一時帰国をいかに過ごすか。米国在住時は、家族や友人など「人に会う」「おいしいものを食べる」といったことが主目的だった。しかし海外生活が長くなるにつれ、目的は少しずつ変化する。数日前にも記したが、わたしにとってここ数年は「日本再発見」の貴重な旅だ。 今回、1週間の福岡滞在後は名古屋に2泊、東京に66泊...
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帝国ホテルのライト館を見たい。それだけが目的で訪れることを決めた「明治村」だったが、そこは、わたしが想像していた以上に、興味深い場所だった。 明治維新。西欧文化の流入。殖産興業。今日に至る各種産業の黎明……。ここでは、1868年の明治維新から155年の短い間に大きく変容した日本の国の有り様の片鱗が垣...
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🧱昔から好きだった米国の建築家、フランク・ロイド・ライト。しかし実際の建築物をリアルに見た経験は、ニューヨークのメトロポリタンミュージアムにおいて、だけだった。 かつて、東京の「帝国ホテル」がフランク・ロイド・ライトの建築によるものだった……という事実をわたしが知ったのは、確か2015年。ホテル・オ...
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🏯日本に住んでいた20代のころは、海の向こうばかりに思いを馳せていた。旅の情報誌の仕事で国内取材もあったけれど、海外取材にかける熱量のほうが、かなり高かった。 日本を離れ、米国、インドと暮らすなか、歳月を重ね、母国の魅力を客観的に見つめられる目が育まれた。そして50歳を過ぎたころから、日本の特殊な地...
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👘一昨日、新天町で購入した着物を嬉々として持ち帰り、母に見せたところ、「そういえば、クローゼットの中に、昔の着物があるよ。スーツケースの中に入っているから、明日、見てみたら」と母。 母が昔、着物を持っていたことは知っていた。しかし、着物姿の母を見たのは、数えるほどしかない。そもそも洋装が好きだった母...
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👘わたしは、着物に縁遠い人生を送ってきた。子どものころ、七五三やお正月などに着物を着たり、夏祭りに浴衣を着たことはあったが、それは数える程。もちろん、着物の布の種類や品質について、思いを馳せるようなことはなかった。 わたしが成人式を迎えたバブル経済の時代、数百万円もする豪華な振袖を着る人が大半だった...
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昨日は、櫛田神社界隈を散策した後、『博多本』をパラパラとめくり、最寄りの気になる場所を訪れた。「博多旧市街」との名称で観光客向けに整備が進められているらしき界隈。日本人よりも、外国人観光客の姿が目立つ。 真言密教の祖である空海が「日本で最初に」建立したという「東長寺」へ。「九州八十八ケ所第一番霊場」...
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福岡を離れてちょうど40年。今になって、この土地の歴史や文化の深さについて、思いを馳せずにはいられない。 高校を卒業後、福岡を離れ、山口県下関市の大学に進んだ。それからは、東京、米国、インドと暮らし、久しく福岡に親しむ機会はなかった。しかしながら、年齢を重ねるにつれ、福岡だけでない、日本の伝統文化や...
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①天神大丸のエルガーラ、パッセージ広場。コスモスの花が秋の風情を醸し出す。 今年の日本は猛暑だったらしいが、今は季節の変わり目。うろこ雲や涼風が、秋の訪れを教えてくれる。一時帰国では、どうしても予定を詰め込みがちで、のんびりと世界を眺める時間が少なくなる。半年前は夫と一緒だったこともあり、気ままな行...
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昨日、半年ぶりの実家で朝食をすませ、美しい百合の花とともに、母の写真を撮影していたら、電話が鳴った。愛知県に暮らす2歳上の従兄弟のY兄ちゃんからだった。Y兄ちゃんと最後に会ったのは、30年以上前のこと。子ども時代は、祖母が暮らす嘉穂郡で、夏休みに会っていた。わたしが愛知まで遊びに行ったこともある。 ...
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✈︎「スケジューリングの女王(わたし)」の鉄則は「立て込む時こそ余白を作る」であるということを、つい先日記したかと思う。この2週間は、その掟を遵守しておいて本当によかった。予測していなかったバンド(ジェネラル・ストライキ的なもの)が2度も起こり、予定変更を余儀なくされ、確かにバタバタはしたけれど。 ...
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一昨日の「浴衣 (Yukata)」を、いろいろな方から褒めていただき、大変うれしい。今回の日本にて、季節外れかもしれないが、もしも入手できれば新しい浴衣を買いたい。なにしろ、持っているのはこの1枚と、あとは高校時代(!)の体育祭で盆踊りを踊るために仕立ててもらった40年ものが1枚あるのみ。「ヴィンテ...
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これまで、日本への一時帰国は「1年に一度」だった。しかし、今年の4月の帰国時には、夫が同行。ひとりでじっくりと日本を経験できなかったので、今年は2度、帰国することにした。まもなく誕生日を迎える母。今年で85歳。母は一人暮らしながらも、今は幸い元気だし、これからも多分、かなり元気でい続けてくれる気がす...
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①いつものとおり、無意識のうちに、目的地の情景とマッチする服装で出かける我。絵画の中に入っていけそうな感じ。 🥂これまでも幾度となく記してきたが、インドでは、週末ともなると、友人や家族、親戚で集まるのが一般的。宗教の儀式やパーティなども多く、ソーシャルの時間はとても大切だ。大人と子ども、世代間を超え...
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わたしは、国際線の空港が持つ、独特の空気が好きだ。わたしが初めて日本を離れ、太平洋を越えて米国の西海岸に飛んだのは20歳の夏だった。大学で日本文学を専攻していた当時のわたしは、将来、故郷の福岡で「高校の国語教師」になるつもりだった。一方、子どものころから、海外への憧憬が強かった。絵本や子ども百科、西...
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