今月に入った瞬間から、夫婦そろって、COVID-19に感染。この数日間というもの、ウイルスとの戦いを展開していた。現在、無事に回復しているものの、今週いっぱいは身体を労わり養生する予定。この1週間の出来事を残しておく。
南インドというだけで、「暑いでしょ?」と言われ続けるバンガロール。しかし標高900メートルを超える高原都市は、現在モンスーンの季節でもあり。曇天で風が強い日が続く昨今は、庭に出ると涼しいを通り越して「寒い」とさえ感じる。だから、6月30日の夜、ビールを飲んだ後に少し咳が出た時には「風邪ひいたのかな?」「飲むんじゃなかった」と思い、早くベッドに入ったのだった。
翌朝7月1日。普段通り目覚める。この日は午後、バザールへ赴く予定だった。いつも通りの朝食をすませたあと、やはり少し咳が出たのが気になったが、特に不調は感じなかった。しかし、正午近くになり、熱っぽくなってきた。体温を測ると37.5℃。わたしは普段、ほとんど風邪をひかない。だから、この熱は、最近またしても感染者が増え始めているところのCOVID-19ではなかろうかと思い、夫に頼んでクリニックの検査技師を呼んでもらう。
ゲストルームに自主隔離するうちにも体温がどんどん上がり、38.6℃あたりまで達した。これはもう、検査結果を待つまでもなくCOVID-19を確信。普段滅多に熱を出すことがない我が体温が、最後に38℃を超えたのは、2015年にデング熱に罹患した時以来、7年ぶりだ。あのときは、大事をとって入院し、退院した3日後に年に一度のニューヨークへ飛ぶという、随分とチャレンジングなスケジュールだったが、今回は急ぎのミッションはない。ともかくゆっくり休むことにした。
なお、夫はわたしより1日遅れで症状が出始めたものの、わたしほどの発熱もなく、軽症だったといえるだろう。日本から戻って以来の2週間、少しペースを落とそうと、かなり地味な日々を日々を送っており、パーティなどにも参加していない。それゆえ、実はどこで感染したのかもはっきりしない。いずれにしても、感染源は至る所にあるのだとの認識を新たにした。と同時に、帰宅後の手洗いやうがいがおざなりになっていたことを思い返し、反省もした。今後はちゃんと、手を洗おう(洗ってなかったのか!)。
それにしても……日本旅を終えた後に感染して、本当によかった。2年半ぶりの一時帰国があんなにも有意義に過ごせたことを、今更ながら、ありがたく思う。昨夜、東京に暮らす友人と連絡を取り合った。彼女からの、最後の一文が胸に迫った。
「しかし美穂さんに東京で会えたのって、今思うと奇跡のようでしたね。」
会いたい人にいつでも会える……わけではない歳月が続いているからこそ、本来は稀有な事態をあらわす「奇跡」ということばが、身近にぐっと迫ってくるように思えた。たくさんの人たちとお会いして、思う存分、遊んできて、本当によかった。
◉COVID19発症から約1週間の経過/参考までに、生薬やサプリメントの写真も掲載しておく。
【DAY 1】 夜、軽い咳が出る。
【DAY 2】体温 37.5〜38.8℃/血中酸素飽和度 95〜99
・午前中は、少し咳が出るものの、普段通り。午後からどんどん熱が上がる。食欲はある。ランチ後、寝る。
・午後3時ごろ、検査技師が来訪し検体を採取。その後も、ひたすら眠る。
・デング熱と同様、水分の摂取につとめる。ココナツや果物を大量購入。ココナツウォーターを飲みまくる。
・やはりデング熱と同様「特効薬」はないものと考え、感染時に効果があるとされるサプリメント(ヴィタミンC、Dや亜鉛など)ほか、今年の初めにオミクロンが流行した際、アーユルヴェーダのドクターからもらっておいたお勧めの生薬のリストを確認し、手配する。万一のため、普段は避けている解熱剤も用意。
・体温計のほか、2年前に購入していたパルスオキシメータを引き出しから発掘。
・夜、「COVID-19ポジティヴ」との結果が届く。やはり。
【DAY 3】体温 37.2~38.1℃/血中酸素飽和度 95~99
・水分をとっている分、デトックスも激しく、夜中に何度もトイレへ。結構、熱はあるのに、汗があまりでない。
・起き上がり、動き回ることもできるが、だるい。食欲はそこそこある。
・ヨーグルト、バナナ、シリアル、ムサンビ(スイートライム)、ザクロ、キウイなど適当に食べて薬を飲む。
・「パンに栄養はない!」と夫に言われながらも、冷凍していたブリオッシュが食べたくなり食べる。旨い。小麦粉にだって栄養はある! パンに失礼だ。
・1日遅れで検査した夫も「COVID-19ポジティヴ」との結果。仲が悪いのに仲がいい感じ。感染源には心当たりがありそうでない。
・ケータリングをしているご近所さんから、インド的病院食を注文。キチディ(豆と米のお粥)やトマトスープなど。美味。
【DAY 4】体温 36.8~37.7℃/血中酸素飽和度 95~99
・全身の節々の痛み、激しい頭痛で目が覚める。いや、夜中にも何度か目覚めてはトイレに立ち、都度、水分補給。
・極力、温かいハーブティーなどを飲み始める。
・久しぶりの発熱に疲労し、生きる意欲が減退する(軟弱か)。この程度の発熱で気力を削がれるとは、日々病気と闘っている人はどれだけ大変なことだろうかと思う。
・ウイルスとの熱いバトルを展開中の体内。水をさすのではなく、身体を温めたいところだが、「一錠だけ」と、解熱剤(パラセタモール)を服用してみる。
・熱が下がり始めたタイミングで飲んだのは良かった様子で、どんどん汗が出てきた。シャワーを浴び、また一寝入り。
・友人からチベットの滋養食(野菜と豚肉の麺料理)と、COVID-19に超効果があるというハーブティーが届く。ありがたい。チベットの麺うますぎ。ハーブティー苦すぎ。
・夜、庭を歩きながら、バンガロールの風の冷たさに震える。COVID-19に加えて風邪もひきそうだが、そういうダブルな罹患とはあるのだろうか。
・猫らに触れないのが辛すぎる。猫のセラピー効果が使えない。😿
【DAY 5】体温 36.8~37.4℃/血中酸素飽和度 95~99
・目覚めれば、頭痛と身体の痛みは治まっているが、喉が痛いにもほどがある。唾を飲み込むのも激痛なので飲み込まないようにするも、辛い。
・うっかりしていたが、喉や肺には「蒸気の吸入」がいいんだったと思い出し、湯を沸かしてボウルに入れ、ハーブを数滴いれて頭からバスタオルを被り、スチーム。これは、喉や肺にいいだけでなく、お肌も潤うフェイシャル効果で一石二鳥。
・喉は痛いが、食欲はある。大根やにんじん、トマト、玉ねぎ、生姜、ナス、とうもろこし……と、そこいらにある野菜をまとめて鍋に入れてポトフ風に。
・それとは別に、和風だし&日本米でお粥も作る。味噌や卵を加えれば栄養価もアップ。
・食事をしているときには、喉の痛みは忘れているので、大した痛みじゃなかったのかもしれない。
・当然、メイドには休んでもらっているので、最低限の掃除洗濯などをする。それ以外はひたすら寝る。
・間食はリンゴ、パイナップルなど。
・夜、滋養のつくおいしいものが食べたくなり、冷凍物はいかがなものかと思いつつ、熊本産の鰻を解凍して調理。が! 全然おいしくない。おいしくないどころかまずい! この夜あたりから、味覚障害が発生。「旨味」が感じられない衝撃……。
【DAY 6】体温 36.2~36.8℃/血中酸素飽和度 95~99
・久しぶりに、夜中、何度も目覚めることなく、熟睡。軽いめまいやだるさはあるものの、「勝利した感」あり。
・前日の激しい痛みに比べれば、喉も随分と楽になった。とはいえ、ここで油断してはならない。約7年ぶりに高熱と戦った身体を労わるべく、当面はゆっくりと活動し、身体によいものを供給するのだ。
・朝食はいつもの各種フルーツなど。「甘味、塩味、苦味、酸味、辛味」は、ほんのり感じるのに「旨味」と「香り」が認識できない。なのにおいしいものが食べたくて、一時帰国時にいただいていた乾麺のそばを茹でる。喉越し&歯ごたえがよく、おいしい! ざるそば好きな夫も大喜び。Y子さん、ありがとう。
・熱が下がったとはいえ、まだ身体がだるいので、暇さえあれば寝る。基本、寝ることが好きなので、寝ることは億劫ではない。あと、今回よく寝られた理由のひとつに、「麻のブランケット」がある。これがもう、最高にいい。この商品については、後日改めて紹介したい。
【DAY 7】体温 36.2~36.8℃/血中酸素飽和度 95~99
・本日。頭痛、身体の痛み、喉の痛み、いずれもほぼ、感じることなく目覚める。しかし起き上がるとまだ少し、眩暈がする。
・7月6日午後4時現在。発症して初めて、朝起きてからずっと、起きている。もう、そんなに寝なくても大丈夫な様子。
・フリーレンジ(放し飼い)の丸鶏やチキンレバーを注文。現在、丸鶏の滋養たっぷりスープを調理中……だが、まだ味覚障害が残っている。気長に回復を待つしかなかろう。
・明日あたり、アンチゲンテスト(抗原検査)をする予定。いずれにしても、今週はゆっくりと過ごそうと思う。
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