我が母関係者各位:母には、自分で日記を書いてもらうことにしました。その性格同様、文章もかなり自由奔放です。たとえそれが支離滅裂でも、ですます調、である調が混在していても、敢えて手を加えず、よほど「こりゃ、まずいやろ」という部分を除いては、そのまま掲載します。誤字脱字などは、校正しています。
今回で三度目のインド訪問。最初はデリー。昨年2月にバンガロールに来て、この地は2度目です。着いた翌日は、日本人会のパーティーに出席。トヨタなど日本の企業の方々、商社の方々、インド人と結婚し、この地で生活している日本人と、いろいろな方々が集うパーティーに、わたしもサルワールカミーズを着用し、娘とともに出席する。
思いがけないスケジュールが次々と繰り広げられる。どの行事にも出席させてもらう。
月に一度、ボランティアでの折り紙を教えに行くのにもご一緒して、わたしが楽しんで来る。子供たちは、小学生か中学生だろうか。皆大きい瞳で、とても可愛く、人懐っこい子供や少しシャイな子もいて、あっというまに時間が過ぎてゆく。
この子供たちはろうあ者なので、インドで勉強し就職するということは、本当にたいへんだろうな〜と、一瞬心がくもる。どうぞ十年後、立派な大人に成長していることを祈る。
今日はコーヒーモーニングの日で、週に一度、ホテルでの会合。わたしはこの会にもついてゆく。週に一度、ホテルのビュフェでランチをするのも楽しみのひとつだから。
コーヒーモーニングにも、世界のいろんな場所から来られた人たちが集まり、何か話し合いがなされていて、わたしはそのなかでも日本から来られた方々とお話しでき、日本にいるときより刺激的で、楽しく、約束が重なり、とてもうれしい。
ところで娘の家はシンプルで、仕事を持っている彼女には、わたし好みのごちゃごちゃしたデコラティブな置物も飾りも不要な感じで、すっきりしている。おせっかいは無用というもの!
(※娘注:母は、ともかくインテリアに凝るのが好きである。わたし自身も、室内を好みに応じて装飾をすることに好意的だが、一方で「遊牧民気質」なので、過度にものを増やさないよう、「控えめ」を心がけているのである。が、潤沢な空間を見ると、母は手を加えたくて仕方ないのである)
庭が広く、吹く風が何とも心地よく、芝生の上を日に何度も歩いてみる。グレイの雲の間から月を仰ぐ。大きな樹がゆさゆさと揺れ、時を忘れ、自分はいったい、どこにいるのだろう。これは夢か幻か、と思い、時がとまる。
3年前、彼が旅立ち(娘注:夫が他界し)、これより先、どんな人生がまちうけているかと、少々不安もあったけれど、このようにエキサイティングな人生がわたしを待ち受けているなど、想像だにできなかった。
福岡にいれば、次女がなにから何まで面倒をみてくれる。インドでは、福岡では考えられないような楽しみが、次々とあり、本当にうれしい。
もし、わたしのことを少しでも気にしてくださる方がいるとしたら、この場を借りて、とても楽しく生活していますので、帰りましたら、またよろしくね。