このミュージアムの構想を初めて知ったのは、2019年11月。JAL機内誌”SKYWARD”の取材のため、ブティックのCinnamonを訪れ、オーナーのRadhikaから聞いて以来、その開業を楽しみにしていた。
パンデミックにより遅れていたが、遂に来年2月には一般公開されるという。昨日は、開業に先駆けてのオープニング・イヴェント、およびディナー・パーティに出席した。
バンガロール中心部。UBシティに程近い場所に位置するミュージアムは、想像を超えてすばらしい空間だった。最上階のカフェテラスも心地よい空間で、通いたいと思える場所。また2月のオープニング後に再訪し、詳細をレポートしたい。
Radhikaの夫であるAbhishek Poddarは、インドで最も著名なアート蒐集家のひとり。美術品、写真、テキスタイルなど、彼の幅広いコレクションがMAPの中核を成している。世界各地の美術館を訪れた彼は、バンガロールに、市民らが集う文化的な場所の構築を切望。WiproやBiocon、Infosys、TCSといった大企業のCSR、篤志家からの支援を背景に、フィランソロピーの理念に沿ったプロジェクトで、ミュージアムの具現化に漕ぎ着けた。
パンデミックでミュージアムの開業が遅れていたなか、MAPは2020年12月から、インド初のデジタル美術館を稼働。わたしも登録し、これまでいくつかのオンライン・イヴェントを体験してきた。MAPはインドの豊かな芸術的遺産を保護し、偉大なる芸術品を次世代に継承することを重視しており、多くの若い世代が、ミュージアム運営に関わる。昨日もミュージアム館内には若者たちが随所で働く姿が見られ、新しい息吹を感じさせられた。
ミュージアムを見学した後は、至近距離にあるTaj West Endへ。マリーゴールドでアーティスティックに彩られた幻想的な会場。伝統的な音楽……。インドの魅力を再確認する夜だった。
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