夫の友人、マノージが手掛けるビジネスのひとつ、ARAKUコーヒーについては、昨年から何度か紹介してきた。『ミューズ・チャリティフェスト2020』のために、マノージが撮り下ろしてくれた動画をご覧になった方もいるだろう。
南インドのアンドラ・プラデーシュ州、ヴィシャカパトナムにほど近い「アラク・ヴァレー」という風光明媚な場所にて、コーヒー農家を支援しつつ、極めて良質なコーヒーを生産している。
COVID-19禍で延期になっていたが、遂には来月下旬、カフェがオープンの運びになったとのことで、昨夜、身近な人たちが10名ほど招かれた。コーヒーの試飲や、洗練された食事やペイストリーの試食を楽しみつつ、関係者と親睦を深めたのだった。
良質のコーヒーの生産、農家支援、職業訓練、雇用機会の提供、環境保護、オーガニックの食材、国産品によるインテリア、グローバル・スタンダードの品質管理、トップクラスのマネジメント……。
一方で、日本を含むコーヒー器具類をも販売するなど、そのディスプレイも上品かつ心地よく。一隅にはライブラリーもあるなど、共感と感嘆で、あれこれ紹介したいところだが……。来月のオープンまでは写真を公開できないので、今日のところは軽めに言及。
ARAKUコーヒーは、パリのマレ地区に、すでカフェをオープンしているが、インドではこの店が1号店となる。
夫とマノージとは、グローバル組織であるアスペン・インスティテュートを通して出会った。マノージは、夫が属していたグループのモデレーターだったこともあり、夫は彼の人柄や生き様はもちろん、バイタリティ溢れる行動力に、強い敬意を抱いている。
ARAKUは、そのビジネスモデルそのものが特筆すべきで、Social Enterprise(社会問題解決を目的として収益事業に取り組む事業体)としても知られており、インドのメディアでもしばしば取り上げられている。
なお、ボードメンバーには、インフォシスのセナパティ・ゴパラクリシュナンやマヒンドラグループのアナンド・マヒンドラらも名を連ねる。
ビジネスモデルに関心のある方には、ぜひ下記サイトのEXPLOREの項目を見てほしい。もちろん、コーヒーの味も試してほしい。個人的にはMICRO CLIMATEが好きだが、いろいろ試されることをお勧めする。
https://www.arakucoffee.in/
開店の暁には、動画撮影にも挑戦して、店舗を紹介したい。今日のところは4枚の写真を。
1枚目。もうこれだけで胸がいっぱいのひととき。スタッフの女性に誘われ、店舗奥の、ライブラリーにて。タイプライターを前に、一人の男性が座っている。なんというのだろう、彼のような人を。
人の言葉から、詩を紡ぐ人。
「あなたの人生で大切なことと、そのエピソードを話してください」と尋ねられたので、
コーヒーのソフトクリームを試食しながら、
「旅」
と答えた。
20歳のときに初めてロサンゼルス空港に降り立った時に人生が変わったこと、その後ニューヨークに渡って夫と出会ったこと。これまで無数の土地を旅してきたけれど、インドにたどりついたこと。そして今もまだ、毎日が旅の途中なのだということを、話した。
そうしたら、彼は丁寧に、ポストカードをタイプライターに挟み込んで、パチパチと一文字ずつを、打ち始めた。
そして、この詩をくれたのだった。
ソフトクリームを食べながら、思わず泣きそうになった。なんだかもう、いろいろなことが、ツボすぎて、たまらない。
類は友を呼ぶ、というのは当然のことでもある。ここ数年は、その傾向が加速している。
夫は早速、YPOの友人らや、先日農場見学をして親しくなったGourmet GardenのCEOとつなぎ、わたしもまた、いくつかの関係者を紹介し会う。
そして毎度おなじみ漢字短冊とミューズ・クリエイションのオリジナルTシャツをお土産に渡したら、ことのほか喜ばれた。なんでもマノージのお嬢さんが、今、日本語を勉強中だとのこと。ARAKUコーヒー自体が日本と深い関わりを持っていることもあり、ご縁は繋がる。
☕️ARAKU COFFEE/ 高品質オーガニックコーヒーを生産するソーシャルアントレプレナー。アラク・コーヒー創業者マノージが語る日本との関わり/撮り下ろし
☕️南インドのコーヒー文化/伝統的なサウスインディアン・コーヒーとその楽しみ方/良質なコーヒーの新潮流/インドで購入できるコーヒー豆や、おすすめのカフェなど
☕️通販を賑わせるおしゃれな手工芸&天然素材のマスク/農家支援のワールドクラス高品質コーヒー ARAKU COFFEE
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