「映える」写真を撮って、楽しかった。お気付きの方はほぼ、いないかと思うが、わたしは出先の情景とコーディネートされた服を意図せず選びがち、である。
前日の黒地に花模様は桜の花と合っていたし、この日のイカット(絣/かすり)のサリーは五重塔と雰囲気が合う。サリーは日本の古都にもよく似合う。
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