15年前に現居を購入し、インテリアや内装工事を手掛けた時とは比べものにならないほど、選択肢が増えているインド。通常、インテリアデザイナーやコーディネーターを雇って、内装を調えるところ、しかし15年前も今回も、わたしは自分ですべて手配している。故に、市場の変化の著しさを具(つぶさ)に感じている。
先日も記したが、塗料会社のASIAN PAINTが、今年に入り、インドのファッションデザイナー、Sabyasachi とのコラボレーションで始めたNilaya Sabyasachi Fabricsのシリーズなどは、目を見張る美しさ。インドの伝統的な意匠をモチーフにしたファブリック(ソファーカヴァーなど)や壁紙など、極めてアーティスティックだ。
現在は、家のスペースが狭くなっている傾向もあり、また重厚な家具は若い世代に敬遠されがちだ。しかし、英国統治時代に作られたソリッドウッド(天然木)の家具などは、磨けば生まれ変わり、ヴィテージの美しさが蘇る。
また、ソファーや椅子などは「張り替える」のが一般的だから、椅子やカーテン用のファブリックも選択肢が豊富。数日前にファブリックショップを訪れたが、絞り込めず、ここ数日は家具や雑誌の写真などを眺めつつ、脳内でイメージを膨らませている。そのような作業の過程は楽しくもある。
まずは家具を完成させてから……と思いつつも、つい先日、インディラナガールにオープンしたJAIPUR RUGSのショールームへ。まるでミュージアムの風情だ。
ファミリービジネスが端緒のJAIPUR RUGSは、北インド各地の7000を超える工房の、40000人以上の職人たちを束ねる。
デザインは伝統的なもの、コンテンポラリーなもの、あるいは両方を取り入れたトランジション・シリーズなどと選択肢は幅広く、値段もピンからキリまで。実用性のあるものから、壁に掛けたくなるアーティスティックなものまで、本当に魅力的だ。
……と、詳細を綴ればキリがない。関心がある方は、ぜひサイトをご覧いただければと思う。
インドの手工芸世界は探れば尽きず、何をするにも、日々是放浪。
雨が降り続くバンガロールで、魂はインド亜大陸を彷徨う日々だ。
◉JAIPUR RUGS
➡︎https://www.jaipurrugs.com/in/
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