ミューズ・クリエイション企画の一大イヴェント、ミューズ・チャリティバザールが、今年も無事に終わった。
最初の4回は自宅で、去年はチャンセリー・パヴィリオンというホテルで、そして今年は、日本料理店『播磨』のテラスにての開催であった。
去年は、開催の5日前にカヴェリ川の水の利用をめぐって、ここカルナタカ州とお隣のタミルナドゥ州の軋轢が激化。暴動が起こり、外出禁止令が発令されるなど混沌の事態となった。
世間の諸々のイヴェントが中止になる中、ぎりぎりまで粘って実施に漕ぎ着け、それなりの集客も得られ、有意義な1日を送ることができた。
翻って今年は、例年になく雨が降る。夜と朝に降雨があっても、昼間はたいてい晴れているはずのバンガロールだったにもかかわらず、昼間ですら、雨模様の日々が続いた。
今年の開催はテラスにつき、雨に降られては困る。テントをレンタルしたものの、テントの隙間から雨水が落ちることは避けられない。ただ晴れることを祈るばかりであった。
果たして、バザールの前夜は雨が降ったものの、当日は幸い降られることなく、過ごしやすい天候だった。
さて、バザールの詳細をレポートしたいところであるが、もう次々にやるべきことが迫っているのに加え、インドならではの「てんてこまい」な日常が展開されており、集中できずにいる。ゆえに、簡潔にまとめたい。
ちなみに今回、ミューズ・チャリティバザール&コンサート2017が、「日印友好交流年記念事業」(外務省)に認定されていた。認定を受けて、イヴェントの報告書を提出せねばならなかったので、その報告書の一部を抜粋して、まずは転載しようと思う。
★ミューズ・チャリティバザール&コンサート2017 報告書★
ミューズ・チャリティバザール&コンサートは、ミューズ・クリエイションが主宰する年に一度のチャリティバザール。6回目を迎えた今回は、バンガロールの日本料理店『播磨』の3階テラスを会場に実施された。
ミューズ・クリエイションのメンバーや、地元のNGO団体によるハンディクラフト製品の販売をはじめ、ローカルのファッション・ブランド、オーガニックショップ、エコフレンドリー・グッズ、インテリア小物など、クオリティの高い商品を扱う各種ヴェンダーが出店。また、ミューズ・クリエイションのメンバーほか、地元慈善団体に属する子供たち、外部のミュージシャンによるパフォーマンスなど、多彩な催しも披露された。
来訪者は133名。昨年、チャンセリー・パヴィリオンで土曜日に実施した際の200名を下回るが、アットホームな雰囲気の中、日本人を中心に、インド人ほか多国籍のゲストが来訪した。
季節外れの雨が続く中、当日の天候が心配されたが、幸い好天に恵まれ、準備したテントはほどよい日よけとなった。例年通り、来訪者、出店者、そしてメンバーがそれぞれに楽しい時間を過ごせる「学園祭」のような雰囲気の中、賑やかで有意義な1日となった。
【動員数の内訳】
・ゲスト 133名
・ミューズ・クリエイションのメンバー 28名
・出店ヴェンダーの関係者 60名
・合計 221名
【ミューズ・チャリティバザール&コンサートの目的】
・ファンド・レイジング(ローカルの慈善団体へ寄付すべく資金調達)
・日本人コミュニティと地域社会との交流
・バンガロール在留邦人が慈善活動を行っているというアピール
・ミューズ・クリエイションの活動成果の披露
・ミューズ・クリエイションのメンバーが学園祭気分を楽しむ
■開催場所:播磨 (HARIMA)
■開催日:2017年9月15日金曜日
■開催時間: 午前10時〜午後4時
■入場料:100ルピー
【ミューズ・チャリティバザール&コンサート 2017の概要】
(1) バザール
ミューズ・クリエイションのメンバーによる手工芸品販売をはじめ、ファッション、ホームリネン、オーガニック製品、エコロジカル製品など、個性豊かで魅力的な商品を扱う多彩な外部ヴェンダーが出店。今回は、在バンガロールの各種慈善団体、非営利団体が例年以上に出店。手工芸品の販売ほか、活動内容の告知なども行う。計30テーブルを設置。
(2)コンサート/パフォーマンス
会場の小ステージにおいて、ミューズ・クワイア&ダンサーズがコーラスやダンスを披露。また、慈善団体の子供達や地元のミュージシャンなど外部からの出演者も参加した。
(3) 飲食コーナー
イートイン・コーナーを設け、毎年人気の「カフェ・ミューズ」をオープン。ミューズ・オリジナルのコーヒーや焼き菓子を提供。播磨からは、肉まんやたこ焼き、唐揚げ、巻き寿司など、お祭り向けのメニューが提供された。
(4) ミューズ・クリエイションの慈善活動に関するプレゼンテーションコーナー
イートイン・コーナーの壁面に、ミューズ・クリエイションの活動履歴(フォトアルバム)を展示した。来訪者に活動内容の一端を理解してもらうのが目的。
【ミューズ・チャリティバザール&コンサート2017 出店&ステージ】
※「T」はテーブル数
〈ミューズ・クリエイション〉
・チーム・ハンディクラフトの作品販売(T2)
・児童向け絵本Tulika Booksの販売代行。販売価格の25%はミューズへ(T1)
・書道デモンストレーション&販売(T1)
・Café Muse:コーヒー豆とコーヒー、焼き菓子の販売(T1)
〈慈善団体〉 テーブル無料提供
1.One Billion Literates:貧困層の子ども教育支援(T1)
2.Porgai:インドのTribal(部族)支援。女性たちの刺繍製品販売(T1)
3.Joy@work:ホワイトフィールドの貧困女性職業支援(T1)
4.Samarathanam Trust:バンガロール郊外農村女性職業支援(T1)
5.Ashwini Trust:貧困層の女性たちによる手づくり買い物バッグ(T1)
6.Dominican Sisters:スラム在住女性の職業支援と託児所、学童(T1)
7.Maya Organic:高品質な木製玩具販売。農村の職業支援(T1)
〈ビジネス〉
1.Lotus Vibe:カラフルな手づくりバッグ、小物入れなど(T2)
2.Temple Tree:ギフトにも好適な高品質でおしゃれなペーパークラフト(T1)
3.Either Orr:メヘンディが施されたオリジナルのキャンドル(T1)
4.Organiq:天然素材を用いた手づくりの石鹸や各種スキンケア商品(T1)
5.Daily Dump:コンポスト関連商品の販売とゴミ問題啓蒙サーヴィス(T1)
6.Ayurvedagram:バンガロール随一のアーユルヴェーダのヘルスセンター(T1)
7.Happy Knots:手作りのカジュアルアクセサリーやドリームキャッチャー(T1)
8.Madhubani Painting:インドの伝統的絵画マドゥバニアートの作品(T1)
9.StyleAura:天然石を使用の洗練されたファッションジュエリー(T1)
10.Facial World:フェイスヨガ、マッサージのデモンストレーション(T1)
11.AmarKosa:インド伝統手工芸による布を用いた新旧融合のファッション(T1)
12.Satliva:高品質のヘンプオイルほか、天然オイル配合のスキンケア商品(T1)
13.Beads & More by Ritika:ファッション&ジュエリーなど(T1)
14.ISM:インド服テイストを反映したキュートな子供服(T1)
15.Nature Alley:カディなどインドの伝統的なテキスタイルを用いた衣類(T1)
16.Turkish Home Décor:トルコ製のカラフルな陶器製品(T1)
17.SpiceUp Academy:世界各国コラマンガラにある英語学校(T1)
18.IROHA:世界各国デリー拠点の日本風ブレッド&ペイストリーショップ(T1)
〈ステージ&デモンストレーション〉
・ミューズ・クワイア&ダンサーズ
・Meg & themiracles(ギタリストRakeshと娘Meganの歌)
・Spiceup Academy(歌と踊りとウクレレ)
・慈善団体Dominican Sistersのこどもたちによるダンス
・アーユルヴェーダグラムの師匠によるヨガの体験レッスン
・EMA SPAのオーナーによる「フェイスヨガ」体験
【バザールの会場レイアウト】
【バザールの告知フライヤー】
【バザール出店ヴェンダーの一覧】
報告書はこれに収支報告、当日の写真を何枚か添付して提出した。
★ ★ ★
以下、バザールの準備と当日の様子を収めた写真をアップロードする。
◯バザールの前日、前々日は、朝からサロン・ド・ミューズをオープンし、準備。
ちなみに先月から、「朝組」も活動を開始した。子供のお迎えがあるために、ミューズ・クリエイションの活動に関心があっても参加できないという方がいるのは耳にしていた。今回、一定数の参加希望者が集まったことから、正式に「朝組」が始動した次第。
◯ミューズ・クリエイション専用のレシートも遅ればせながら印刷。商品の価格設定、値札付け、歌の練習は最終調整と、バザールの前のサロン・ド・ミューズは、いつもに増して活気がある。
◯今回、会場を提供してくださった播磨のマネージャー、阪本氏と。
◯今回はNGOから7テーブル(無料提供)、ローカルビジネスから18店舗が出店。顔なじみのヴェンダー、初顔合わせのヴェンダー、それぞれにいいバランスだ。
◯ミューズ・オリジナルポロシャツで一体感のあるメンバー。今年は会場がコンパクトだったこともあり、ミューズ・クリエイションのメンバー同士が近くにいて、互いに交流を図りながら、ステージの様子なども眺めつつ、一体感を持って過ごせた。
慌ただしいはずの準備の間、しかしメンバーが、時に笑い声をあげながら、楽しそうにディスプレイしている様子は、とてもいい空気感でもあった。
◯播磨からは、肉まんやたこ焼き、唐揚げ、巻きずしなどの特別メニューが用意された。わたしは持参のおにぎり2つを食べたほか、肉まんも2つ、食べてしまった。おいしかった……。前日、大量に焼いておいたショートブレッド(オーガニック素材の良質もの)も好評だった。カステラを焼くよりも手軽なところがよい。
◯去年は土曜日の開催で家族連れの来訪者も多かったが、今年は金曜日ということもあり、午前中に日本人の女性たちが多数詰めかけた。午後はインド人、その他欧米人ゲストの姿もちらほらと見られた。
◯イートインのスペースを広めにとっていたのはよかった。買い物の前後にここでコーヒーを飲んだり、軽食をとったりしつつ、会話を楽しむ人たちの姿も見られた。また買い物のあと、播磨のダイニングでランチをとる人たちも少なくなかった。
◯軽めのデモンストレーションを、と言いながら、かなり本気なヨガ(太陽礼拝)を伝授するアーユルヴェーダグラムの師匠。脱落者、数名。
◯頃合いを見計らって、わたしもあれこれと、買い物を楽しんだ。
◯お気に入りは、このバスケット。猫ボーイズは、早くもご愛用。
◯この日がデビューのステージだった5歳のメグ。お父さんはギタリスト。お母さんはドリームキャッチャーやアクセサリーを販売。が、ビジネスよりも子供のことで、心はいっぱい。
◯カラフルな衣装で登場してくれたドミニカン・シスターズの少女たち。地元カルナタカ州のダンスを披露してくれた。
◯コラマンガラにある英語学校、スパイスアップ・アカデミーの3人。ダンスと歌を披露。
◯これは、開場前のリハーサル風景。赤子を背負いて踊る母。しがみついてるベイビー❤︎ かわいい一枚!
◯かつてバンガロールに駐在していた藤田家の杜さん。女子大生に成長した彼女が、ここ数日マルハン家にホームステイ。今日のバザールでは、食べた分を補ってあまりある(!)裏方の肉体労働に貢献してくれた。ありがとう!!