東京滞在も今日が最後。明日の午後には福岡に飛ぶ。5泊とは、実に瞬く間であった。
最初は久し振りの電車・地下鉄による移動に戸惑いもたもたしていたが、3日目ともなると勘を取り戻し、違和感が和らいでいった。
米国を、インドを、遥かに凌ぐ情報過多な光景にくらくらとしながらも、もっと、会いたい人に、会いたい気もするし、もう東京は十分という気もする。
インドが恋しくなってきた。
さて、今日のランチは汐留へ。ワシントンDC時代の友人、カオリさんとそのご主人と、ランチの約束をしているのだ。
カオリさんと知り合ったは2003年の夏の終わり。初秋から冬にかけて、ジョージタウン大学の語学集中プログラムに通ったとき、同じクラスだったのだ。
ペーパー試験では、わたしは1レヴェル下のクラスだったのだが、クラスメイトの年齢層(みんな若すぎ)や授業内容に不満があったことから、先生に頼み込んで上のクラスに入れてもらった経緯がある。
つまりは、相当に過酷な「学生時代」ではあったが、そして、そんな過酷がなんだか「水の泡?」な今日ではあるが、それはさておき。
あのときの研究論文で「インド新経済」をテーマに選び、仕上がりは稚拙な英語ながらも、インド経済の断片を探る機会を得た。あの研究論文の延長線上に、 我々の今日の「インド在住」がある。従っては、非常に意義深い、学生時代だったのだ。
さて、汐留のあたりは、新しいビルディングが林立していた。見たことのない街のようだった。
高層ビルの、高層階の、コリアンバーベキューレストランで再会し、ランチを共にする。
二人は変わりなく元気そうで、ワシントンDC時代に思いを馳せつつ、昨今の自分たちを語り合う。
I met Kaori and her husband at a Korean BBQ restaurant in Shiodome. Kaori and I met in Washington DC in 2003.
When I was a student of the Georgetown University EFL (English as a Foreign Language), she was a classmate. We shared a lot of memorable experience through the program.
There are lots of new buildings in Shiodome area.
(left) You can see the Sumida River and the city landscape. (right) The world best "Tsukiji Fish Market" is located center of the photo.
(left) My favorite dish, hot stone rice bowl. (right)The house which is surrounded by greenery is the Imperial Palace.
そして午後。思うところあり、渋谷から新玉川線に乗り、用賀へ向かった。25歳から29歳までを過ごした街。この街のおんぼろアパートで、わたしは、よくも悪くも、意義深い日々を過ごした。
書き始めれば、留まるところを知らぬ思いが込み上げてくる。ともかくは、29歳で離れて以来、初めて降り立つ駅である。この場所で、過去の自分に向き合う必要があることを、ずっとずっと、感じていた。
あの、種々の思い出が詰まったアパート、「竹陣荘」は、まだあるのだろうか……?
駅を下りて、数分、歩く。なんて狭くてこぎれいな、日本の住宅地の路地だろう。それにしても、道幅が狭い。狭過ぎる。
After lunch, I took subway and went to Yohga. When I was late 20th, I lived in the town. I had never been here since I moved.
If I started writing about the period I lived in this old small apartment, I would know no limits. It was such a significant, solid days in my life, both in good and not-so-good ways.
I have long felt that I should face and reflect old self by standing this place. Is that apartment of memories still really there?
果たして、「竹陣荘」は、あった。思ったよりも、きれいだった。きっと、外壁を塗装されたのだろう。
「竹陣荘」と書かれていた木の板は替えられていて、「竹陣 I」となっていた。「竹陣 II」もできたのだろうか。
ここで過ごした日々のことは、これから先、ずっと忘れることはないだろう。
苦い経験も、甘い経験も、すべて必要なことだった。何一つ、端折っては、今のわたしに届かない。これから先のわたしにも、つながらない。
滑り落ちるような悲しみは、やがて克服されるときがくる。
もう、この街に来ることは、二度とないだろう。
I got off the station and walked down the street for a few minuets.
It's amazing how well trimmed the small alleys in residential areas in Japan.
And it's surprisingly narrow -way too narrow.
And now, yes it sure was there. It was looking much neater than I had imagined. They must have repainted the building. The name panel had been replaced by a new one.
I will never forget those days in here for the rest of my life.
All the bitter and sweet experiences have led to "I" of today. Not a single fragment cannot to missed to make today's me. Small sorrow is meant to be gotten past over time anyway.
I do not see myself standing this place-ever again.
[Translated by Michi-san]