1985年、20歳のときに初めて海外へ飛んだときから、旅を続ける人生を送りたいと願った。その延長線上に、海外生活25年。インドに暮らすわたしがいる。
ついには今年、新居が完成する。現在の家も維持するが、これを機に「断捨離」や「大掃除」を始めており、今日は10年以上、袋戸棚に眠っていた日記や手紙の山を発掘した。
最初の日記は1972年。小学校に上がる直前だ。本気で毎日つけ始めたのは1979年。中学一年、13歳のとき。そこからの日記が、多分200冊以上。それに加えて、夢日記などと、膨大な「手書きの記録」が目前に。このほかにも35年分のスケジュール表など、まだまだNOTEは尽きない。
無論、活字の量からすれば、2000年にホームページを立ち上げて以来20年間、ネットの海の底に沈んでいる記録の方が圧倒的に多い。しかし、手書きの記録は、こうして一瞥し、ページを開けば瞬時に当時の思いが甦るからすごい。
中高時代の日記の8割方は、「〇〇くんが好き」的なことを連綿と綴った、恥ずかしくて叫び声を上げてしまう、すさまじいものばかり。つくづく、夫が日本語を読めなくてよかったと思う。
大学に入ってからは、随分と頭でっかちながらも、もんのすごく、考えている。友達との手紙のやり取りも、味わい深い。
* * *
子ども時代のわたしは、海外の息吹もアカデミックの風味もほとんどない昭和庶民の家庭に育った。幼稚園のころに買い与えられた「ブリタニカ世界子ども百科」や「学研の子ども百科事典」(正式名称不明)が、初めてにして唯一の「世界に開かれた窓」だった。
その窓からの光景は実に楽しかった。その2種の子ども百科を猛烈な勢いで読み漁ったおかげで、根本的な視点、発想が、現在に連なっていることを再確認する。昭和47年の日記をして、「1972年」と西暦で記しているあたり、なかなかにグローバルだと、我がことながら感心する。ちなみに1972年は夫が生まれた年だ。
どんなに無名な人間でも、一生懸命に生きていれば、それだけでドラマだなと、自分の半生を振り返って思う。
わたしは、祖母の影響や自身の経験もあり、スピリチャルな世界をも重んじている。自分としては、「極めて実践的で実質的な見方とのバランスを取りながら生きている」と思う。
そして55年間、生きてきた現在。人生とは本当に、あらかじめ定められたポイントがあるのだなということを、実感する。
今日、日記はランダムに数冊しか開いていない。にもかかわらず、ふと手に取ったのが104冊目、1996年の日記だったことも、ひとつの暗示だ。
つい先日、「人間は数十年、数百年単位ではなく、千年単位で考えるべき」と書いた矢先の、このページ。いきなり「地球誕生 46億年前」の文字からスタートしている。
そして次のページ。昨日、記したばかりの「萌芽」の文字が目に飛び込んできて、若干鳥肌。それより何より!
記憶してはいたが、日記に書いていることはすっかり忘れていた。25年前の2月23日。ニューヨーク行きを2カ月後に控え、馬車馬のように働いていたころ。表参道を猛スピードで歩いていたときに、占いを始めたばかりだという男性に呼び止められた。普通なら立ち止まることがないのに、そのときは、話を聞いた。
なにしろ、開口一番「珍しい顔相だ」と言われたのだ。最初は「壺とか、買いませんよ」などと軽口を叩いていたのだが、誠実そうな彼の風貌と口調に引き込まれ、手相も見てもらった。歩道の真ん中で。
今年、強い縁がある、と言われた。「恋愛ですか?」と尋ねても、彼は「いや、強い縁です」とだけ、言った。「良縁」とは言わなかったのが、印象的だった。記録を見てもらえばわかる通り、人生の転機、使命を持っている、霊的な目をしている、などと言われた。
この日記を見て思い出したのは「一生で3度目のうちの一つ目」と言われていたこと。これは覚えていなかった。
彼の言葉通り、この2カ月後、人生の転機となる米国を訪れ、そして彼の言う通り、アルヴィンド・マルハンというインド人男性と出会った。最早、切るに切れない、最強の縁だ。
二つ目の転機は、間違いなく、2005年のインド移住だ。
では、3つ目は……?
実は昨年、友人に教わって数秘術を知った。わたしの数秘は、かなり個性が強いとされる「33(6)」で、数秘から見た9年サイクルで、「1/発展、種まきの年」とされるのが、1996年、そして2005年。人生の大転機に重なるのだ。ちなみに2014年は特になにもなかっな……と思い返したところ「猫を飼い始めた」があった。猫も節目のひとつか? 我が人生、微笑ましい。😸
その流れでいうと、昨年は休息の年、今年は充実。来年は完結、2023年に大きな転機が訪れる模様……。これはスピリチャルというよりもむしろ、人間の心身のサイクルにリンクしているようにも思う。
……長くなった。今日のところはこの辺にしておこう。
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