我が家はアルヴィンドとわたし二人で構成された小さなホームである。結婚して以来の4年余り、基本的には二人だけの暮らしを続けて来た。ところがインド移住に伴い、その状況に変化が起きた。そう。我が家に「住み込みのサーヴァント(使用人)」がやってきたのだ。 インドでは、ある程度の経済力がある家庭ならば、サーヴァントを雇うのは一般的である。なにしろ人口の多いインド。多くの人々に雇用機会を与えるためにも、サーヴ...
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昨日、ラッセルマーケットの魚市場で仕入れておいた魚介類。マダム自ら捌いて、しかし調理は家政夫モハンにおまかせで、夕べはエビのカレーを作ってもらった。キングプラウンだかタイガープラウンだか忘れたが、頭付きの大きなエビである。 またしても、写真を撮り忘れてしまったが、エビのだしがカレーに麗しく浸透し、ご飯によく合う、実に美味なる一品であった。アルヴィンドも香港に立つ直前、「おいしい!」と幸せそうに食べ...
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インド移住後、半年余り。最初の数カ月は引っ越し直後で慌ただしく、それに加えて国内旅行も多く、落ち着いたかと思えば義理両親来訪、日本母来訪、日本妹来訪、一カ月香港&米国旅、パーティーなんやらかんやらで、家政夫モハンの存在は限りなくありがたかった。 彼とは「言葉が通じない」という問題があるにせよ、気が利くし、料理もうまいし、性格もよさそうだし、信頼が置けるしで、わたしは非常に幸運だと思っていた。いや、...
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今日は終日、自宅仕事。半日で仕上げる予定の仕事が仕上がらず、結局夕方までかかってしまった。しかし、一仕事やりとげたあとの、まだ日が落ちる前の夕暮れ時、開けるワインのその一口目の、なんとも言えずおいしいこと。五臓六腑に染み渡る幸せ感。 今ひとつ、おいしくないインドの赤ワインに慣れてしまった自分が哀しくもあるが、適応能力があってすばらしい、とも思う。が、実のところは、安くてもおいしいカリフォルニアワイ...
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使用人を抱えて暮らすのは、当然ながらインドに暮らし始めて初めて経験することであった。せいぜい一日に数時間、通いの使用人が来てくれれば十分だと思っていたわたしに、しかしデリーの両親は、住み込みの使用人、モハンを紹介してくれた。 モハンは、デリー実家に30年近くつとめる、まるで執事のような存在の使用人、ティージヴィールの親戚である。ちょうど職を失っていた矢先で、わたしたちの渡印は、まさに渡りに船の状況...
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