なんかもう、毎回毎回、歴史は知っといたほうがいいと自分でもうるさいと思うが、本当なんで、しつこく書く。
学生のころは大して勉強しなかったが、社会人になって、世界各地を旅して、関わる国の歴史や文化、習慣を、最低限でも知っておくと、本当に、「視る目」が変わるし、自分のためにもなるということ学んだ。勉強にせよ、趣味にせよ、結婚にせよ……。ごく限られた自分の経験や、浅薄な知識で、事象を一刀両断することの危険性。
わたしとて、あらゆることが「広く浅く」で、専門家の知識には遠く及ばぬ。それでも昨今は、インターネットで情報収集は難しくない。坂田のセミナー動画でも、あれこれ語っている。
ガンディという偉人も、アンベードカルの立場から見るとまた、異なる人物像が浮かび上がる。史実は複数の視点から眺め、考察すべきとの思いを痛感する。
来週のセミナーのための資料を作り直しながら、アンベードカルについても新たな史実が芋づる式に出てくる。その都度、人物像に彩りが添えられ、他者のあり様を白黒付け、評価することの恐ろしさも思う。
同時に、調べることは本当に楽しい。この資料にあるチャップリンの『モダン・タイムス』などはその顕著な例。ガンディの資料を整理しながら、「ひょっとして、チャップリンはガンディの影響を受けているのでは……?」と閃き、調べたところ、ビンゴ! そういう勘が当たると、楽しさが増す。
知らないことは、知らないとの自覚を肝に据え、他者の生き様に謙虚であれと、知れば知るほど、そう思う。
*映画『Ghandi』は、印パ分離独立前後のインドを知る上でもお勧め。ちなみに複数あるので、ベン・キングズレーが主演の方を見ていただきたい。実は彼、先祖はインドのグジャラートからザンジバルに移住した香辛料の貿易商。本名は、クリシュナ・パンディット・バンジ(Krishna Pandit Bhanji)と、こてこてにスパイシーなお名前。
クイーンのフレディ・マーキュリー同様、インド出自であることを隠していたが、この映画のヒットで、インド人であることがむしろ、大いにアピールされる結果となった。ちなみにパールシー(ゾロアスター教)出自のフレディ・マーキュリーの本名はファルーク・バルサラ。彼はザンジバル生まれ。
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