昨日は、ポンディシェリから北に約15キロの場所にあるオーロヴィルへ赴いた。インド人の思想家であり宗教家、インテグラル・ヨガの指導者でもあったオーロビンド・ゴーシュと、彼のパートナーだったフランス人女性、ミラ・アルファサ(通称マザー)によって1968年に創設された国際的な共同体だ。
国籍や宗教、政治的なイデオロギー、宗教や思想の壁を乗り越えて、理想的な生活共同体を実現すべく、構築された。世界最大級のエコヴィレッジとしても知られ、インド政府やUNESCOから、環境実験都市として支援を受けているという。
住民たちは、生活に関わるさまざまなものを、極力、地球環境に負担をかけない方法で「手作り」し、金銭の授受を最低限に抑えながら暮らす。
オーロヴィルの製品は、インド各地の店舗やオンラインでも入手でき、わたしも石鹸やサプリメント、綿製品などを購入したことがある。
わたしたちは、今回、手漉きの紙工房を見学し、サウンドセラピーで音に癒され、ランチをとり、ショッピングを楽しんだ。
我が夫のアルヴィンドの母方の一族は、オーロヴィルの創設者二人とも関わりが深く、祖父も伯父も、折に触れてオーロヴィルを訪れていたという。先日デリーを訪れた際、古い写真や資料を発掘しているときに、マザーから授けられたお守りなども出てきた。
本来であれば、そのマザーが建立した黄金の瞑想ホール「マトリマンディル」を訪れたいところだったが、そこは極めてパーソナルな世界であり、あらかじめの予約も必要なことから、今回のプログラムには組み込まれていなかった。あらゆる障壁を超えた魂の拠り所とされるマトリマンディル(サンスクリット語で「母の寺」)へは、いつか夫と二人で訪れようと思う。
ちなみにマザーは、1916年から4年間、日本に暮らしていたという。記録しておきたいことが募るが、時は流れる。備忘録として、転載しておく。
”I had everything to learn in Japan. For four years, from an artistic point of view, I lived from wonder to wonder. And everything in this city, in this country, from beginning to end, gives you the impression of impermanence, of the unexpected, the exceptional. You always come to things you did not expect; you want to find them again and they are lost – they have made something else which is equally charming. From an artistic point of view, the point of view of beauty, I don’t think there is a country as beautiful as that.”
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