☕️ARAKU COFFEE/ 高品質オーガニックコーヒーを生産するソーシャルアントレプレナー。アラク・コーヒー創業者マノージが語る日本との関わり/撮り下ろし
💝アラクの谷で育まれた最高品質のコーヒー。その背景には23年に亘っての偉大なる支援の歳月がある
ARAKU COFFEEのオーナーであり、その母体となる慈善団体、ナーンディ・ファウンデーションの創始者でもある友人のマノージからのコーヒー・テイスティング&ディナーの招待を受け、先週の金曜夜、インディラナガールのARAKU COFFEEへ足を運んだ。
折しも、金曜の午後、ここカルナータカ州の言語「カンナダ語」によるカンナダ映画の俳優が急逝。暴動を懸念する当局から、即、金曜から週末にかけて、夜間のアルコール販売禁止や集団での行動に規制が入った。
人気俳優の他界がなぜ暴動につながるのか、ピンとこない人が多数だろうが、かつても大俳優が亡くなり、悲しみのあまりに荒れ狂った庶民が、店のショーウインドーを叩き割るなどの暴挙に出たケースがあるなど、インドはなにかと計り知れないので、注意しておくにこしたことはない。
季節外れの大雨の中、正面玄関が閉ざされたARAKU COFFEEの、裏口から回って店内、2階へと案内される。
プレ・オープニングで会って以来のマノージはじめ、関係者に出迎えられ、さっそく、特筆すべき「限定500パック販売」の高品質なマイクロロット「LOT 58」を味わう。深いアロマ、ほんのりフルーティ、しかし酸味がほどよく、とてもおいしい。
この写真は、パーティの当日に自宅へ届けられた「LOT 58」。こればかりは丁寧に挽いて、ゆっくり丁寧に煎れ、しみじみと飲む予定。
さて、わたしはしばしば、ARAKU COFFEEを訪れ、ソーシャル・メディアを通して料理やコーヒーを紹介しているが、それは「飲食店として関心があるから」だけではない。ARAKU COFFEEの母体であるナーンディ・ファウンデーション、ひいてはマノージの生き様、彼の行う「貧困に苦しむ人たちの救済方法とその尽力」に、強い感銘を受けているからだ。
今日はそのあたりの背景についても、長くなるが書き残しておこうと思う。
💝インドが一つの国で在り続ける「奇跡」の背景には、このような無数の助け合いがある
1947年のインド・パキスタン分離独立以来、この巨大国家インドが一つの国として存在し続けていることは奇跡である……ということは、これまでも幾度となく記してきた。インドで生まれ育ったインド人ですら、インドの全容を見晴るかすことができる人は稀有であろう。
複雑で多様性に富んだ国インド。この国が、さまざまにネガティヴな側面を抱えながらも、「民主主義国家」としての体裁を維持し、存続できている大きな理由のひとつに、「人々の助け合う力」が挙げられるだろう。宗教団体、コミュニティ、自治体、企業、個人……。
わたしは、インド移住から一年余りたった2007年に、個人的に慈善活動を始めた。東京時代、ニューヨーク時代は、自分の仕事で精一杯、社会への貢献を考える余地がなかったわたしが、思うところあり、活動を始めた。以来、この国で学んだことの多さは、挙げればきりがない。
⬇︎ミューズ・クリエイション8周年記念動画 ①創設背景 ②慈善団体訪問 ③イヴェント
2012年にミューズ・クリエイションを創設した後も、社会貢献に身を投じている多くの人々を目の当たりにしてきた。わたしが訪問し、記録に残してきた人々は、その氷山の一角にすぎない。パンデミックの第二波をインドで経験した人ならば、インドの人々の助け合う力の強さに、感銘を受けた人も少なくないだろう。
山積する社会問題に対して、看過するだけでなく、自ら動いて状況を変えようとする人が身近に多いことは、わたしにとっては大きな心の支えであり、希望でもある。
💝「奇跡」といっても過言ではない。インドが一つの国家として存続し続けている現実
人口13億人。数々の宗教、複数の言語、異なる気候、文化、習慣、食生活……。インドの多様性は、他のどの国にも該当しない、桁外れの存在で、一つの国として在り続けていることは奇跡のようだと、この国に暮らし初めてまもないころから、感じ始めてきた。
それは、単にわたしの「皮膚感覚」による印象ではない。この国が1947年にインド・パキスタンと分離独立して以来、いや独立する以前から、識者たちは「インドが一つに国であり続けることの、ありえなさ」について、語り、綴ってきた。
わたしがセミナーの際にもしばしば引用しているラーマチャンドラ・グハの著書『インド現代史』の引用が、わかりやすいかと思う。インドに関わる方には、ぜひ目を通して欲しい。以下、プロローグのわずかな文章を目にするだけで、インドという国の存在が奇跡的かが、おわかりいただけるだろう。
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◉インドのさまざまな「国々(カントリーズ)」の差異に比べれば、ヨーロッパ諸国間の差異などはるかに小さなものであり、「ベンガルとパンジャーブの違いに比べれば、スコットランドとスペインははるかに似通っている。」インドでは人種、言語、宗教の際ははるかに大きい。……「一つのインドというものは、いまもかつても存在しない。(1888年/インドの英国統治整備に関わった人物、サー・ジョン・ストレイチーの言葉)
◉(印パが分離独立した1947年以降)注目すべきなのは、インドという存在が、その場限りの観察者や通り一遍のジャーナリストにとって謎だっただけでなく、アカデミックな政治学者にとっても例外的存在であったことである。なぜなら、かれらの定理によれば、文化的な異質性と貧困は、国民を、ましてや民主主義を育成しないからであった。インドが「民主主義制度を維持できるという可能性は、外見上きわめて低いようにおもわれる」と政治学者ロバート・ダールは言い、「そのための有利な条件にすべて欠けている」とも言う。
◉(すでにインドが20年以上統一を維持していた1969年、英国人ジャーナリスト、ドン・テイラー曰く)核心にある問題は同じだ。インドは一体として存在し続けるのか、分裂するかだ。この広大な国、五億二四〇〇万人の人口、一五の主要な言語、相対立する宗教、多数の人種、これらを見るだけでも、一つの国民が生まれるとは信じがたい。この国は、心のなかに収めきることすら難しいのだ。威容を誇るヒマラヤ、太陽にやきごがされ、強烈なモンスーンに叩かれた広大なインダス・ガンジス平原、東部デルタの緑の洪水、カルカッタ、ボンベイ、マドラースの大都会、とても、ひとつの国とは思えない。にもかかわらずインドには、その存続を保証するかに見える強靭さがある。インドの精神としか予備用のない何ものかがある。アジアの運命はその存続にかかっているといっても過言ではない。私はそう信じている。
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💝【参考資料】 インドにおけるフィランソロピー(社会貢献型ビジネスなど)の一端を知る
カルナータカ州フブリを拠点とするデッシュパンデ・ファウンデーション。創業者はインド系米国人のヴェンチャー・キャピタリスト、Gururaj Deshpande。彼とは9年前にフブリでお会いしたが、先日もオンラインのイヴェントでお話を聞く機会があった。その件は別の機会に改めて記すつもりだが、ともあれ、インドにおけるソーシャル・アントレプレナーシップなどに関心のある方は、ぜひ以下のリンク先に目を通されることを勧める。
🌿Deshpande Foundation/ INNOVATION FOR SCALABLE IMPACT
The Deshpande Foundation, founded by Jaishree and Gururaj ‘Desh’ Deshpande, has supported sustainable, scalable social and economic impact through innovation and entrepreneurship in the United States, Canada, and India.
➡︎ https://www.deshpandefoundation.org/
🌿社会のために、英知を。労力を。フブリのカンファレンスを訪れた際の記録 (2012/1)
[Hubli] Ecosystem/ Social Entrepreneurship/ NGO/ BOP/ Development....
➡︎ https://museindia.typepad.jp/2012/2012/01/deshpande.html
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💝ARAKU COFFEEの母体、ナーンディ・ファウンデーションとは
折しも今日、11月2日、創設23周年を迎えたナーンディ・ファウンデーション。「フィランソロピー」とか「ソーシャル・アントレプレナー」と記しても、その言葉から内容がピンとくる人は少ないだろう。彼らの指針に目を通すだけでも、彼らの活動の主旨がわかるかと思う。
ARAKU COFFEEの創業者、マノージが、ナーンディ・ファウンデーション (Naandi Foundation/ サンスクリット語で「はじまり」を意味する)を創設したのは1998年のこと。彼らの指針をホームページから抜粋する。
◎ナーンディは、インフォシスの創業メンバーの一人であるクリス・ゴパラクリシュナンや、マヒンドラ&マヒンドラのCEOであるアナンド・マヒンドラをはじめ、著名なビジネスリーダーたちと協調。専門的に運営される非営利団体をとして誕生した。州政府や企業、国際的な開発組織と提携し、貧困村への生活インフラの公共サーヴィスの供給に成功。
◎ナーンディはこれまで以下17州において、700万人以上の恵まれない人々の生活に貢献してきた(テランガナ、アンドラ・プラデシュ、グジャラート、マディヤ・プラデシュ、ビハール、デリー、タミル・ナドゥ、ジャンムー・カシミール、カルナータカ、西ベンガル、オディシャ、ケララ、パンジャブ、ハリヤナ、マハラシュトラ、ジャールカンド、ウッタル・プラデシュ)。
◎ナーンディは、350人以上のフルタイムの専門家チームと、6000人以上の第一線の開発作業員を擁する。大半がコミュニティ内で採用、訓練されている。
◎女子を優先させた初等教育安全な飲料水と衛生設備、乾燥地での大規模な協同灌漑農業、部族地域での持続可能な農業、若者のスキルアップと雇用、安全な母子家庭と幼児教育(子供の栄養失調への取り組みを含む)、その他効率的な解決策を求めている社会経済的な問題など。
◎現在、ナーンディは、従来の助成金による活動よりもさらに効率的でコミュニティのニーズに対応した、「ソーシャル・ビジネス」の創設に着眼。新たな社会起業家を生み出す試みを続け、実績をあげている。
◉ビジョン
貧困の根絶
◉使命
・あらゆる活動において、説明責任と透明性の価値を守る、信頼できる組織の構築。
・州政府、企業、市民社会の協調、官民パートナーシップを促進すること。
・インド国内の貧困撲滅に貢献する、再現/持続可能な成果重視の革新的技術を創造。
・インフラ不全、教育不全などにより社会的に疎外された人々の生活の質を高める。
◉価値観
・ナーンディと共に、ナーンディのために働くことを喜びにしたいというチームの意図から発展。
・誠実さを重視。資金の活用、情報の共有、仕事の提供など、すべての透明性、説明責任を果たす。
◉チームワークとプロフェッショナリズム
国内の2億5600万人の恵まれない人々が貧困から脱するため、チームワークが不可欠と考える。既成概念に囚われぬ自由な発想を得るべく、プログラムの設計や実施について、幹部や部門を超えたフィードバックとコンセンサスを奨励。また、各分野においては、プロフェッショナルな人材を起用、活動に際して、客観性とプロフェッショナリズムは重要。
◉情熱
分かち合いと思いやりの精神、人間の尊厳を尊重する価値観、知識を共有する必要性を認識。多くの人を巻き込みながら、平等な世界の実現を目指したいと考える。
この日、ディナーの前に、ARAKU COFFEEの足跡に関するプレゼンテーションが行われた。マノージをはじめ、関わる人々のレポートはどれも極めて興味深い。メモしたことをすべて記載したいくらいだが、膨大な量になるので要点だけでも記しておこう。
アラク・ヴァレーはカルナータカ州のお隣、アンドラ・プラデーシュ州のヴィシャカパトナムから西へ110キロほどの山間にある避暑地。風光明媚なその山間の村では、10を超える先住民族の村人たちが、コーヒーやスパイスを育て、細々と暮らしていた。学校はなく、生活インフラも整っておらず、農民たちの暮らしは困窮していた。
アラクの村に住む先住民たちの暮らしを向上させるため、23年前、マノージは立ち上がった。当時、学校がなかったその土地で、彼は自ら、木の下で教鞭を取り始めるところから始めた。今では、1万を超えるコーヒー農家、2万を超える他の農作物を育む農家を支え、学校、特に女子の教育に力を入れた支援を行っている。
ワールドクラスの高品質な農作物を作り上げ、同時に、全ての農民に利益が行き渡るよう、さまざまな試みがなされている。このあたりは、ARAKU COFFEEのホームページに詳細が記されているので、関心のある方はぜひご覧いただきたい。
【必見動画/TED INDIA】
シャールク・カーンがホストのTED INDIA。マノージによるプレゼンテーション。彼の活動内容を理解するのに好適な動画。
➡︎ https://www.ted.com/talks/manoj_kumar_how_coffee_enriches_india_s_indigenous_peoples
以前は、人前でスポーツをすることも恥じらっていた女子たちが、今ではスポーツウエアに身を包んで、バレーボールの試合に出るまでになった。農民たちのライフを、トータルに前向きに、改善している。
同時に、コーヒー農園の向上、特に「土壌の育成」に際しては、驚くほどの専門的な技術の投入と、試行錯誤が行われており、これに関わる専門家スタッフの話にも感銘を受けるばかり。一人一人を紹介したいところだが、今日のところは割愛。
赤いシャツを着ている男性は、1971年に渡印したニュージーランド人のデイヴィッド。ポンディシェリのシュリー・オーロビンドにて、シュタイナー教育やアグリカルチャーの専門家として活動していた彼は、2004年、マノージに誘われてARAKUの活動に参加、以来、アラク・ヴァレーで農民たちとのコーヒー作りをしながら生活している。
わたしの隣に立っているのは、ムンバイの名レストランMasqueのオーナーであるアディティ。彼女のことは、過去の記録を以下に転載している。彼女もまたマノージに(ほぼ強引に)誘われ、当時MasqueのシェフだったグレイのTシャツ姿のシェフ、ラーフルと共に、アラク・ヴァレーを訪れた。
最初は、「アラク・ヴァレー?」「コーヒー?」……と、さほど関心がなかったが、そこを訪れて思いが一変したという。結果、バンガロールのARAKU COFFEEのメニュー構築に全面的に貢献、ラーフルはムンバイからバンガロールへと拠点を移して、シェフとなった。
この夜の、独創性に富んだ料理の数々! 特にスモークド・チキンの味わいが格別だった。
☕️Araku coffee's make in India push | Co-Founder Manoj Kumar EXCLUSIVE | India Revival Mission
💝これまで坂田のブログに記載した、ARAKU COFFEEに関する記録
☕️久々に、夫と出かける土曜日🌿家具店巡りや美味ランチなど (2021/8/2)
➡︎ https://museindia.typepad.jp/eat/2021/08/araku.html
☕️お好み焼きではありません。ARAKU COFFEEで、日本男児2名とランチ(2021/4/19)
➡︎ https://museindia.typepad.jp/eat/2021/04/araku-1.html
☕️ I had lovely lunch at ARAKU COFFEE again. (2021/4/3)
➡︎ https://museindia.typepad.jp/2021/2021/04/araku.html
☕️ARAKU COFFEEのすてきなカフェレストラン、遂にオープン (2021/3/26)
この日の記録は、店のコンセプトほか、店内の様子など写真でも紹介しているので、以下、丸ごと転載している。
➡︎ https://museindia.typepad.jp/2021/2021/03/araku.html
【ARAKU COFFEEのすてきなカフェレストラン、遂にオープン/2021年3月26日の記録を転載】
わたしにとって、バンガロールで最もお気に入りの場所が、またひとつ増えた。ここは間違いなく、これからもしばしば、訪れることになるだろう。
貧困層支援の慈善団体創設者であり、実業家であり、ソーシャル・アントレプレナーでもある友人マノージ。彼が20年以上に亘って構築しているソーシャル・エンタープライズのARAKU COFFEEが、パリのマレ地区に次いで、インド1号店を、バンガロールのインディラナガールにオープンした。
先月、身近な関係者だけが招待されてのソフト・オープニングのパーティに足を運んだことはすでに記したが、昨日、オープン後、初めて訪れた。
マノージが手掛けるビジネスのひとつ、ARAKU COFFEEについては、昨年から何度か紹介してきた。『ミューズ・チャリティフェスト2020』のために、マノージが撮り下ろしてくれた動画をご覧になった方もいるだろう。
南インドのアンドラ・プラデーシュ州、ヴィシャカパトナムにほど近い「アラク・ヴァレー」という風光明媚な場所にて、コーヒー農家を支援しつつ、極めて良質なコーヒーを生産するARAKU COFFEE。
良質のコーヒーの生産、農家支援、職業訓練、雇用機会の提供、環境保護、オーガニックの食材、国産品によるインテリア、グローバル・スタンダードの品質管理、トップクラスのマネジメント……。
一方で、日本を含むコーヒー器具類をも販売するなど、そのディスプレイも上品かつ心地よい。一隅にはライブラリーもあるなど、たいへんな読書家でもあるマノージのセンスが随所に鏤(ちりば)められている。
夫とマノージとは、グローバル組織であるアスペン・インスティテュートを通して出会った。マノージは、夫が属していたグループのモデレーターだったこともあり、夫は彼の人柄や生き様はもちろん、バイタリティ溢れる行動力に、強い敬意を抱いている。
🌱The Aspen Institute
https://www.aspeninstitute.org/
ARAKUは、そのビジネスモデルそのものが特筆すべきで、Social Enterprise(社会問題解決を目的として収益事業に取り組む事業体)としても知られており、インドのメディアでもしばしば取り上げられている。
なお、ボードメンバーには、バンガロール拠点IT大手インフォシスの創業メンバーの一人だったセナパティ・ゴパラクリシュナン(通称クリス・ゴパラクリシュナン)や、マヒンドラ・グループ(財閥)会長のアナンド・マヒンドラらも名を連ねる。
ビジネスモデルに関心のある方には、ぜひARAKU COFFEEサイトのEXPLOREの項目を見てほしい。また、複数メディアに紹介されているので、以下、リンクをはっておく。もちろん、コーヒーの味も試してほしい。個人的にはMICRO CLIMATEが好きだが、いろいろ試されることをお勧めする。
❤️Naandi Foundation
https://www.naandi.org/
❤️ARAKU COFFEE
https://www.arakucoffee.in/
📚First look: All you need to know about Araku’s first café in India
お店の紹介は、このVOGUE INDIA にて、とてもすてきに紹介されている。ビジネスモデル含め、関心のある方は、ぜひご覧ください。
https://www.vogue.in/culture-and-living/content/araku-coffee-first-cafe-in-india-bengaluru
📚New in Bengaluru: ARAKU Café raises the bar for coffee shops in the country
https://www.cntraveller.in/story/new-in-bengaluru-indiranagar-araku-cafe-raises-the-bar-for-coffee-shops-in-the-country/#s-cust0
⬆︎DARK & STORMY/ コールドブリュー・コーヒーに、ほのかなスパイスとシトラスを加え、炭酸水で割ったコールドドリンク。さっぱりと、しかしコーヒーの香りがほどよく、食事にも合う。
⬆︎開店から1週間足らず。すでに若い世代を中心としたゲストで賑わっていた。
⬆︎上階は、コーヒーのテイスティングが楽しめるコーナーがあり、ミーティングルームなど、パーティなど貸切にも対応できるスペースも備えている。
⬆︎つい長居をしてしまいたくなるライブラリーのコーナー。ひとりで外食をすることが多いわたしにとって、このような空間は、本当に幸せ。
⬆︎食事もさることながら、コーヒー専門店につき、コーヒー関連のメニューが非常に充実している。全種類を試してみたくなる。
⬆︎これは1カ月前のソフトオープニングのときの写真。右下の女性は、コーヒーのクオリティの鍵を握っている米国人のコーヒースペシャリスト、シェリー。
⬆︎こちらも1カ月前の写真。料理やスイーツは、ムンバイで、今、最も人気のあるレストランMASQUEを経営する女性起業家、アディティの監修によるもの。ヴォーグのサイトに写っている右端の女性だ。シェフはかつてMASQUEで働いていたラーフル。コーヒー風味のソフトクリームは甘すぎず、ほどよいミルクのコクとコーヒーの香りがいい塩梅。普段はブラックで飲むのだが、甘みとベリーの風味が個性的なBLACK FORESTも、とてもおいしかった。
🍽Masque Restaurant
https://www.masquerestaurant.com/
⬆︎こちらは昨夜の写真。一人で訪れたから、あまり食べられないと伝えるのだが、シェフのラーフルが前菜からデザートまで、勧めてくれる。ビーツのサラダとマスカルポーネのムース風。まるでおやつのようでもあり。新鮮なアレギュラ・サラダは独自の近郊農家で栽培しているとのこと。敢えてエビの頭をつけているというグリルも、わたし好みの味。なにより印象的だったのは、この中東のデザート。ぜひ試してみて欲しい。
【ARAKU COFFEEのプレ・オープニングに招待されたときの記録/2021年2月24日の記録を転載】
スタッフの女性に誘われ、店舗奥の、ライブラリーにて。タイプライターを前に、一人の男性が座っている。なんというのだろう、彼のような人を。
人の言葉から、詩を紡ぐ人。
「あなたの人生で大切なことと、そのエピソードを話してください」と尋ねられたので、コーヒーのソフトクリームを試食しながら、
「旅」
と答えた。
20歳のときに初めてロサンゼルス空港に降り立った時に人生が変わったこと、その後ニューヨークに渡って夫と出会ったこと。これまで無数の土地を旅してきたけれど、インドにたどりついたこと。そして今もまだ、毎日が旅の途中なのだということを、話した。
そうしたら、彼は丁寧に、ポストカードをタイプライターに挟み込んで、パチパチと一文字ずつを、打ち始めた。
そして、この詩をくれたのだった。
ソフトクリームを食べながら、思わず泣きそうになった。なんだかもう、いろいろなことが、ツボすぎる。
そして毎度おなじみ漢字短冊とミューズ・クリエイションのオリジナルTシャツをお土産に渡したら、ことのほか喜ばれた。なんでもマノージのお嬢さんが、今、日本語を勉強中だとのこと。ARAKUコーヒー自体が日本と深い関わりを持っていることもあり、ご縁は繋がる。
☕️ARAKU COFFEE/ 高品質オーガニックコーヒーを生産するソーシャルアントレプレナー。アラク・コーヒー創業者マノージが語る日本との関わり/撮り下ろし
☕️南インドのコーヒー文化/伝統的なサウスインディアン・コーヒーとその楽しみ方/良質なコーヒーの新潮流/インドで購入できるコーヒー豆や、おすすめのカフェなど
☕️通販を賑わせるおしゃれな手工芸&天然素材のマスク/農家支援のワールドクラス高品質コーヒー ARAKU COFFEE
🇮🇳『教えて! みほ先輩!』 ナマステMayoTV インド系Youtuber眞代さんのバンガロール旅(2:50あたりからARAKU COFFEE)
【追記】
「人助け」に対する考え方は、国や周辺環境、個人によって異なるだろう。ところで先日、目にしたこの「世界人助けランキング」の統計を見て、諸々、納得することがあった。
統計の取り方に問題がある。調査対象に偏りがある。異論も多々あるだろう。しかし過去25年。一時帰国のたびに深まる違和感が、数字に現れているようで納得する。ミューズ・クリエイションをはじめ、わたしの行動をして、日本人から、「お節介」と言われたり。あるいは慈善活動をする人に対して「偽善」という言葉を投げつける人をしても。
それに加えて、他者が施す大金に対して「〇〇円をポンと寄付」という書き方をするメディア。ポンと。って、なんですか? それを寄付するに際して、その人の背景にある何かを知っていたら、「ポンと」などという表現はできないはずだ。寄付をしている人に対して、ひどく失礼な表現だと思う。
不快に思い、「人は損得感情だけでは生きていけぬものぞ!」と叫びたくなることもしばしばだ。しかし、日本の趨勢がこうであれば、言われても仕方がないのだな……という気さえする。
114カ国中114位。この圧倒的な、日本の低さ……。ちなみにインドは14位だ。
*人助けランキング、日本は大差で世界最下位 アメリカは首位陥落、中国は順位上昇 トップは?
➡︎https://news.yahoo.co.jp/byline/iizukamakiko/20211022-00264181?fbclid=IwAR0um1hpYOPtPjd4z6fVilEnHmXLjFqx2nV0e9TI_iF_maap3dpnI5hYcwM
*World Giving Index 2021/ A Grobal Pandemic Special Report
➡︎https://www.cafonline.org/docs/default-source/about-us-research/cafworldgivingindex2021_report_web2_100621.pdf
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