2012年6月にミューズ・クリエイションを創設して以来、今回で7回目の参加となるOWCクリスマスバザール。OWCとは、Overseas Women's Clubの略で、バンガロールに暮らす外国人女性たちからなるヴォランティアを主眼においたグループだ。
毎週、コーヒーモーニングが開かれているほか、各種イヴェントを実施しており、日本人のメンバーも少なくない。縁あって異国に暮らしているのだから、日本人同士とばかり交流するのではなく、異なる国の人たちとの親交も深めたいもの。ミューズ・クリエイションのメンバーにも、折に触れて入会を促している。
OWCが主催するイヴェントで最も大規模なクリスマスバザールが11月24日(土)に開催された。ミューズ・クリエイションは例年通り、今年も出店・出演した。準備の様子と、当日の光景を写真と動画でここに残しておく。
バザールの前日、前々日は2日間に亘りSTUDIO MUSE(拙宅)をオープンし、準備に勤しんだ。
チーム・ハンディクラフトのメンバーは朝組、午後組と分かれて活動。ダンサーズは1時頃に集合して特訓。午後はクワイアも参加しての合唱練習……。4時ごろからお茶の時間で、解散となる。
イヴェントの朝は必ず早起きしてご飯を炊き、おむすびと卵焼きを作る。どんなに海外生活が長くても、生まれ育った母国のソウルフードはシンプルながら、力を与えてくれるのだ。
わたしが食べていると、メンバーのハズバンド数名が、熱い視線を寄せてきた。日本で買って買って来た竹の皮に包まれた、このシンプルな弁当が、視覚的にそそるようである。
この竹の皮は洗えば破れるまで使える優れもの。ラップに包むよりも「ほどよいしっとり感」を保つ。インドで簡単に入手できるバナナの葉でも代用できるはずだ。
日本米と天然塩、海苔。好みによって梅干しや鰹節、醤油などがあればできるシンプルなおにぎり。ややこしいおかずがなくても、卵焼きや味噌、漬物あたりを添えるだけでも、十分に満足感を得られるというものだ。
おにぎりとは、気持ちを込めつつ手で握るところがポイントだから、量産はできない。とはいえ「おにぎりや」をたま〜にやってみるのもいいかもしれないと思う。趣味の領域ではあるが。
ミューズ・クワイア&ダンサーズは例年通り会場の雰囲気を盛り上げるのに貢献した。
今回、クワイアは、練習時間が極めて短かったことから、ミューズ・チャリティバザールと同じ『海の声』『モルダウ』『HAIL HOLY QUEEN』を披露。
ダンサーズは『Pinga』と『Jai Ho!』を披露したのだった。出演後、メンバーはあちこちでパフォーマンスを褒められていた。同じポロシャツを着ているというだけで、出演していない人も褒められていた。
🎄 🎅 🎁
ただイヴェントに参加して楽しかった……という記録だけでは、片手落ちになってしまうので、今回は今後のことも考え、バザール後、メンバーに送った通信から一部を抜粋し、以下に転載する。
バンガロールの趨勢は年々変化し、ミューズ・クリエイションの在り方についても、いつまでも「従来通り」を踏襲することが正しいとも思えない。
わたしは運営者として6年以上に亘って活動を続けているが、メンバーの大半は1〜3年で帰任する。ミューズ・クリエイションにおいては、真の意味での「継続は力なり」が実現できない。
そんな中、なるたけ経験を生かしてもらいたく、どんなに記録を残しておいても、「読んで想像して実際に生かす」ことは難しく、周囲の環境も変わる。来年も今まで通りの取り組み方でいいのか、との疑問もよぎる。
楽しく過ごすことにも、それなりの知恵がいる。漫然と活動して「いい時間」を育めるわけではない。
何に価値を置き、優先順位を定めていくのか。誰が何をどう努力すべきなのか。具体的に考えねばならないと思う。
◎OWCクリスマスバザールのご報告と今後の課題
(ミューズ・クリエイション通信573号より抜粋)
今回のOWCクリスマスバザールは、ミューズ・クリエイションとしては、7回目の参加でした。OWCクリスマスバザールにおいては、日本人有志からなるミューズ・クリエイションの存在は広く知られるところとなり、特にパフォーマンスではヴェンダーやゲストを楽しませるなど、そこそこに場を盛り上げる貢献をしていると思います。メンバーも販売や買い物を楽しみつつ、学園祭の気分を楽しめる有意義な一日だったと思います。
●イヴェントそのものを盛り上げることに貢献している。
●地域社会にミューズ・クリエイションの活動が認識される好機である。
●メンバーやその家族も、楽しいお祭り気分の一日を過ごせる。
という見地からすれば、これからも今まで通り参加したいイヴェントであります。しかしその一方で、運営者としては頭の痛い点が一つあります。ここ数年、利益が劇的に落ちているという現実です。最下部に、ミューズ・クリエイションが利益を得ることができる3つのイヴェントの収支ファイルのスクリーンショットを添付しています。ご覧の通り、ここ数年、OWCクリスマスバザールに関しては、利益が激減しています。赤字にならなければいいと考えてはいましたが、材料費などを差し引くと、今回は赤字になると思います。
もちろん全イヴェント収益に加え、皆さんから毎週STUDIO MUSEの参加費として徴収している100ルピーの利益がありますから、年間の活動を通して赤字になることはもちろんなく、年度末に慈善団体に寄付する一定額は確保できます。ただ、OWCのクリスマスバザールに関しては、今後、取り組み方を再検討する必要があるとも考えます。
☆利益が落ちた大きな理由は、主には外部的要因によるものだと判断しています。
●OWCクリスマスバザールは、かつては市街中心のセントマークス・カテドラルで実施されており、ゲスト数が今よりもずっと多かった。
●かつては、このようなイヴェントそのものが少なかったので、人々が関心を寄せていたが、昨今は同様のイヴェントがあちこちで開催されるようになった。
●インドのトレンドが年々変化し、ショッピングモールや店舗、Eコマースなどで、魅力的な商品が手軽に入手できるようになった。
→結果、今年は今までで一番、来場者数が少なかった印象を受けました。
☆内部的な要因を挙げるならば、
●かつては、クリスマスプディング(多彩なドライフルーツ入りの欧米風クリスマスケーキ)などを大量に焼いて販売するなど、売り上げに多大な貢献をしていた。
●プロ並みに良質の布製品を、しかも大量生産できるメンバーが数名いた。
といったことが挙げられます。しかしこのどちらもが、常に誰もができることではありませんし、それが望まれているわけでもありません。
ミューズ・クリエイションはビジネスではなく、あくまで非営利団体ですから、利益最優先ではもちろんありません。そもそも「素人の集まり」が前提なので、利潤を追求するあまり、活動を楽しめなくなっては本末転倒です。ただその一方で、赤字を出して参加するのは、健全ではないとも考えます。
わたし自身、今後のあり方については、明確なアイデアがない状態なので、メンバーのみなさんからの感想などを参考にしつつ、一度、有志のみなさんと、バザールだけでなく、ミューズ・クリエイションの活動内容全体を見直す打ち合わせをできればとも思っています。
……と、少々頭を悩ませてはいるものの、7回にもに亘って参加できているということは、すばらしいとも考えます。今回、ゲストとして来訪されていたOWCのフランス人メンバーも、OWCのメンバー向け情報誌にミューズ・クリエイションのことについて言及してくれていました。参考までにシェアしますので、ぜひ目を通してください。
JAI HO!のダンス動画が届いていますので、YOUTUBEにアップロードしました。全体がバランスよく撮れているスタンダード・ヴァージョンもいいですが、家族愛がほとばしるナレーション入り動画も楽しいので、ぜひ両方ともご覧ください!
☆JAI HO! スタンダード・ヴァージョン
☆JAI HO! 家族愛(ママがんばれ〜!)ヴァージョン♥