バンガロールはすでに、新たな日常が始まっている。昨年末。約30人程度とインドにしては極めて少人数で開催された友人宅でのクリスマスパーティに参加したころから、風向きの変化を実感した。
今年に入ってからは、軒並みリアルなイヴェントが復活。マスク着用や体温チェック、手の除菌の3点セットがライフの一部になったことを除けば、ほぼ通常の皮膚感覚だ。
幾度となく記してきたように、インドはそもそも、感染症パラダイス。マラリアやチクングニャ熱、デング熱、各種肝炎、狂犬病……と、なんだかんだの疾患が満ちている。他国とは条件が違う。ゆえに、全体的にみて、このCOVID-19がインドにおいてどれほどのものなのか、よくわからない。わからないが、市井の衛生面は格段に向上したので、外食などは以前よりもむしろ「安全安心」な気さえしている。
さて、そんな中、先週の土曜日は、コンラッドホテルで開催されていたバザールへ足を運んだ。インドでは過去10年の間にも、自然派の「洗練されたコスメティクス」が急伸しており、Eコマースで無数のブランドが展開されている。その中でも、バンガロール拠点のお気に入りのブランドが2つ、出店していた。
詳細を記したいところだが、今週末に、YPOで日本テーマのイヴェントが急遽開催されることになり、今週は、諸々の準備に追われている。インドの友人らの機動力と瞬発力に感心しつつも、完全に巻き込まれ、一人ミューズ・クリエイション状態を楽しんでいるここ数日。
ところで、バザールの帰りにコンラッドの中にあるモンブランにふらりと入った。今年に入って「手書き回帰」、亡父から30年以上前に贈られたモンブランの万年筆を取り出した。使い心地はいいのだが、ペン先が太すぎるので、使用できるノートが限られる。ゆえにもう一本、水性ボールペンが欲しいと思っていた。
目に飛び込んできたのが、リミテッド・エディションのペン。オレンジと黒の大理石に、蛇のモチーフが印象的な、相当に個性的なもの。試し書きをさせてもらったところ、これが見事に、書きやすい。わたしの右手にしっくりとなじむ。限定商品のため、バンガロールにはこの1本しかないという。
蛇。我が干支に因んでいる。
そればかりか、数日前には龍樹と蛇の話をしたばかり。わたしの好きなインドの神様サラスワティ。日本では弁財天となり、龍神信仰と融合している。
わたしの両親が参っていた福岡市東区の名島神社も、そもそもは「名島弁財天社」であった。
ちなみに実業家であり政治家でもあった夫の祖父はまた、「富よりも芸術」を尊ぶ人で、複数経営していた会社の一つが「サラスワティ」という名だった……とまあ、先日の仏教セミナーの延長で、またしてもご縁がつながる。
とはいえ、次の打ち合わせまで時間もなく、バタバタと決めるものでもない。その場はひとまず、マネージャーの名刺をもらって撤収したのだが、帰宅しても気になる。わたしはあまり物欲が強い方ではないのだが、「長く使うもの」「頻繁に使うもの」は、いいものを使いたい。
夫にも相談し、買うことにした。電話をしたら、届けてくれると言う。そして登場したのが、1枚目の写真のすてきなお兄さんだ。黒いスーツがお似合い。モンブランのネクタイにポケットチープ、ラペルピン、どれもさりげなく、モンブランを主張している。
マスクを外してもらえばよかったと思いつつ……。
ところで新たなツールとしてのClubhouse。昨日はモデレーターとして初参加させてもらったが、かなり興味深い。発信と受信を取捨選択しつつ、有効活用できればと思っている。
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